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2018年9月16日日曜日

お休みをいただきます

2018年9月後半、お休みをいただきます。
9月17日以降にいただいた各種のお問い合わせについては、
10月1日に返信いたしますので、ご了承ください。

ブログもお休みする予定ですが、早めに復活するかもしれません〜

2018年9月14日金曜日

音楽っていいなぁ、を毎日に。ONTOMOにて連載がスタートいたしました



今までも、雑誌や新聞で書かせていただくことは何度かあたのですが、なんと初めての連載をいただくことになりました。これは責任重大! 第1回目はこの月末行なわれるテリエ・イースングセットの「東京の音」コンサートをご紹介しています。

テーマは「音楽と生活」。得意分野であるケルト圏や、北欧の生活と、それに密着した音楽の世界を紹介していこうと思っています。

来月も頑張って書くぞ〜〜〜 皆さん,読んでくださいね。どうぞ応援よろしくお願いいたします。

湯山玲子『ベルばら手帖』を読みました

花、置いてみた…(笑)
友達の旦那が「資料として買ったのに、間違って2冊買っちまったんだよ」と私に1冊くれた(笑) ありがとうございます。

実は私は池田理代子作品は、圧倒的に『オルフェウスの窓』派なのだが、もちろん子供のころ『ベルばら』の洗礼を受けたので、ありがたくいただいた。私たちの世代が、ヨーロッパの歴史なんぞなんにも知らなくても「フランス革命」とか「マリー・アントワネット」についてちょこっと知っているのは、この漫画のおかげだ。

その「ベルバラ」を1人寿司の湯山女史が大人になってから読み返し、池田先生のインタビューやら何やらを集めたのがこの「手帖」なのである。読み終わって、また「ベルばら」を再読したくなった。私たちが子供のころ「くだらない」「読むとバカになる」と言われてきた漫画はこのように、私たちの世代の人生に大人になってもずっと寄り添っている。

確かに今になって再読してみたら、きっと「ベルばら」には、相当違った印象を持つだろう。なにせこれを書いたころ、池田理代子先生もお若かった。そもそもオスカルはカッコ良すぎだし(そのくせ最終的にはアンドレを自分から誘っている、とか何とかそのへんの湯山分析も細かい/笑)、 ロザリーは泣いてばっかり感情むき出しのイラつく女だし、アンドレは向上心のない情熱だけの一直線男だ。オスカルが革命とは何か、自由とは何かをきっちり研究して参加しているのに比べ、アンドレは何かを勉強したりしている様子がまったくない…など湯山氏の指摘はするどい。今、読んでみたら、かえって脇役のジェローデルやアランの方がまだインテリで味わい深く見えてくる事だろう。

それにしても、当時のベルサイユの様子(実は下水が完備されておらず、めっちゃ汚かったとか)も興味深い。特にびっくりしたのが、アントワネット妃の服を担当していたローズ・ベルタンが、当時としては奇跡の平民出身であり、また王妃の友人として処刑されるまでの王妃に差し入れをするなど、ずっと誠実であり続けた、という話は興味深かった。彼女の人生を書いた本があれば、これまた読んでみたい。

その他、フランス革命のあれこれ、ベルサイユ宮殿のあれこれ、当時の一般的な貴族の暮らしや夫婦関係… フェルゼンとアントワネットはプラトニックだったというより今はデキていたというのが一般的な解釈だそうで、そのヘンも面白かった。(そういや「ベルばら」では確か最後の最後に1回やっちゃってましたよね…/下品な表現失礼。そういや「ベルばら」はセックスシーンも妙に美しかった…)

湯山さんの著作を読むのは初めてである。「ひとり寿司」もまだ読んでないし… でも同世代なのかな…(調べたら、私より6つ上だった。子供の頃の年齢差は大きいので、かなり上の世代と言えるかも)とにかく面白かった。唯一ついていけなかったのは、現在活躍している俳優さんたちを「ベルばら」にリアル配役する、というもの。あがっている俳優の名前が私には1人も分らなかった…(爆)

ま,何はともあれ、いずれにしても私はやっぱり池田作品では「オルフェウスの窓」の、特にロシア革命時代が好きなのであるが、まぁ、こちらも今になって読んでみれば、どうにもこうにもメソメソなユリウスの存在がハナにつく。(メソメソでハナにつくといえば山岸凉子先生の「アラベスク」のノンナもそうだ。今読めば、子供のころめっちゃ冷たいと思えたユーリ先生は結構優しい。子供のころはなんだか無条件に主人公に感情移入していたのが不思議なくらいだ)

いつだったか池田先生の「窓」に関するインタビューを読んだことがあって、それにはあの作品の主人公はユリウスでもクラウスでもなく、イザークなのだ、という話を聞いて妙に腑に落ちた。そしてあれはロシア革命をまたいだ大恋愛の話ではなく、音楽の話なのだ、という事も。音楽は何かというのを追究しているイザークの話なのだ、と。

バックハウスとイザークが音楽を語るシーンは最高である。覚えている人も多いと思う。「きっと、君も僕も共に美しい音楽に満ちて生涯を送れるのです」あぁ、やばいわ〜 悶絶!

