2021年6月19日土曜日

十条

 


緊急事態宣言下でどうかと思うが、あまりに辛いので先日久しぶりにマッサージに行った。ふらっと入った東十条のマッサージ屋さん。足裏を痛いくらいにゴリゴリされるのが好きである。痛いんだけど、気持ちいい。昨日もやってくれたお兄さんに「凝ってますねー」と感心される。これってよく言われるけど社交辞令なのか。「働いてますねー」とか「がんばってますねー」的な。昨日はハンドマッサージにも初のトライ。こちらはものすごく痛い。が、お兄さんはちょっと無理でもやった方がいいと主張するのでやってもらったのだが、確かにこれは効いた感じがする。マッサージうまいなぁ、お兄さん。

このマッサージ屋さん、会話をするのがスタイルなのか、隣でやっているお姉さんもずっと話をしている。ここのところ人と会うのが少ない私も、普段は店員さんとはあまり交流しない性格なのだが、珍しく聞かれるままに結構しゃべってしまった。

お兄さんとの会話はおもしろかった。東十条の話になり、銭湯のやなぎ湯は北区の中でも屈指の場所だ。800円くらいでサウナとお風呂で天国だと褒めると、お兄さんは自分の職場から徒歩5分のやなぎ湯を知らないという。またどうやら銭湯が何かがわかっておらず、話しているうちに「銭湯」が「温泉」になってしまうのだ。私が何度か銭湯と言い直してもダメだ。よっぽど首根っこをつかまえて「銭湯」と「温泉」の違いを説明してやろうと思ったけど、やめておいた。そもそも彼は銭湯というコンセプトを知らないのかもしれない。最後は出口まで送ってくれて「で、温泉はどっちの方にあるんですか?」とか私に聞く。私はもう「(温泉じゃなくて)銭湯は、って言い直す気にもなれず、温泉はあっちだよ、と指をさす。

あと面白かったのは、スマートウォッチというものを見たこともないらしくハンドマッサージをするときにスマートウオッチの真っ暗な画面をみて「これなんですか?」とか聞く。確かにスマート・ウォッチをするというのは中年の証かもしれない。

そのくせ私の履いていたドクターマーティンの青いブーツは認識したらしく「いいですねぇー」「珍しいですねー」と言う。確かにこの靴、先日日比谷のMid Townでもお姉さんに褒められた。しかし出かけることがほとんどないので、もう買って結構たつのに、まだまだ青々していて新しくてピカピカなままだ。早くロンドンっ子っぽくくたびれてくれないかなぁ!

先日も同業者と電話で話したのだけど、私の感覚ってちょっとずれているのかも。何十年もストレスもない楽しい人生を送ってきてしまったせいで、世間の価値観とはだいぶ違う位置にきてしまったようだ。「いや、あっちの方が分母が大きいんだから、あっちの(マスの)マーケットに呼びかけないとだめですよ」とか、同業者さんと電話で話しながら自分を説得する。でも彼はそれが十分できている人なので、私こそ自分を説得しなくちゃといったところだ。

それにしても東十条の商店街はおもしろすぎる。ここでの要注意点は美味しそうと思ってもやたらめったら買わないこと。買うとだいたいの食べ物は塩分過多でものすごく味が濃い。そして美味しそうには見えるが、決して美味しくもない…加えて絶対に安くない。正直シャッター商店街になるのもよく理解できる。まぁ、でもそれが十条の持ち味なのかもしれない。

自炊しているのはいいのだが、スーパーで買い物しても高いものばかり買ってしまって、まるでやりくりができていない。やりくりができる賢い人は素晴らしいと思う。

それにしても、人間55年もわがままに生きてしまうと、もう後戻りはできない。ヴェーセンからローゲルが脱退したことだし、私の時代も終わったんだよな。もうこれからは人の言うことを聞いて生きていこう…と思ったりする今日このごろ。そうなのだ、仕事も実は自分が超思い入れを持って手がけたものよりも、さくっと試してみた、人から勧められたみたいな時の方が成功する。特に金銭の成功は、人の言うことをきけば人が与えてくれる(クライアント仕事をやればギャラがもらえる)。間違いなくそうだ。服もそうだ。自分が選んだ服よりも、人にもらった服や進められた服の方が褒められる。

これからは一歩引いて生きていくか…  と思ってもいないことをここに書いておこう(爆)、まだまだ子供でいたい。遊びたい。自由でいたい年頃です(笑)っていうか、一生遊んでいたいのよ。ただそれだけ。「ありときりぎりす」でも読もうかな。

今日は天気が悪いんだけど、出かける用事が3つもあり、ちょっと朝からくたびれている。

2021年6月18日金曜日

映画『十艘のカヌー』を見ました #AustralianFilmNight

 


すごーーーーく面白かった。パワフルな映画でした。

オーストラリア映画上映会第2弾ということで、昨晩はオーストラリア大使館さんにお邪魔しました。なお、この上映はオンラインで無料配信もされたようですが、私は本当に久しぶりのリアルイベントで、かつ久々に友人や音楽仲間にも会えて、とても充実した楽しい一夜となりました。主催はオーストラリア大使館さん。ゲストはオーストラリア放送協会の先住民族映像専門家のターシャ・ジェームズさん、そしてミュージシャンでもありご自身映画も撮られている石井竜也さん。

