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2011年11月12日土曜日

フィンランド音楽業界に求めること

今週はフィンランドの音楽関係者がたくさん来日している音楽見本市みたいなイベントがあるのだが、日曜日にそこでスピーチを頼まれた。何を話そうか考えていて、今日、某フィンランド取引先に「結構厳しいことをたくさん言いたいと思うんだけど、どう思う?」と聞いたら,「フィンランド人は怒られるのが好きだから受けると思う」「オーイエスイエスとか言って,何もやってもらえないよりずっと良い」とのことだったので、張り切って話す内容をつめています。

たとえば、こんなこと…

フィンランドの音楽関係者に言いたい事(1)
発売日がすぎたアルバムを売り込んでくるな。誰もアマゾンで、すでに1000円台で売られているCDをリスクを持って日本リリースするバカはいない。レコーディングの完成から発売まで充分な時間を準備すること。これ基本中の基本。

フィンランドの音楽関係者に言いたい事(2)
フェアであろうとあまり、なんでもかんでもサポートをするな。サポートするなら少ないバンドに集中的に。じゃないとお客の方は時間がたってみれば、誰が来日したのかさっぱり覚えていない。たくさん呼ぶより大きく成功するバンドを1つ作る方が他のアーティストにとっても良い結果となる。(例:例えばアイルランド音楽におけるエンヤ、リバーダンスなど)現在のサポートは日本の交流基金も似たようなもんだが、フェアであるあまり、まったく意味をなしていない。単独のバンドに3年間、2アルバム、2ツアー、きっちりサポートする方が絶対に効果的。(だから、ウチのバンドをサポートしてね、と心の中で叫ぶ!/笑)

フィンランドの音楽関係者に言いたい事(3)
ツアーのオファーは最低でも18ヶ月前に! 今年来たいと言われてもプランニングは1年前にとっくに終っている。オーストラリアのついでとか言われても良いツアーなんてできっこない。また東京の小屋は小さいものからおおきなものまで、ブッキングの進行がものすごく早い。

フィンランドの音楽関係者に言いたい事(4)
なぜ日本人が、今、その音楽を聞かなければならないか、最低でも5つくらい理由を考えてから売り込みに来て欲しい。世界中の音楽が溢れている今、聞くべき理由がないバンドを聞く時間は誰にもない。

フィンランドの音楽関係者に言いたい事(5)
フィンランド国内ではいいかもしれないが、インターナショナルにやるのであれば1人のミュージシャンは1つのバンドにかけるべき。フィンランドのミュージシャンはバンドの掛け持ちが多すぎ。これは混乱を招く。

フィンランドの音楽関係者に言いたい事(6)
時々フィンランドの音楽に有効な人物としてメディアの人間を招待しているが、今、メディアの人間を招待しても、まったく意味がない。雑誌ラジオは一部をのぞき、影響力が呆れるほどない。TV/新聞は影響は多少あるものの、ほんの瞬間風速。ストラテジーなく1番組出しても、まったく意味が無い。フィンランドへ招待したいのなら、フィンランド音楽についてリスクをかかえるものを味方に入れるような招待の仕方をしてほしい。たとえば芸術関係団体やコンサートホールのプロデューサーなど。媒体のスペースを提供してくれる者ではなく、実際にお金を払ってくれる人をフィンランド音楽の味方としてサポートしていくべき。(ちなみに私自身は数年前にフィンランドに招待され、そこで紹介されたバンド、5バンド招聘したが、実際そういうのは「お見合い」みたいなので個人的には大嫌い。ミュージシャンやバンドとの出会いは「恋愛」みたいなもの。自分のバンドに出会った時は直感ですぐ分かる)

フィンランド音楽関係者に言いたい事(7)
WOMEX以降、世界中のバンドがものすごい豪華なEPKを持ってプレゼンに押し寄せてくる。それと戦わないといけない。コンサートのDVD、映像資料、写真、すべてこちらが言うものをすぐ提出してほしい。アーティスト側の協力無くして,アフリカやパリなのでの強烈マネジメントがプッシュしてくる派手なアーティストに勝つことは絶対にできない。

……どうです? 厳しいでしょ? でもものすごく厳しい世界なんですよ。頑張らないと絶対に生き残っていけない。本当にがんばらないと! そして私はフィンランド音楽を、フィンランド人を信じている。信じているから厳しく言うんですよ,と最後にしめようと思う。最後に、このスピーチ英語でやるのかと思ってうんざりしていたのだが、同時通訳さんが居てくれる事になり,良かった。