うーん、いいなぁ! 私も多少次元は違うけど、音楽にあふれた素晴らしい人生を歩んでいるよな。バックハウスの素晴らしさを世間が理解しないということの葛藤や、クラシックの純血の世界(いわゆる芸術的表現)と伝統音楽/酒場の音楽(いわゆるエンタテイメント)との対比もいいし、うーん、やっぱり「窓」は面白い。レーゲンスブルグは一度行ってみたい街である。ドイツはやっぱ南が圧倒的に可愛い。

あ、そうだ、もう1つ。この「手帖」グラビアやイラストがたくさん掲載され、池田先生の協力がなければ実現しなかった本だと言える。そういう意味でもファンは大満足だと思います。




PS
音楽にあふれた素晴らしい人生ということではこの人の人生も最高だよね。心臓発作で倒れたスコット・マッコイの復活ストーリー。CDのセールスが450枚でも5百万枚でも、コンサート会場がガラガラのバーでも満杯のスタジアムでも変わらない音楽野郎、スコット(笑)。そして登場するピーターがめちゃくちゃかっこよすぎる。ドラックじゃねぇのかという医者につめより検査を強行させ、もうステージには立てないという診断に楽器を持ち込んだりビートルズの曲を聞かせたりするセラピーを。数ヶ月後、スコットは奇跡の復活を果たす。「自分のキャリアで、いくつかの良い作品を残すことはできると思うけど、自分が死んだ後も演奏される曲を作ってみたい」というソングライターとしての本音も。



2018年9月13日木曜日

映画『チャーチル ノルマンディーの決断』を見ました


最近『ウィンストン・チャーチル〜ヒトラーから世界を救った男(原題:Darkest Hour)』が公開されたのも記憶に新しいが、すでに次のチャーチル作品が。『チャーチル ノルマンディーの決断(原題:Churchill)』を観ました。

いや〜、なかなか良かったです。 先のアカデミー賞にもノミネートされた『Darkest Hour』よりも、チャーチルのエキセントリックな人柄がもっとフォーカスされてた作品だったかも。正直『Darkest Hour』の方が遥かにポップです。こっちの『Churchill』はセリフがやたら長いし、実は途中私もウトウトしてしまったのだけど、最後のラジオの演説シーンはなかなかの感動を呼ぶと思うんだよね。俳優陣の演技が濃厚で、チャーチル、奥様、秘書、いつも味方になってくれている相棒の…名前忘れた…といい、皆さん、素晴らしく、この作品に最高に貢献している。やっぱり英国人はチャーチルが大好き(笑)

ところで、映画では英国人が超誇りに思っている「ノルマンディー作戦」について、実はチャーチルは反対していた、という歴史上の事実を明らかにしているのだそうだ。確かに大変なリスクをかけた作戦ではあるのだが。これ以上、若者を殺されたくない、というのがチャーチルの見解。うーん、そうなのか?!  

それにしても、2作品ともチャーチルが同じようなキャラクターなので、いずれにしても、チャーチルって、こういう人だったんだろうなぁ、これは相当に実際の彼に似ているんだろうなと思った。

つまり! やっぱりチャーチルって、私にとってはポール・ブレイディなのだ! 怒りっぽくて、エキセントリックで、でも優しくて憎めない。可愛いところもあるし、心根は本当に優しくて、ものすごいインテリ。奥さんがしっかりしているところまで、とにかく似ている!!! うーん、またポールに会いたくなった。

それにしても溢れるブリティッシュネスが最高だ。やっぱりいいなぁ、英国人は… 有楽町のスバル座で観たのだけど、新宿の武蔵野館もあわせて、上映はこの金曜日までなので、都内で観る人は急いで!



憎めないチャーチル。本人に会ってみたかったなぁ。仲良くなれたかも?

2018年9月11日火曜日

ジプシー音楽としての?ライコー・フェリックス

こんな本を読んでみた。ポーランド研究…と思うでしょ。実は11月に来日するライコー・フェリックスがこの本に登場するという事を偶然知ったからだ。

作者はグアテマラ生まれユダヤ系。アメリカに10歳で移住して大学を出ると祖国に戻り、ラテンアメリカを代表する作家となったそうだ。彼の短篇集3冊を日本向けに編纂しなおしたものだそうで、装丁もこだわりがあって、めっちゃ素敵な本である。

そして帯がなぜか2種類ついていた。日本翻訳大賞を取る前と取った後…(笑)

フェリックスはこの短篇の「絵葉書」という小説に出て来る。

これがめっちゃ面白くて旅先から巨大絵葉書にチマチマとした活字体でビッシリと書いてよこす旅するミランというアコーディオン奏者のことを紹介するという体裁取りつつも、作者のジプシー文化への愛を表現している作品なのであった。

登場するミュージシャンや映画の名前を検索かけながら読み進めると、なかなか楽しい。

そして面白い事にフェリックスはここでは「ジプシー音楽」として取り上げられている。

いずれにしても短篇に登場する音楽、映画すべてが素晴らしい作品ばかりなので、ここにちらっと紹介しておく。

まずトップバッターで登場するのが、36年生まれのユーゴスラビア生まれのジプシー歌手のジャバン・バイラモビッチ。つやっぽくセクシーな歌いっぷりですねぇ〜




絵葉書は自分の旅の「パトリン」だ、とミランは言う。パトリンはジプシーの言葉で「葉っぱ」という意味があり「道に残した印」という意味がある、と。

他にもジプシーの間に伝わる伝説の数々がたくさん紹介されている。なぜジプシーに素晴らしい音楽家が多いのか、なぜジプシーが文字を持たないか…などなど。そういった話題も挟みながら、絵葉書は次々と届く。

ミランによれば、世界に何百万といるジプシーはなんとたった一台のおんぼろ馬車から落っこちた子どもたちなのだそうだ。

そうそう、リストが「ハンガリー狂詩曲」を書いた由来も面白かった。祭りの広場で偶然出会ったヨシーというジプシーの少年。これは本当の話なんだろうか…。辻井伸行さんの演奏を貼付けておく。過去に一度だけ生でみたことがある辻井さん、本当に素晴らしかった。



日本でも話題になった映画『パプーシャの黒い瞳』の主人公、詩人のプロニスワヴァ・ヴァイスもメキシコからの絵葉書に出て来るし…



 クストリッツァ監督のハチャメチャ映画『アンダーグラウンド』 も。



来日した人気グループのファンファーレ・チォカリーア。



他にもたくさんのジプシー音楽、映画などが紹介されていく。

「俺たちジプシーにはな、3つの偉大な才能がある。音楽をつくること。物語を語ること。そして3つ目は秘密だ」

そしてフェリックスはニューヨークからの絵葉書に登場する。「ノヴィ・サド(セルビアの北部の都市)1有名なジプシーのバイオリン奏者ライコー・フェーリクスがここを訪れた」と紹介されている。



