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2013年5月11日土曜日

都市楽師プロジェクト、鷲野宏さんインタビュー「代官山ヒルサイドテラス編 4」


第6期1992年 F棟とG棟の間の広場
(写真は鷲野さん提供ですが
都市楽師プロジェクトのイベント中かしら)
代官山ヒルサイドテラス編3」より続く

MP:鷲野さんが書いてくれたパンフレットの文章がいいんだわ 「古いものと新しいもの、地域的なものと世界的なものが美しく交わり共存する代官山」なんて、今まで思ったこともなかったわっっ!って感じ(笑) 単なるちょっとお洒落な街、以外思った事なかった(笑)

W
:比較的新しくて若者がいて、ちょっとお洒落な人たちが多くて、近代モダニズムの新しい街という印象はありましょうけど、やっぱり綺麗な中にも怨念すら含んでいる、そういう美しさがありますよね。そもそも、ここ猿楽っていう地名なんですけど

MP
:あ、神社ありますよね!

W
:あの神社は実は後付けで、そもそも猿楽塚古墳のふくらみなんです。そういう意味では、ここは面白いですね、古墳まで入れたら、分からないけど1万年くらいですかね(と、嬉しそう)



そういう意味では、恐竜の時代までは行かないけど、まぁ他の人類と競合しなくなってからの年月の半分くらいまでは行けるかなー。

第3期1977年 D棟 猿楽塚
MP
:いやー、ホント代官山の見方が変わりました。今までここの旧山手通り、デンマーク大使館、あとは蔦屋のぞいて帰るみたいなことくらいしかしてなかったけど、鷲野さんのお話を聞くとホントに楽しいわ。


 
これは私が撮った神社の入口
いやー、このツアー本当にすごい。なんか、あるべくして出来たツアーって気がする。友達が 「こういう企画ってニューヨークみたい!」って褒めてくれたんですけどね、ホントかっこいいわー!(と、自画自賛) 

W:結果的にはそういう感じしますね。
ニッケルハルパの独自性というか、伝統楽器としての、一つの地に根ざしたもの、というかね。

この企画の最後の会場としてはですね、近代モダニズムといことで、ある意味、僕らとしては当たり前になっちゃったもので、見過ごそうと思えばいくらでも見過ごせる。

「お洒落ですね」で済ませられる空間ですけど、意外と土着的な空間構成もあるわけですから。 古墳と和風の大邸宅もあるわけですから。つまり、同じエリアにずっと人間が生き続けているってのがすごいんですよ!(と、なぜかとても嬉しそうな鷲野さん/笑) 

人間って結局自分が生きている時間しかよく分らないじゃないですか? そういう感覚ありますけど、やはり人間の歴史は続いている、という印象を受けたり

MP
:なるほどねー、すっごい説得力ある! 

W
:誰かこの企画に賞くれませんかねー ははははは!(笑)

MP
:言えたー!! ツアー企画に対する賞とかってないんですかねー

W
:舞台とか構成とかにはありますけどね。

愚痴でしかありませんけど、なんかこういうイベントばかりやってると、賞を選んでいる人たちがすごく保守に見えて。古いアイディアしかない保守な人なんだなー、やってる方が全然新しいなーって思っちゃいますけどね。


新しい事やってる方=(イコール)ゲテモノって言い方もあるけど(笑)…でもよく考えてみると、結局新しい事やっているようにも見えるけど、でも僕は単に忘れてるだけ、って気もするんですよね。

MP
:分かる!

W
:本来こうあるべきだった、とか。

MP
:ストーリーがきっちり見えちゃうと、本当はこうあるべきだった、ってのが見えてきますよね。不思議なもので。

W
:音楽と空間の関係なんていうものも、よくよく考えると当たり前なんですよ。例えばローマの教会を飾るために賛美歌をどう作るか、とかも。そもそも教会によって曲変えてた、作曲していたはずだと思いますし、当然ですけどパイプオルガンはその教会のために作るわけで つまりそこの音楽はそこでしか奏でられない音、という事なんですよ。

街もそうだと思います。そこでしかない構成を取っていて、そこであるべきイベントがあって。僕の都市楽師プロジェクト 都市楽師ってヨーロッパに実在した職能なわけですが、中世ヨーロッパにかけて街の門番だとか、何かの式典があったときにファンファーレを吹いたり、今風に言えばインスタレーションをする人たち、何らかの目論見をもった為政者のために音を通じてまちや建築を演出をする人たちだったとわけです。なにもヨーロッパの中世ルネサンスだけじゃなくて、そういう人たちも日本だって普通にいたと思うんです。

都市楽師プロジェクトで日本橋で仕事してると舟遊びとか出てくるわけですけど、実際問題として現代人はもうそういう遊び方はできないんですがつまり2日3日かけて遊ぶ!みたいな。船に乗って、どこに行くか分らないんだけど、その中で三味線ひきながら行くと、なんかわからないけど岸に着きました。 そこに着くと美味しい料理が待ってまして、いろんな芸をみて、まぁ、寝ました。次の日は籠にのって行くと、そこは歌舞伎を見る会で そういう一連の流れ、セットとしての遊びが昔は当たり前のようにあった。江戸という都市を使いきった遊び方だったと思うんですけど、空間と建築と、ご飯、味と、それから音 楽、演劇としての歌舞伎全部をトータルで味わうっていう遊び方が、大金持ちにとっては当たり前だった。そういうのを単純に思い出してやってみましょう、っていうのをやっているつもりなんですよ。


都市楽師プロジェクトの次回のイベント「ルネサンス・リコーダーの音色で読み解く日本橋」詳細はこちら

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参考図書: