圧巻!! 八雲お膝元の松江で「小泉八雲 朗読のしらべ 思い出の記 セツが語ったヘルンの怪談」

 


というわけで、日曜日はこちらの公演にお邪魔しました。松江での「朗読のしらべ」公演。こちらのプログラムが、12月に行われる北とぴあの公演と同じ内容になるわけで、改めて、あれこれ製作のための勉強に行ってきたわけです。

このステージ、ずっと前に銀座で拝見したことはあるんですけどね。それから、だいぶ時間がたってしまっているし…。あれは10年くらい前かな?? このプロジェクト、私が関わるのは初めてですが、2007年からずっと続いていて、もう80回以上も公演を行なっているのだそうです。

というわけで、降り立ちました。秋の宍道湖。綺麗だなーー


今回の公演は、まさにヘルン先生(松江では八雲のことを親しみを込めてこう呼びます)のお膝元、松江市主催ということで、大変盛り上がりました。


楽屋にもヘルン先生!!



八雲のパートナー、セツさんの書いた「思ひ出の記」については、こちらに感想を書いてありますが、本当に素晴らしい本です。これが今回の「思い出の記 セツが語ったヘルンの怪談」のテーマになっています。

なんというか、夫婦っていいなぁ、家族っていいなぁ、って、思わせてくれる本でした。私もふともしかしたら一回くらい結婚してもよかったかもと思ったのでした。いや、まだ未来を諦めてないよ(爆)

それはさておき、そんな「思ひ出の記」をベースに、日本各地に伝わる怪談話を編纂した八雲の、良きリテラリーアシスタントでもあったセツさんが八雲に教えたという怪談話をはさみながら、朗読は進行していきます。

あまりネタバレになるとよくないと思いつつ、こわごわとご紹介しますと、最初、小泉凡先生(このブログではおなじみ! 八雲のひ孫)の解説が20分ほど。それにつづいて恭司さんの作るギターとサウンドで朗読は幕をあけます。

今回のメインの「思ひ出の記」が読み上げられるシーンが4箇所あり、その間に、セツさんが八雲に教えた怪談の数々を挟む形でプログラムは進行していきます。

そして、佐野さんの山本さんが作り出す、その圧倒的な世界観がすごい。

朗読の公演って、なんだろう。劇とも違うし、コンサートともまた違うんだけど、まさに佐野さんがインタビューで答えられていたように、このプロジェクトは「バンド」なんだ、ということ。それを強く思いましたね。しかも「プログレ・バンド」だ、と。

話はそれますが、思えば私も自分のキャリアをプログレバンドのケンソーのマネージャーとしてスタートさせたわけですけど、自分のオフィスを閉める前の最後の公演が、この「プログレバンド」ということになる。

まさにプログレに始まって、プログレに終わる。ちょっと感慨深いものがあります。

そんなことはともかく佐野さんの朗読は、静かにささやくようになったり、そして激しくなったり… 特に「鳥取の布団の話」などは、もう… (絶句! 私はこれが一番怖かった)。そして「幽霊滝」!!! 怖すぎるだろう!!! 「やぶられた約束」…ぐわーーーっっっ

もう布団をかぶって寝れません!!!! 

恭司さんのギターも、ものすごい。おじいさん走る音から、風の音、犬の鳴く声から、扉をどんどん叩く音から、すべてをギターで表現していきます。そして、時々、物語の場面が変わる時に挟まれる、吠えるような、そして泣いているようなギターソロも。

最後の最後は、あの伝統曲も。

いやーー やばいです。本当に夢に出てきそう!

ちなみに公演では、佐野史郎さんが、このステージをお客さまがより楽しむことができるようにと書いてくれた解説をお配りいたします。

ウチの公演、普段は天然もののヨーロッパの伝統音楽(笑)。プログラムなんて印刷することは滅多にないんだけど、今回ばかりは奮発しました。ものすごい充実した内容ですから、ご来場されるみなさん、楽しみにしていてくださいね。

チケットは残り少ないですから、みなさん、急いでください。公式サイトはここ。チケットはこちら

私はといえば、これから自分が松江で見てきた公演内容をまとめて、照明や音響のスタッフのために、あれこれ資料を揃えなくては…。はぁ!! がんばらないと。

松江でまだ生き生きと息づいている八雲のスピリッツ、そしてそれを届けてくれる出演者のみなさんの努力、楽しみにされているお客さまのことを思うと、気も引き締まります。

それにしても松江では、みんながヘルン先生のことや怪談のお話をまるで自分の親戚のことのようにお話しされるんですよねぇ。なんか感動しました。

さて、こちらは泊まったホテルの朝食。お馴染みシジミ。佃煮にお味噌汁。



その松江で仕入れた情報。凡先生のインタビューが「MOE」にも載っているということで、さっそくゲット。届いて知った、怪談のクリアファイル付き! これに仕事の資料入れて気分を盛り上げよう!


何度も言いますが、特設サイトはここです。もうチケットは残り少なし。売り切れてから「知らなかった」とか「買うつもりだったのに」とか言われるのは嫌です(笑)。ぜひみなさん、お早めに。


PS …とか書いてたら、恭司さんのfacebookに写真がアップされました〜


ポール・ブレイディが12月にケルティック・クリスマスで来日します。チケットは予定枚数終了。当日券は未定。

◎そのポールが出演するマシュー・バーニーの傑作「クレマスター3」。ポールの来日にあわせて急遽上映が決まりました。よかったら、ぜひお越しくだっさい。詳細はここ。こちらも早くも残席少なし。…とか書いてたら、売り切れました。すみません。

◎野崎は、現在作曲家:日向敏文さんのマネジメントおよび宣伝をお手伝いしております。


◎同じくこちらのショパンコンクールのドキュメンタリー映画『ピアノフォルテ』のPRのお手伝いしております。みんな見てね! 公式サイトはここ。こちらも上映期間、もうすぐ終了しちゃうかも。急げー!!