フェリックスのスタイルは、確かにジプシー音楽に影響を受けたものだけど、ジプシー音楽と断言しちゃうのは、どうかな…と思うのだけど、何はともあれ(笑)
(ちなみにこの本では名前も「ライコー・フェーリクス」としている。ウチは田中泯さんの事務所とも相談して当初「ライコ・フェリックス」にしようと思ったけど、大使館さんからのアドバイスで「ライコー・フェリックス」に落ち着いたのだった…。ま、そんなことも何はともあれ/笑)

で、フェリックスは本の中でマジソン・スクエア・ガーデンで演奏。コンサートの後、マンハッタンに住むセルビアの有名人が集められ、ライコーは夕食に招かれ、そこに自分も招かれたのだ、とアコーディオン弾きは絵葉書の中で語る。2時間、崇拝する音楽家の隣に座りながら、ミランはまるで口をきかなかった。そしてライコーの方が最後コーヒーが出て来る段階になって自分の方に顔を向けて「ラキッチという名のベオグラード出身のアコーディオン奏者を知っているが、君の親戚か」とたずねたというのだ。で、ミランはエスプレッソから視線を外さず「オレにはベオグラード出身のアコーディオン奏者の親戚はいない」と答えて二人の会話は終る。二人ともそれ以上は何も話さなかった。

なんかこれフィクションにしては、ちょっと出来過ぎ。もしかしたら作者は本当にフェリックスに接触したのではないか?と思ってしまった。

その後ライコーの音楽は、主人公がパートナーとセックスするシーンでも登場するのだ。よっぽどファンなのね…。

いずれにしてもこの短篇、ジプシー音楽/文化に興味がある人は必読だと思う。この小説家、ちょっとえ〜カッコしぃな文体が気になるけど、 なかなか素晴らしい。



というわけで、ライコー・フェリックスの来日公演はこちら。ダンサー田中泯さんとの共演になります。 詳細はこちら。


2018年9月10日月曜日

青山透子『日航123便墜落 遺物は真相を語る』を読みました

迫力である。青山透子氏、今回の作品は前作よりも自信にあふれる書きっぷりだと思った。自信、そして怒りにもあふれている。元日航客室乗務員の青山氏による日航機123便墜落事件の謎を追究した本の第3弾。

前作の『日航123便、墜落の新事実』のショッキングな内容についての感想はここに書いた。昨年書いたこの投稿は、この夏、再びものすごいアクセス数を稼ぎ、通常のウチのブログの100倍以上のアクセス数となっている。

その前作よりも、今回はいろんな面で力強い。というのも,今回、この件について青山さんは「物証」を確保したからなのだ。科学的に実証できる物証。これ以上の証拠があるだろうか。そして彼女のもとに届く「真実をつきとめてほしい」という遺族たちの声。

前作に書かれたことは、ここには繰り返さないが、今一度確認すると日航機墜落事件において疑問は2つある。(1)日航機が墜落した原因、そして(2)なぜ機体/生存者の発見まで16時間もかかったのか。もっと助けられる人はいたのではないか。その2点だ。

(1)についての前作を読んで,青山さんの考察に間違いはないと確信した。彼女は丁寧にたくさんの目撃証言を集めて、この考察(というかほとんど真実)にたどりついている。それに自衛隊が民間機をやっちゃったのは、これだけではない。もちろん事故だし、そういう事故は…残念ながらありうる事だろう。

ただ(2)については… (2)については前作を読んだ時は「まさか…」と思って言葉を失った。まさか…とは思う。が、今回明らかになったのは(2)についての明らかな証拠なのだ。

前作でもその現場にいた人の匂いに対する証言から、かなりの確証に近づいていたとも言える。だが、まさかと思った。生きているかもしれない人たちを…見捨てる… いや、まさかとは思うが、殺してはいないだろうね… まさかとは思うが口封じのために…? 

でも助かった人たちはすべて自衛隊ではなく、地元の消防団によって発見されているのだ。

例えば青山さんは機長の制服がまるで残っていないことに疑問を持つ。隣りに座っていた人たちが比較的きれいに残っているのに…だ。まったくなくなってしまっている機長の制服。そして燃えやすい化繊で出来たディズニーのぬいぐるみたちが無事に残っている中、なぜ衣服が不自然に燃え炭化してしまった遺体の数。湿った森の中に落ちたのに、なぜ裏/表まんべんなく真っ黒に焼けてしまっているのだろう。遺体確認のために長時間奮闘した歯科医師の女性の話には涙がでる。大変な環境の中、確認作業を続けたそうだ。

そして航空機の残った燃えかすはいまだに御巣鷹山から次々と発見されているという。そして青山さんは、その中に…決定的な証拠を発見した。その詳細な科学的分析がこの本の中の多くしめている。

これは青山さんの執念だ。本としては前作の方が読みやすいかもしれないし、この事件について詳しくない方が初めて読むとしたら前作の方が適当かもしれない。が、こちらの作品の方が熱量が高い。

それにしても、もしこれが真実だとしたら… 常軌を逸している。こんなことが許されて良いわけがない。そしてどうにもすべてが不自然だ。どうして運輸省は証拠を処分してしまったのか。思えばボイスレコーダーのあの声も、日航や運輸省などの公式発表ではなくマスコミへのリークという形で私たちが聞けるようになったものだ。そして運輸省はすべての資料をすでに廃棄しているという… ありえない。

本当にどうか真実が解明されますように。


2018年9月9日日曜日

知らない国の知らない音楽


これはめちゃくちゃ響く。

先日、フランス音楽関係の方と話をしていて出た話題。今、パリでもっとも格好良いと言われている女性シンガー。現地ではスタンディングのライブハウス公演、若い聴衆でいっぱいだという。しかし日本ではホールでの着席公演。お客はシャンソン・ファンのおじちゃん/おばちゃんばかりだったという。つまりお金を払ってくれるのは、そっちの客層だけだと主催者が判断したということなのだ。日本では若い人がこういう外国の音楽の公演には来ない… 会場をブッキングした時点で、主催者は若い聴衆を諦めてしまったのだろうか、と。

