ブックレビューがたまっています。
クラシック音楽はよくわからないのですが、わたくしは、にわかドゥダメル・ファンです。
いつだったか日向敏文さんと話していて、最近のクラシック音楽シーンの話題にいたり、ドゥダメルのことを教えてもらい、動画で見たそのチャーミングなお姿にすっかり魅了された…のが最初。
その後、ユニオンが配給したドキュメンタリー映画が発表になって、能地さんにそのことを教えてもらい、さっそく有楽町角川に行って感動MAX、ますますファンに。
さらに、能地さんにこの本のための『親愛なるレニー』の著者:吉原真里さんのインタビューをしたいということになり。そのスケジュール調整をし、かつ吉原さんの話を聞きに東大に行った日には、お二人の熱い語りに、ますますドゥダメルのことが好きに。
うーん、この仕事の何がいいって、そうやって仕事してると、知らない世界がぐんぐんと見えてくること。世界が広がること。今では、いまだによくわかってないよなと思いつつも、一応ドゥダメルのファンです。
というか、好きな人を見つけると、この世は楽しい! よね!
ついでに先日打ち合わせのために行った溜池山王の駅の駅ばりのポスターを見て「あっ、チケットもうないかな」と思ってみてみたら、なんとあるではないですか!
S席45,000円。まだ買える。高いけど!! でも高級焼肉を何度か諦めて、ユニクロでパンツや靴下を買うのをやめれば達成できない金額ではない。
そして、この場合、視界を優先しました。真ん中5列目。音はおそらく決してベストではない。でもいいの、ドゥダメルを近くで見るのだーーっ
私、自慢しちゃうと、結構ウィーンフィルとか観に行っているんです。一度は中学生の時(田園だった。千葉文化会館)、もう一度はコロナの時。ベルリン・フィルは見てないけど、N響も何度も見てるし(ただしこちらはだいたい3,000円くらいの安い席)、あとマンチェスター交響楽団。
中村紘子さんとかもみてるよ。あ、そうそう、辻井伸行さんも。ボリショイバレエも、レニングラードもみてる。
クラシックこそ高級なのをみないと結構がっかりすること多いから…。そういう意味では安定重視のブランド志向です。ミーハーなんですよね。有名なものはチャンスがあってチケットが買えるのであれば、やっぱりみたい。しかもプログラムが大好きな「春の祭典」とくれば。
というわけで、気持ちを盛り上がるためにもさっそく能地さんのこの本をゲット。すっきりとして書籍というより、ちょっとMOOK的な手触りで、親しみやすい。
冒頭の奥田さんとの対談形式の導入も、初心者にわかりやすい。さすがに固有名詞は全部わからない私でも、ワクワクと読み進められることができた。
そしていろいろ知った。今のシーン。改めて。なにって、フィンランド勢すごいね。あんなに小さな国なのに。だって人口500万ですよ。北海道と同じくらいなんですよ。それが、世界を代表する才能をこんなに生み出しているんだから。
そして日本にも若い人たちがたくさんいることも知った。すごいなぁ。いろんな人たちの名前、なんとなくでも覚えておこうと思う。
それにしても、若い、新しい、これからの人たちを応援するのはいい。まさに能地さんが音楽の話をされている時と同様、ワクワクが伝わる本だ。ドゥダメルとかいって、私が頑張れば産んでてもいいくらいだ(突然、お母さん宣言・笑)
こういう本を出し、シーンを牽引しているのがユニオンというのが、これまた味わい深い。さすがだ。
神楽坂の会社には今はこういうものは出せないだろう。ユニオンはジャズの方でも、すごく元気よくやっている印象がある。あ、そうそう、プログレも。ケンソーもお世話になっているしね。
ドキュメンタリー映画をまだ観ていない人は、もうBlue rayとかも出ているし、そちらもおすすめです。すでに観ている人にとっても良い資料にあるよね。(この本には、パンフレットの増強版のページもあり)
それにしても吉原真里さんと、もう一人音楽プロデューサーの亀田誠治さんも出ているのが流石の人選だと思う。かっこいいよなぁ。そして最後はこの本の執筆陣とディスクユニオンスタッフの皆さんによる「新世代の若手指揮者」リスト。こちらも資料として、とても良い。今やSpotifyでなんでも聞けるから、こういうのはありがたい。
あと永田音響設計の豊田泰久さんによる「エル・システマとの衝撃的出会い」も必読。
というわけで、10月の来日が待ちきれない。最後は間違いなく元気になれるこちらの動画を貼っておく。
◎2年前にレコーディングした無印良品BGM29 スコットランド編がやっと公開になりました。良かったら、聞いてください。プロデュースはLAUのエイダン・オルークにやってもらいました。現在無印良品の店頭で聞くことができますし、配信でも聴けます。