この作品はロルフ・ドゥ・ヒーアとピーター・ジギルが監督、ドゥ・ヒーア監督が製作、脚本もつとめ、カンヌの2006年「ある視点」部門で審査委員特別賞を受賞した作品です。ドゥ・ヒーア監督はオランダ生まれオーストラリア育ちの映画監督。それにしても新しいのは、このテの先住民族を描いた作品って、ドキュメンタリーだったり、現代社会の映画にちょこっと出てくる先住民族みたいな描かれ方が多いと思うのだけど、こんな風に彼らの視点で彼らの語りで(しかも彼らの言語で)描かれた作品って他にはないと思う。90分ほどの作品でしたが、アボリジニの文化のいろんなことがわかったような気がしました、

この映画の中には3つの異なる時間軸が流れています。1つはナレーターとそれを見ている私たち(現代)。そして彼の祖先である青年がお兄さんとともにカヌー作りをしつつ(これが2つ目の時間軸。モノクロで描かれます)、そして遠い祖先の物語(これが3つ目)。

アボリジニについては私はほとんど知識がありませんが、彼らのすべてが自分もある程度走っているイヌイットのことを想起させ、人間って深いところでは一緒なんだなぁとしみじみ考えました。彼らのプリミティブな生き方は現在の私たちにいろんなことを問いかけてきます。

いや「原始的ではなく、これこそが先鋭だ」というお話があったのはゲストの石井竜也さん。全然知りませんでしたが、石井さんってアボリジニのカルチャーにとても詳しいんですね。その石井さんが紹介していたのが、エミリー・ウングワレーEmily Kame Kngwarreye)というおばあちゃんのアーティスト。彼女のことを全然知らなかった私は、帰宅してさっそくググってみたけど、すごい! みなさんも是非この名前でググってみてください。どれも圧巻のすごい作品ばかりで迫力があります。確かに石井さんが説明していたとおり、特に後期の作品はすべてがターナーの油彩みたいに光の中に溶けこんでる! うーん、すごいなぁ。2008年に日本にも来ているんですが、作品どれも巨大なものばかり。これは見たかった。

話を映画に戻すと、そんな風に3つの時間の流れを追いながら、物語は進み、特に主人公が亡くなる時の描写がものすごく、なんだか瞬きもできませんでした。亡くなる直前、最後の力をふりしぼって踊る死にゆく者のダンス。そしてついに倒れた死にゆく者の魂を引き継ぐように力強く踊る若者たち。死にゆく者は倒れても指や足で「まだ聞いているよ」と残った人たちに合図を送る。そんな身体にボディ・ペイントを施し、お祓いのような儀式をする人々。あのシーンは本当に忘れられません。

こちらが映画のトレイラーです。


ちなみにこの映画で語り手をつとめていた方は、個性際立つアボリジニを代表する俳優デヴィッド・ガルビリル。彼はのちに、同じ監督のこの作品「CHARLIES'S COUNTY」の主演もつとめています。この映画もおもしろそう。どっかで見れないか探しているところです。

監督の興味深いインタビューはこちら。


監督の説明にもあるように、先住民族の人たちの「2つのカルチャー」の狭間での葛藤や、本当に自殺やアルコール中毒が多いという話など、思い出すのはグリーンランドのことばかり。あれもデンマーク大使館が主催のイベントだったよなぁ。(デンマーク大使館でのパーティのことは最近このブログにも書きました。こちらへどうぞ

こういうイベントを上から目線とか、植民地主義とかいろいろいう人がいるのかもしれませんが、じゃあ日本の文化庁が沖縄やアイヌの文化について何をしているのか、と問われれば何もいうことはできません。実際、私もこれがなかったらアボリジニの文化を知る機会がなかった。いや、こういうのって、本当に大切な機会でしょう。

ちなみに先住民族って、オーストラリアの人口2,500万人のうち3%。100万人もいなんですよと説明され、えっ、そんなにいるの?!と思ってしまった、わたくす(笑)。グリーンランドなんて5万ですから! 5万人! いや、56,000人か!

というわけで、グリーンランド映画の上映ももうすぐですよ。こちらをチェキら。7月14日には上映後にピーターさんと私のトークもあります。ぜひご来場ください。



そして…同じ映画祭でもかかるこちらの映画『大海原のソングライン』も楽しみになってきた!! 私はまだ見てないんだよね。


なお大使館ではディジュリドゥ奏者でアーティストのGOMAさんにもお会いすることができました。現在ACM GALLERYで個展やっていますが、こちらが詳細です。どれも引き込まれそうな作品ばかり。





2021年6月17日木曜日

ブータン民話『ヘレーじいさんのうた』を読みました

 本当に素敵な絵本でした。


読み終わった時の不思議な感覚。「その国は、ブータンと よばれています」
泣ける!!!

ちょっと「カレワラ」読んだ時の読後感に似ている。
あれもわけわかんないんだけど、最後フィンランドはそうして生まれました、
っていうところで、泣けるんだ!




ブータンにはヤクがいる。


ブータン料理はとうがらし。


先日見た「山の教室」のホームページにこんなレシピが紹介されていたので、
さっそく作ってみた。
素朴だけどぴりっとしててあったまる。いい感じ。
超簡単なので、みなさんもぜひ試してみて。



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