プロモーターのPR方法にもよるだろう。そもそもこのハイソなホールをブッキングしただけで、何となく客層も見える。会場費もびっくりするほど高いからチケット代が高くなり、若い人にはすでに買えない。うーん、悩ましい。

でもこのままだと20年後に海外の音楽を聴く層はいなくなっているのではないかと怖くなる。そういや海外を旅する若者も減っているという話を聞く。本当なのだろうか。

でもさ、知らない国の知らない事を知るのって、楽しくないですか? いえいえ、わざわざお金を払ってまで、海外行って苦労したくないですよ…って言っちゃう? それと同じでお金払うなら間違いなく楽しめる普段からなじんでる音楽しか聞きたくないよ、と言っちゃう?

1つ言えることは… すでに知ってる音楽は、まぁ予想どおりだろうし、あなたはそれを好きでさ、それを聞いてすでに知ってる自分を確認して安心するんだろうけどさ… 

知らない音楽を聴いてそれを楽しめたとしたら、自分をもっと好きになれるんじゃないかなと思う。その音楽に反応している自分を好きになれるよ。それに、もしその音楽を楽しめなかったとしても、自分が何者か少し分かるようになるよ。旅も一緒、知らない音楽も一緒。自分が何ものか知るために、私たちは知らないものを体験する。

それが好奇心なんだと思うんだ、人生を楽しくする好奇心。それを楽しまないでどうする?と思うんだけどね。まぁ、景気悪いと、みんな冒険しないのかな。失敗を極端におそれて安全圏だけを行く。そんな人生の詰まらないことよ…

というわけで、フルックの公演です。沖縄/福岡/京都/名古屋/札幌にも参ります。詳細はここ。


2018年9月8日土曜日

名曲「The Plains of Kildare」

数日前、Facebookで、ジョン・ドイルがこんな映像シェアしてた。「The Plains of Kildare」アイルランドの伝統音楽史上、名曲中の名曲。ポール・ブレイディとアンディ・アーヴァインが76年出したアルバム「Andy Irvine / Paul Brady」のトップに収録されている。



このセクシーにブズーキ2台がからむ音がたまらない。円熟度の極地。いいよなぁ〜。

今,聞いても相当かっこいいけど、しかし残念ながらやはりレコーディングのヴィヴィドさにはかなわない。こうやって、この曲は曲途中のリズムチェンジがクリアなところがいちばんの売りなのだ(と、私は思う)。途中バルカンのリズムが入ったり、歌いだし前の、なんというかこう転げ落ちて行くようなリズム・チェンジ。あそこがシャープに決まってこそ、だと思うのだが…。こちらがレコーディング時の音。



70年代のライブ。スタジオ録音からは若干甘いものの、それでもリズムがはっきりしている。いいねぇ〜 アンディがちょっと「ンコ座り」しているように見えるのが笑えるんだけど…(テレビ局のDさん、なにも考えなかったんだろうか…)



最近のアンディとかドーナルの演奏では、リズムの変化がキマってないのが、私的にはちょっち残念なのよ。巨匠といえども「本当に旬の時期」は短い。でももちろん弦がからみあうセクシー度は充分なので、名曲であることに間違いはないのだけど。

こちらはポールにケヴィン・バークも入ったスーパー・ユニット。こっちも相当すごいけど、やっぱり私的ツボであるキメの部分が甘いんだよな… というか、単純に人数が多くなれば,多くなるほどキメるのは難しくなっていくわけだから、ポールが入って解決する問題ではない。巨匠たちといえども、ことアンサンブルのシャープさについていえば年間200本やってます、みたいな旬な若いバンドにはかなわない。そして「旬の時期」はバンドにとってとても短い。



しかしこのテのバルカンのリズムってホントに演奏が難しいらしく、ポールが「Welcome Here Kind Stranger」に入っているバルカンの曲を最近になってライブで復活させ、ソロブズーキで弾きだした当初、私はそれをアイルランドで聞いて「うーん、こりゃ、ちょっとキビしいかも」と正直思ったのだった。やはりリズムがふらつくというか、危なっかしいというか。

もっともそこはさすがにポール。その後、数回ライブを重ね、数ヶ月後に来日した頃までには、しっかり昔のシャープさも取り戻し、このバルカンの曲もしっかりステージで弾いていた。だから私は思ったのだった。巨匠といえども、この曲は難しいんだな、と。そして練習は大事だな、と。

ポール・ブレイディのアメリカツアーに同行した時、とある楽器屋に立ちよった。そこにはブズーキがおいてあったので、ポールはおもむろにそれを手に取り、あの「Welcome here〜」のバルカンの曲を演奏しはじめたのだった。アメリカ人の黒人の店員さんが「その曲、かっこいいですよね、アンディ・アーヴァインの」。私は心の中で爆笑した。ポールもニコニコしながら無言で店を立ち去った。それもいい思い出。

プレイヤーの皆さん、練習しましょうね!

では今日も張り切って参りますか…

「Andy Irvine / Paul Brady」ないけれど、ほぼ同じくらいすごい内容のPaul Bradyの「Welcome Here Kind Stranger」はポールが自身のレーベルで再発させたので、こちらで通販いただけます。


そして「旬なバンド」の演奏を聞き逃さないでね、って事では、こっちの公演も大事。

ちょっと早いですがチケットの通販は来週末で締め切ります。チケットを事前に持っていたい人はお早めに。そのあと福岡/京都/名古屋/札幌公演のみ「当日精算」を受け付けます。詳細はこちら



