この件、津田大介さんがポリタスでだいぶ前に取り上げ、その後、朝日新聞にも連載で記事が掲載されていたけど、ちょっと時間がたってしまったので、旬のネタではないけど、自分が忘れないためにもブログに書いておく。
国内でも有数のリベラルな学校として知られてきた都立北園高校(板橋区)。津田大介さんやひろゆきさんを輩出したことでも知られた、自由な校風で知られる都立高校です。
その北園の自由が今、危機にある。それを高校生たちがドキュメンタリーにしました。高校生とは思えない調査力。完成度が高いこの動画。いやーーーすごい。そして「僕は髪を染めたいとは思わないけど、染めたい子の自由は守る」と言う。かっこいい。胸が暑くなる。なんて素敵な子たちなんだ。
いやー 涙が出た。未来は明るい、と感じられる。素晴らしいね。この気持ちをずっと持ち続けていってほしい、高校生!!!
ちょっと長いけど、よかったらぜひみなさんもこの素晴らしいドキュメンタリーをご覧ください。
私もこれめっちゃ感動した。がんばれ、北園学園高校!:上野千鶴子さん、津田大介さんと考える 「自由」って?:朝日新聞デジタル https://t.co/X4q0dNZUol
— 野崎洋子 (@mplantyoko) July 10, 2021
私は…上野先生の感想と一緒です。私も震えるほど感動しました。
自分の高校の時を思い返してみたら、どうだろう。私たちは個人が何かできるかなんて教わらないで大きくなった。社会を変えることなどできないんだと教育されてきた。そして、その結果…若い人たち本当にごめんなさい… 私たちバカな大人がこんな世の中を作ってしまった。
でもあなたたちにはいろんな可能性を持っている。あなたたちは諦めず、ぜひより良い世の中を作ってほしい。これからはあなたたちの時代。あなたたちの頑張りを私は全力で応援する。
私には、先生や学校にはいい思い出がまるでない。先生たちは悪い先生じゃなかったけど… やっぱり田舎の先生以上でも以下でもなかったよな、と今、思う。特に体育教師なんか歴代最悪で、かけっこが遅い運動音痴の私は相当つらくあたられた。思い返せば全員、特に高校までにかかわった教師たちは、全員教師しか職業経験のない人たちで、誰もがインパクト薄かった。そのくせ「先生」だとみんな威張っていた。今だから言える。うっせーうっせーうっせーYO!! 私はあんたたちよりずっと有意義な人生が送れているよ、と。
当時を振り返れば、始める前からやる気のない私みたいな生徒を体育教師たちは困ったもんだと思ってきたんだろう。彼らの誰一人としてスポーツをすることの楽しさを教えてくれた人はいなかった。
いや、彼らは彼らなりの悩みや葛藤があっただろう。映画「ブータン 山の教室」で「将来は学校の先生になりたい。先生は未来に触れることができるからです」といったあの男の子の真剣な目を思い出す。
私が「物書きになりたい」(小学校高学年のころ)といえば親は頭から否定したし、学校の先生も誰も励ましてくれなかった。っていうか、そもそも彼らの誰も、どうやったら物書きになれるかすら知らなかっただろう。可哀想な大人たち。
そんなふうに、例えば校則については私は何も疑問に思わず従っていたが、今思えば、ありえないだろ、みたいなことも多かった。……あ、すみません、個人的な恨み事でつい熱くなってしまった。
いや、いや、でもこれからはもうそう言う時代じゃない。この北園の学生さんたちは全然違う。この高校生が言いたいことはそうじゃない。先生への個人的な不満ではない。単に自分の価値観を押し付けてきて、それで困っている友達がいるのをなんとかしたいだけだ。もっとよりよい社会を作ろうとしているだけだ。何かがおかしいと思ったら、斜めに考えてないでまっすぐ立ち向かおうってことなのだ。あの田舎教師たちも本当に最低だったが、何も行動しなかった私も同レベルである。あの自分のバカさ加減、そして文句を言っているだけの単なる反抗期。まったくもって恥ずかしい。
だからわかるんだ、これがどんなにすごいことなのか。すごいぞ、高校生。大変だろうけど、その行動はあなたたちをうんと強くする。
先生たちも必死なんだと思う。自分たちの、ありもしない威厳をキープするのに必死なんだ。わかる。大人だって不安なんだよね。私もいい歳して不安だらけだよ。でもだからって、せっかくの若い人のすごい可能性をつぶさないでほしい。ただそれだけだよ。
この高校生、本当に偉い。こういう子たちが未来を作るのかな。すごいな、それ。すごいな、未来!! 応援するよー まったくもって感動した。がんばれーーー北園高校!!
PS しかしこういう作品が高円寺のドキュメンタリーフェスとかでかかるといいんだよなぁ。作品としても本当に素晴らしいもの。