マーティン・ヘイズの哲学 2

「父が亡くなった日はすべてが美しかったな。鳥の音、木の音、風の音、ミツバチの音、山とか木とか太陽とか、これほど美しいとは思わなかった」「父は僕に良い教養を身につけるようにとか、そういうことはあまり気にしていなかったように思う。それよりも良い人間になるようにということを気にしてくれていたように思う」「父については悪い思い出はひとつもない。彼はシャイで優しい人間だった」

「(クラシック音楽は学んだことがありますか、と聞かれて)僕はクラシック音楽は学んだことはないが、たくさん聞いてきたよ。そこからの影響があるかもしれない。特にバロック音楽とか大好きだし、古くなればなるほど(それは伝統音楽に)近くなってくるんだよね。モダンなものも聴くけどね。最近ではRTEのオーケストラともフィドル協奏曲を共演した。あと誰かが伝統音楽をアレンジしてストリングスとやるプロジェクトも経験がある。だけどちゃんとしたクラシックの曲なんかは絶対に弾けないよ(笑)」

「僕の音楽の音数が少ない、静かだ、って言われるけど、それって実は日本のコンセプトと同じだよね。日本の文化にはとても興味があるんだ。禅とか、哲学とか、仏教とか、建築とか。デザインとか。日本の庭園とか。日本の文化には空間があり、沈黙があり、静寂がある。それらはすべて僕の音楽にも欲しいと思っているんだよ」

ちなみに東京のトッパンホールの公演では、田辺冽山さんが協力してくれて、ちょっとした演出を計画しているので、お楽しみに。典型的な「共演」とは違うのだけど、これはこれはユニークな「共演」になると期待している。ちなみにアイディアは私じゃなくて、田辺さん!「実はちょっとした演出を考えたんですけど」と田辺さんからある日、電話をもらったのだった。詳細は当日お楽しみに。

田辺さんには以前スウェーデンのヨーラン・モンソンとも共演してもらったが、ホントに面白い演奏家だ。楽しいことが大好き。ヨーランは田辺さんと出会って一緒に演奏するまで、武満とかホントの意味で理解できてなかった、と話していた。日本の原点がシンプルな尺八という楽器にある。

下の映像は田辺さんの演奏を探してみたのだけど見つけられなかったので、田辺さんの師匠の山本邦山先生の演奏。2分半すぎからピアノとかドラムとかが入っちゃうのだけど尺八のソロ。(それにしても邦山先生はJAZZが好きだったみたいだねー)


それとこんな感じのマーティンとデニスの音楽ですよ。


続けて聴いてみると、まったく違うようで、とても似ているでしょう? 

いったいどんな風になるのかな… 田辺さんいわく、お祭りとかで遠くに楽器の音が聞こえてくるのはその場の「気を鎮める」という作業でもあるんだって。たとえば鼓を乾かしたり、野外でやる場合のかがり火の音とか… そういう遠くから音が聞こえる感じが「気を鎮める」ということらしい。なるほど! ま,当日どんな風になるかは田辺さんにお任せしつつ。

<マーティン・ヘイズ来日公演>
11/3(土)トッパンホール with 田辺冽山
11/5(月)小諸高原美術館 白鳥映雪館
11/6(火)名古屋 秀葉院
11/8(木)京都 永運院
11/10(土)松江 洞光寺

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11/3の公演にご来場の皆さん全員に紅茶をプレゼント