2018年9月6日木曜日

テリエ・イースングセット来日決定!『東京の音』

このシリーズの9月公演の制作を急遽お手伝いすることになりました。


テリエ・イースングセットは、皆さんならGroupaとかの活動でご存知かな? ノルウェー在住のパーカッショニスト。氷の楽器を使った活動で知られています。

日本ではユニクロのCMでもおなじみ…



テリエは氷以外にも石ころとか砂とか木材とか、いろんな自然の素材を使って打楽器を作っちゃうわけなんだけど、今回は東京の存在する大自然の中を旅し(八丈島とか奥多摩とか)いろんな素材を集めてきたんだって。そして2018年シリーズ・コンサートを行った。それが『東京の音』プロジェクト。

聞くとびっくりするよ、東京にこんなに自然が残されていたんだ!!!ってね。

こういう石のような砂のような… ジャリジャリ音出す楽器になってた…
絶景!
川っぺりで適切な大きさの石を集めます。
叩いて音を確認ちう〜

自然素材あれこれで出来たパーカッション
テリエには落ちていたこんな木の枝も宝物なんです。
小澤酒造のお酒をつくる聖なる水から氷を作りました〜

創業元禄15年…
こちらは今年2月に行なわれたICE MUSICのコンサートの様子


詳しくはこちらの公式ページをご覧ください〜! 9月28日〜30日まで、新宿ピットインにて。
Photo by Sadanori Kasahara (C-House)

2018年9月3日月曜日

ニコニコ動画のフルック

ニコニコ動画って、いつぞや社長の派手な結婚式みてガッカリして以来、普段はあんまり見てないんだけど、たまにみんなのコメント読みながら見ると面白いね〜



これはセーラが子供生んだばっかりの頃、ダミアン・オケーンが時々代打で入ってた頃のフルックかな。ここでは全員だけど。キレのあるバンジョー、最高。ケイト・ラズビィの旦那さんだよ。

そしてこちらが… ジョンちゃん。みんなが「顔がいい」って言っているのが笑える。バウロンという楽器とすべてが一体化しているジョン・ジョー。コンサートの時はきっとこのバウロン・ソロで盛り上がることでしょう。楽しみ!!!



こんな演奏も! 上手だよね〜 素晴らしい。ありがとうございます。



もうすぐ来日しますよ〜。詳細はこちら!




2018年8月29日水曜日

インド祭でお世話になった武田尋善さんの個展に行ってきました〜

インド祭でお世話になった武田尋善さんの個展に行ってきました〜。バタバタで10分くらいしか見れなかった。ホントはすっごく細かい作品ばかりなので、1作品5分かけたかったのだけど…

しかもどれも1万円代とかすごくリーズナブルなので、アートに普段は縁のない私でも購入できそう。

素敵な作品がいっぱい!


こちらはお求めやすい価格になっています! ¥3,000

こういう銅板に作品を作って行くんだって。すごい!!!

こちらを購入しました〜 可愛い!


さーて、チャイティーでもいれるか…

武田さんの個展はこの週末9月2日日曜日まで四ッ谷3丁目/信濃町から徒歩7分くらいのギャラリー(THE ART COMPLEX CENTRE)で行なわれています。是非皆さんものぞいてください! 詳細はこちら〜

ピーターさん、LIVE MAGIC!TVにてフルックをご紹介いただきました〜



うわーい! ありがとうございます! LIVE MAGIC!の詳細はこちらですよ。フルックの登場は21日土曜日です。

ピーターさん、ジョン・ジョーが大好きだよね…(笑)

フルック、東京の手売りチケットは販売ストップしましたが、まだeplus等ではチケット購入いただけます。また沖縄/福岡/京都/名古屋/札幌公演はまだまだ販売しておりますので、どうぞよろしく。全国ツアーの詳細はこちらです。


フルック、福岡公演チラシ出来ました〜



はい! 出来ました〜。フルックの福岡公演ちらし。そしてロビーでは、小泉八雲記念館にご協力いただき『文学の宝庫アイルランド展』が展開されます。こちらもお楽しみに! 

『文学の宝庫アイルランド展』については、また詳細をのちほどお知らせしてまいりますが、数年前に開催されたこちらの展示のミニヴァージョンとお考えください。10月16日火曜日 自由席4,500円。是非ご来場くださいね! 詳細はウチのこのページか、Jabupさんのページへどうぞ。

2018年8月25日土曜日

「この国のかたち」との戦い方


「めちゃくいい」… だって。「めちゃくちゃ良い」と書こうとしてタイポした…

でもこれ学校だけじゃなくてすべてに言えることなのかも。ホントに日本社会はろくでもないといつも思う。誰でも「この国のかたち」に不満はある。でも自分はここで生きていかないといけない。となれば、問題は敵を知り、それとどう戦うか、だ。

すごく重要なことが書いて有るので,皆さんも是非読んでみてください。すごく長いし、最初戦争のこととか出てきて「またこういう話かよ…」と思うかもしれませんが、最後の「この国のかたちとの戦い方」というか、そういうところはすごい具体的だし、実際に明日、いや今日からでも試してみようって、思える。

この話はたまたま帰国子女の子と学校の話だけど、これは誰にでも当てはまる。敵はいったい誰なのか。具体的に考えよう。そして自分なりの戦い方を考えよう。

めっちゃ響いたので感動を拡散!

2018年8月24日金曜日

許すことの大切さ。それはハードなことだけど。

また観ちゃったよ、この映画。




しかしこの字幕上手いなー。1:18の「ライアン・エアーでは何でも有料なのよね」 というセリフを「気前のいい航空会社ね」と訳したところとか(ライアン・エアーとかヨーロッパ出張した事ない人は知らないでしょう)、1:39ごろの「Because of the size of the portions 食べものの一人分の量が多い」みたいなところを「だってアメリカ育ちよ」とかするところとか。少ない文字数で、適格。

実は新規クライアントさんにアイルランドのことを知ってもらうため、いくつかアイルランド映画を紹介したのだが、それを調べるにあたって、あれこれ自分のブログを見直してみたらまた観たくなったのだ。いや〜この映画、ホントにいいね。(以前書いた感想ブログはこちら

