試写で拝見しました。ありがとうございます。試写のご案内って、ここんとこいただいてもサボってしまうことが多かったのですが、今、話題のコレ。いそいそと行ってきました。ご案内いただきまして、ありがとうございます。「レッド・ツェッペリン:ビカミング」
さすがに話題の映画で、音楽関係者多し。セカンドのところでバッサリ終わるというのは事前に聞いていたので、びっくりはしなかったけど… そこまでで2時間かかった(笑)
しかし!! すごかった。ツェッペリンって、もしかしたら世界で一番カッコいいバンドかもしれない、と思った。もちろん活動時期は限られてますよ。しかし、これは… この演奏は、とにかく群を抜いてる。
みなさん、想像してください。一番かっこいいロックバンドの演奏を。
でもって、このドキュメンタリーで収められたツェッペリンのライブ映像は、いや、そのみなさんの想像の何倍もすごいんです。とにかくかっこいい。とにかく最高にかっこいいです。
昔の映像のフィルムで、横線ががーっと入ったジミー・ペイジのアコギの演奏。短いんだけど、すごかった。画像の状態は最悪だけど、めっちゃかっこよかったなぁ!! あそこは私的には、この映画のハイライトです。本当にすごい。
ジョン・ボーナムのドラムも圧巻。いやー、ずっしりどっしり。とにかく演奏がすごい。すみません、語彙が少なくて。でも本当にすごいです。
だからそれらの演奏をスクリーンで体感するだけでも、この映画にお金を払う価値は十分すぎるほどあるでしょう。
なんていうか、こんなの若い人が見たら、ぶっ飛んじゃうんじゃないかな。例のシャラメのボブ・ディラン映画で、急にアマゾンのチャートにジョーン・バエズが躍り出たらしいから、ツェッペリンも大ブーム来ちゃうんじゃないか? それともクイーンのあの映画みたいに、洋楽シーン全体を活性化させちゃうくらいすごいことになっちゃう?
ただドキュメンタリーとしては、ちょっと2時間への凝縮に技がない気がしないでもない。っていうか、本人たち公認の公式ドキュメンタリーだからその辺はしょうがないかとも思う。ドキュメンタリーでもバイオグラフィーでも、実は本人たちの介入がない方が、面白いものができる(傾向はある)
そして思った。ミュージシャンが喋るってのは、ある意味リスクだな、と。
特に、ここのところ宣伝PRの仕事をすることが多いので、それを非常に感じた。私が今、プロモーションしている日向敏文さんは、幸いにもインタビューがかなり良い。日向さんは、口数は少ないけれど、いざインタビューとなると頑張ってしゃべってくれるし、記事を読むと日向さんの誠実さがひしひしと伝わってくる。
インタビューを売り込み、仕込み、実際にインタビューが行われ、それが記事になるまでにいろいろなことが起こる。だからメンバーが喋っているシーンには、いろいろ考えた。
で、この人、どうなの?と思ったのが、ジミー・ペイジ。(あっ、ツェッペリンファンから弓矢が飛んできそうだ)
私としては85年のライブエイドでの演奏といい、最近何やってるのか自分に伝わってこないことといい、あまり良い印象はない。そして、しゃべればしゃべるほど(以下、自粛)。
というか、特にバンド立ち上げ時は「俺のバンド感」がすごく、しゃべればしゃべるほど(以下、自粛)。
一方で、しゃべってることに感動はないものの、その可愛さが炸裂してるのが、ロバート・プラント。彼を見ていると、おじさんになると、いや、なればなるほど可愛くあることは、本当に大事だと思う。
彼には音楽好きのワクワク感オーラが常にあり、最近のアリソン・クラウスとの活動といい、まったくもって素晴らしい。そういやいつぞや一緒に仕事をしたジャスティン・アダムスも「最高にハイパーでご機嫌な人」みたいなこと言ってたなぁ。
いやー、チャーミングな人だ。可愛さ炸裂。プラントは、コレに尽きる。プロモーションするとしたら、彼みたいなキャラはとにかくジャーナリストに会わせた方がいい。
このチャーミングさにやられない人はいないと思うからだ。(あっ、別に宣伝の仕事を彼から依頼されてるんじゃなかった、わたし)でも正直、しゃべっている内容は特にすごいとは思わなかった。とはいえ、あのチャーミングさを感じるだけでも、かなりポイント高。
そしてジョン・ポール・ジョーンズ! 彼は、ベーシストにありがちなんだけど、もう人の良さが滲み出てるよね。彼については、私が一時招聘してたロビン・ヒッチとかとも仲良しなので、いろいろ直接噂を聞いたりしているが、最近のインディーズシーンへの応援度といい、私にとっては好印象しかない。インテリなのが感じられる。
と、まぁ、なかなかに三人三様なのであった。
ごめんなさい。彼らの喋り部分に感動した人。私の個人的な感想です。私はツェッペリン・ファンでもなんでもない。
しかし! インタビュー部分はともかく…。それにしても。それにしても、だ。何度も書くけど、このライブ演奏は本当にすごい。とにかくかっこいい。これにはまったくもって感服です。やられました。
もしかするとしゃべらせないで、演奏シーンのフィルム・コンサート(死語?)とかの方が良いのではないかとも思ったりした。
そんなわけで、私の素直な感想です。ツェッペリン大好きなケンソーの清水さんに見てもらいたいなぁ。っていうか、たぶん続編があるのだろうし、次はサードと4thだとしたら、さらに私好みの映画になっている可能性は大。
いずれにしても、このシリーズ(シリーズなんですよね?)、往年のファンには涙ものの映画であることは間違いない。みなさんもぜひ。公開は9月26日から。
Caoimhín Ó Raghallaigh クイヴィーン・オ・ライラwith 黒木千波留
2年前にレコーディングした無印良品BGM29 スコットランド編がやっと公開になりました。良かったら、聞いてください。プロデュースはLAUのエイダン・オルークにやってもらいました。現在無印良品の店頭で聞くことができます。