まぁ,アイルランド・ファンでこの映画を観ていない人はいないと思うけど、あらためて紹介すると過去アイルランドでは、未婚の女の子が妊娠すると強制的にカトリック教会が運営する収容施設(だいたいは洗濯/ランドリー屋だった)に入れられ、子供は取り上げられ、そのうちの一部はなんとアメリカに売られていたのだ、という話。(50年前の話といっても、最後のカトリック洗濯屋は96年まで存在していたというのだから驚きだ)

フェノミーナは主婦だが、50年前にそんな風にして生き別れた息子のことを娘に告白。娘はこの話をジャーナリストのマーティン・シックススミスに持ち込む。最近BBCをクビになったばかりのマーティンは、普段ロシア専門で「ヒューマン・インタレスト」はやらない主義だったがフェノミーナの話に惹かれ、調査を進める。アイルランド人の主婦のおばちゃんとオックスフォード卒業のエリート・ジャーナリストの笑えるロード・ムービー。結末は悲しいのだが、とても力強く、光を与えるものだ。最後フェノミーナが教会に与える「許し」Forgiveness。これが圧巻。道中二人がどんどん仲良くなっていくところが心を打つ。

主演のジュデイ・ディンチがとにかく可愛くて最高。彼女、アイリッシュをルーツにもつけど本来は医者の家庭に育ったお嬢さんで超セレブなのに、キュートなアイリッシュのおばちゃんを見事に演じ切った。

映画ではフェノミーナのノン・インテリ度が超・笑えるのだけど(いきなりセックスや生理現象に対して赤裸々な話をしたり、くだらないロマンス小説やテレビに夢中になったり/笑)、加えてBBC制作でイギリス人の俳優たちによって演じられていることもあって、試写で一緒にこの映画を観たプランクトンのK松くんは「アイルランド人の可愛いおばちゃんがあんなにバカにされているのが許せない」と映画を観てプリプリ怒っていたが(ホント、K松くんっていい奴!!)、確かにそんな部分もあるのかも。でも、このおばちゃんの太陽みたいな素敵なキャラクターに、インテリ・ジャーナリストが惹かれて行く様子がたまらないんだわ。ホント、この映画を観て、フェロミーナを好きにならない人はいないだろう。

太陽みたいで、正義感が強い。フォロミーナが強く怒るシーンが2ケ所あって、1つはアメリカでウェイトレスに横柄な態度をとるマーティンをしかるところ、そして最後クライマックスで修道女たちに自分の怒りをあらわにし「せめてあやまったらどうだ!」と詰め寄るマーティンに、おばちゃんが「これは私の問題」「私は許す」と言う。そのシーンのおばちゃんの強さと優しさは、多くの人に感動を呼ばずにはおれない。

ジャーナリスト役のスティーブ・クーガンも本当に最高。彼はコメディ畑の人らしいのだけど、ホントにいい。そしてこの歳の差コンビ!  演じているだけではなく、クーガンはこの映画の製作に深く係っておりプロデューサーも勤めている。この話をガーディアン新聞の記事で読み、惹かれ、フェロミーナに実際に会いにいったそうだ。スティーブが最初に訪ねてきた時の様子を聞かれた本物のフェロミーナさんは「素敵なジェントルマン。でも私が観る古いタイプのコメディとはちょっと違うのよね」なんて話している。

そしてクーガンは早い段階からジュデイに是非この映画に参加してほしいと話し、いろんな人を巻き込んでいったのだ。(あぁ,映画って、こういうプロセスが本当に感動的)

しかしこの映画、今あらためてあれこれ調べれば、制作陣、出演者陣がホントにフェロミーナに対して、尊敬の気持ちを抱いていたところが成功の秘訣だったのだと思う。脚本をスティーブと一緒に担当したジェフ・ポープによれば「フェロミーナに会った時、彼女は私は許す、別に教会の悪い面を告発したいのではない、とずっと話していた。一方彼女の娘のジュディは私は絶対に許せないとずっと怒りをあらわにしていた。この2つの対比を映画ではフェロミーナとジャーナリストのマーティンに移し替えたんだ」と話す。

ジョディ・リンチは、撮影前に何度も本物のフェロミーナに会いランチをしたそうで「彼女の話を小さくしてはいけないが、オーバーに語りすぎてもいけない。私たちはこの物語を多くの人に知ってもらう責任がある」と強く語る。そして「彼女のユーモアのセンスには本当に感服してしまった」とも。

また監督のスティーブン・フリアーズには、彼らよりうんと後にこの企画に参加したらしく、この企画をクーガンに持ち込まれ「僕はユダヤ人だし、これは僕の世界の話ではない。しかしながら本当に素晴らしい話だ」と言ったそう。そしてクーガンは「彼の映像作品は1つ1つがかなり異なるものだ。本当にエゴがない監督で脚本に奉仕する姿勢が本当に素晴らしかった」と絶賛する。

ただ長さやこのシーンが必要なのか的なことについては監督はウルサかったらしく,最初上のトレイラーでも流れる(1:47くらい)、マーティンが「僕は彼と会ってた」「Helloか、Hiとか言ったかも」みたいなところ。最初フリアーズは脚本でこのシーンを読んで「このシーンいらないんじゃないか」って言ったんだって。でも撮影したら、涙ぐんじゃって「うわー こんなになるなんて思わなかった!」って偉い感動したんだって。そしてこのシーンは予告編にも取り入れられることになったんだから、すごい。

ふふふ、分かる、だって、このシーンの無邪気なジュディ・ディンチと思いのほかイノセントな反応を見せるスティーブ・クーガンが最高だもんね。これは俳優の熱意が監督を説得した例だよね,絶対に!

ホントに俳優陣にプレッシャーを与えない監督さんで、俳優それぞれの個性やパワーを充分にいかす人らしい。フリアーズとの映画は4回目だというジュディいわく「カット!ってかかって、“もう1回やりたい?”とかこっちに聞くのだけど、それって監督がもう1回やってほしいって意味なのよね。絶対に自分から“もう1回やれ”とは言わないの」と話す。ちょっと是枝監督みたい(笑)
 
それにしても良い映画。最後の力強いフェロミーナの「Sister Hildegard, I want you to know that I forgive you」のひと言は圧巻です。「すごく辛い、辛いけど、人を恨みたくないの」とも。でもフェロミーナ、ここで自分の代わりに爆発してくれたマーティンに絶対に固い友情を感じてますよね。そういうのがひしひしと伝わる。本当に素晴らしい。パワフルな作品です。

まだ観てない人は絶対に観てね〜。DVDも売ってるけどAMAZONプライムでも観れます。



さて次回ウチのアイルランドものというと、こちらのバンド。東京公演以外は、まだまだチケット頑張って売らなくちゃ〜  詳細はこちら



PS
こちらのリアルなフェノミーナさんとマーティンがLATE LATE SHOWに出た時のと映像。2,000人の子供が売られていた、と。当時ですら、こんなのは非合法だった。が、カトリック教会は「彼らは孤児だ」としていた。孤児じゃないのに。お母さんがいるのに。

2018年8月22日水曜日

ついに『ノモレ』を読んだ!

ブ厚く見えるけど改行多くて読みやすい。値段も2000円以下だし…

数年前にNHKで放送された『大アマゾン 最後のイゾラド』を覚えてらっしゃる方は多いと思う。あまりに強烈な番組だった。文明社会と接触をもたない原住民たち。その書籍版とも言うべき『ノモレ』が出て話題になっていて買うのをずっと躊躇していたが、角幡唯介さんのレビューに押されてついに購入。先日読み終わった。

読み終わってみて、またもう一度NHKオンデマンドでこの番組を見てみた。

再度見てみれば… やばい… ほんとだ、確かに「ノモレ、ノモレ」って言ってる。「ノモレ」とは彼らの言葉で「友達」という意味だ。

それにしても、すごい世界だ。文明社会と接触したことのない人間を「イゾラド」と呼ぶ。今や多くの原住民が、文明社会の保護下にあるので、こういった人たちはもはや地球上に存在しないのではないかと思われてきた。そしてまた凶暴で野蛮な人間を「マシュコ・ピーロ」と呼ぶ。こちらは多分いわゆる蔑称なんだろうと思われる。

よく何も知らない人が、アマゾンの原住民を指差して「ほおっておいてあげて」「そっとしておいてあげて」と言うが、いや、実は違うのだ。彼らはほおっておくとあっという間に絶滅してしまう。そしてこの地域にも観光客が訪れたり、近くに幹線道路が出来たりしており(一般の人間と接触すると免疫を持たない彼らはあっという間に死んでしまう)、政府の保護下にある原住民たちと衝突、殺し合いも起こってしまう。となると… 政府としては見つけた以上、自分の監視下に彼らを置くしかないのだ。そういった議論は実は現場ではとっくに終っているのだ。

短命でもいいからそっとしておいてあげて…という人もいるだろう。私がイゾラドだったら自分でもそう思うと思う。が、政府としては… これ他の事でも言えることなんだけど、第3者としては命の炎が消えかかっている時に、これを見捨てるわけにはいかないのだった。外から観た時、それがどんな過酷な運命だったとしても、命の炎を消さないのは絶対条件なのである。(これについては、いろいろ思うこともあるので、あとでまたじっくり書いてみたい)

この本は早くから話題になっていたので、読まなくては…と思ったのだが、何せ積ん読本がたくさんあるオイラである。かなり躊躇していた。が、この角幡さんのレビューが決定的となった。私の書評なんかより、よっぽどいいから是非リンク先を読んでみて…

角幡さんの言葉「この繊細な物語を掴み取り、描き切った著者の詩的な感性と表現力に感服した。川向こうの未知の人たちがやがてロメウの前から姿を消したとき、私はまるで自分の仲間を失ったような気持ちになった。ノモレはイネ族だけのノモレではない。あれは私たちのノモレであり、私たち自身が失った人間性そのものではないかと」

さすが角幡さん、さすがだ…! そうなのだ、この本、一応ノンフィクションなんだけど、筆者の想像の部分(例えばイゾラドの皆さんが思った事など)が多いから、まるでフィクション、良質な物語を読んでいるようだった。

番組との印象があまりに違いすぎる…と友人が言っていたが、ホントにそう。でも、この本、番組が好きだった人は是非手に取ってほしいし、番組を見てなくても充分楽しめると思う。まぁ、でもちょっとロマンチックすぎるかな、というきらいはあるんだけどね(笑)(概して探検を好む男性はロマンチストであると思う。それは多くの探検本、冒険本に見られる傾向である。特にオヤジ系の探検本。誰なのかは言わないけど…)

それにしてもすごい。実は今回発見されたイゾラドは、100年前に生き別れたおじいちゃんの友達(ノモレ)の子孫である可能性が高い、とこの本の主人公ロメウは考えているのだが、テレビ番組では紹介されていなかった、その話にぐっとフォーカスをあてたまったく別の物語が完成したということだろう。

私はでも実際には元原住民であるロメウはもっとドライに考えていると思う。時間の感覚も私たちとは違うものを持っているに違いないのだから。

でも、いや、それが何だと言うのだ。同時に言える大事なことは、読書をすることが、これだけ楽しいのは、そして私の世界がこれだけ素晴らしいものになっているのは、私たちの想像力のパワーなのだ。それを考えるに、この本は非常に完成度が高い。

同時に私は比較的ドライに作られた(ように見える)テレビ番組の方もファンである。松田龍平のナレーションがいい。最後、イゾラドたちがNHKの質問に答えた言葉は何度見てもグッと来る。

「文明側の人間をどう思っているのか」
「なぜ他の先住民を殺めたのか」
「あなたたちは幸せなのか」 

「あなたたちは怖い」
「あなたたちが先に殺した」
「幸せは分らない」

あぁ、オレもアマゾンに行きたいと願う。そして生きる意味とはいったい何なのか、徹底的に追及してみたいのだ。同じNHKのディレクターさん作の『ヤノマミ』も買っちまったぜい。

こちらのインタビューも必読です。




2018年8月20日月曜日

真っ黒な紅茶が好きだったのですが…ムレスナ紅茶堪能

先日友人に誘われて神楽坂のこんなお店に行ってきました。いや、神楽坂と嘘ぶく牛込神楽坂なんですけどね…

スリランカからやってきた紅茶。もう何百種類とブレンドがあって、そのどれもが香り高〜

普段真っ黒なワーキング・クラスの紅茶が好きなんですけど、こういう香りを楽しむ紅茶も素敵。で、本も借りたので、読んでみました…
今度行ったら、このチャイやロイヤル・ミルク・ティーも試してみたい。



このパンケーキというかホットケーキも絶品だっだのですが…

そしてこの会社のオーナー、デイヴィット・Kとか言うからどこの外人と思ったら、関西人だった…。本名は川村さんって言うんだって。

あの派手なパッケージもすべて社長の作品だそうで…
でもこの本、すごく良い事が書いてある。

そうなんだよね… 結局最前線を行くのは自分なんだわ。

関西人社長の手相。すっごいー1本線。

いや〜、ホント絶品でした、これ。他にサンドイッチのメニューと、もちろん山ほどの紅茶のメニューが。

神楽坂のお店では、紅茶は1,000円で飲み放題。いろんなフレイバーが楽しめるシステムとなっています。とにかく香りがすごいんだ、香りが!!! そして素敵な女子の皆さんでお店はいっぱいでした。皆さん、丸の内あたりで働いてそう。プータローはオレだけだったかも???

紅茶は通販もできるみたい。 Amazonだとパッケージが地味だけど…Amazonでも購入できます。

というわけで、紅茶好きには無視できないお店ですよ。ちなみにティーバックを買ってきて水出し紅茶してますが、ホントに香りが素敵で楽しめます。また行かなくっちゃ〜

この記事、笑えるので,是非。いや〜、面白い社長だわ…


2018年8月19日日曜日

最近のアフタヌーン・ティーはチャラチャラしていかん! 正統派ブリティッシュな世界を探して

久々です…

久しぶりにアフタヌーン・ティーに行ってきました。最初は友人が帝国ホテルでのアフタヌーン・ティー(なんと執事付き)ってのをTwitterで紹介していて、なぬっっ?と思ったのですが、執事なんかよりももっと大事なものが、帝国ホテルのアフタヌーン・ティーには欠けていた…

それはキューカンバー・サンド!!

Very summery and very English!!  クリーム・ティーには、これですよ。バターは無塩をたっぷりと。というのもキュウリに塩を付けるから。このおばちゃんのイングリッシュな感じもお楽しみください。アクセントがいい。 (こちらもあわせてお読みください



一方こちらは、アイルランドや北方イングランドのワーキング・クラスの間で大変好まれるクリスプス・サンド。

そしてキューカンバー・サンドイッチ、いわゆるきゅうりサンドは、そのクリスプス・サンドの対局にある英国圏最高峰のハイソなサンドイッチなのだ。これぞ英国貴族の食べもの! 

ただ、クリスプス・サンドも最高に美味いんだよなぁ!! 時々無性に食べたくなる。ま、それはさておき…

それにしても、最近はチャラチャラしたアフタヌーン・ティーが多すぎる。クロワッサンとかミニバーガー、ペストリーとか要らないっつーの!  大陸ヨーロッパかい?! おいっ!? そういえばスコーン頼んでクロテッド・クリームすら付いてこない事も多いし…。手に入りにくいのは分るけど…。

というわけで、きゅうりのサンドイッチがるアフタヌーン・ティーはないのかー!?と吠えていたら、友人が日本橋三越の地下のFortnum&Masonsならありますよ、でも場所がデパートの地下だけに気分がホテルほど上がらないかも…と紹介してくれたのでした。感謝。いや、雰囲気より、きゅうりサンドの方が大事です、大事。

というわけで、行ってきました。お目当てのきゅうりサンドは1片だけでしたが…。あとスコーンは4種類も味があって、すべて一緒に行った友人と半分コしましたが美味しかったです。ただもっとゴツゴツした大きいやつが焼きたてで出てきたら,さらに良かったかも。(ウルサいですね…)

そして、さすがF&M… 紅茶が絶品でございました。レモンにしますか?とか聞かれないのがいいね。黙って冷たい牛乳が一緒に出て来るのが、分ってるぅ〜って感じ。

しかしこちらのケーキは初めて食べたかも。絶品でした。



カシスのムース。以上、1人3,100でおつりが来ましたよ。平日の昼間なのに、めっちゃ混んでた。

それにしてもキュウリのサンドイッチの他は「海老とアボカド」とか「ローストビーフ」とかのサンドイッチで、それはちょっと高級すぎると思ったのでした。キュウリや、せいぜいサーモン単体、あとは卵サンドにチャイブが入ってるやつ。それだけってのが英国風だと思うのだけど…

なんて言うのはマニアすぎるでしょうか? 







ちなみに私の好みのスコーンは、こんな感じ。ゴツゴツしてる。それに山盛りのイチゴジャムとクロウテッド・クリーム。マーマレードとかブルーベリーのジャムとか必要ないですから!

私の理想のキュウリ・サンド。パンは白く! 薄く! そしてキュウリはたっぷりと。レシピ・ビデオにあったように皮は取らなくていいと思うのですが…

でも、こんなんじゃ、誰も食べに来ないか… 

いずれにしてもお腹いっぱい。ご馳走さまでした〜


PS
なんかもっと「きゅうりサンド」が食べたくなり、自分でも作りました。サンドイッチって、結構難しいよね。なんかボロボロくずれるんだけど… ブロッコリー・スプラウトを入れてみました。ほんとはミントとかでもいいだよなぁ〜 


PPS
なんとナオコさんたちもアフタヌーン・ティーしてた! しかもダブリンの最高級ホテル。が、このチャラチャラした内容を見よ!! 東京だけの傾向じゃないのね。