LAU名曲への誘い:The Lang Set

先日プランクトンさんでラウーの全体ミーティングがあり、出席してきた。そこでK子社長からラウーの楽曲解説やってよ、と言われ、お安いごようざんす、ということで、今日から来日まで毎日連載していこうと思う。ラウーについてだったら、オイラはいくらでも語れるよ! 何時間でも!(笑)

ラウーはオイラが発見し(まだ言ってる/笑)、そして名門ケルテイック・クリスマスへ最短で到達したすごいグループだ。まぁ、最初からオイラには分っていたけどね。このバンドは絶対に絶対に成功するバンドだって。

で、今回のツアーは私のかねてからの夢だった「いわゆるクアトロツアー」が実現することになり、ホントに嬉しいと思っている。こんな事言っちゃうのもどうかと思うんだけど、やっぱり外タレは「クアトロ東阪名」をツアーできて一人前だと思うんだよね。エディ・リーダーのツアーで来日したブー・ヒュワディーンもラウーの散らしをみて「クアトロかぁ、すごいなぁ!」なんて言ってた。だから今回こんなツアーを作ってくれたプランクトンさんには本当に感謝している。オイラはとにかく200%の気合いをこめてこのツアーを応援しないといけない。

そりゃー、今でも新人バンドをやったりすることもあるが、やっぱりラウーの初来日でのショック度はものすごかったね。オイラはロンドンで彼らのライブをみて、その後、ほんの半年くらいで最初の来日を実行した。驚異の速攻決定だった。普通そんなのはありえない。汚いロンドンのライブハウスで、音環境も最悪の中、100名もいないお客の前で演奏していた彼ら。でもオイラには分ったんだ、彼らはもう最高のグループだって。

そして、たった2回の公演で100名入ればいっぱいのライブハウスで演奏するためだけに10何時間も飛行機にやってきてくれたラウー。あの時はギャラもろくすっぽ払えてなかった。だけど彼らはものすごいパワーに溢れていた。あのステージで彼らは「ここで絶対にこのマーケットを自分たちのものにする」という凄まじさが感じさせたね。あの時、代官山で奇跡が起こったんだ。今でもあの気迫は本当に忘れられない。ラウー自身、あのラインをいまだに超えられてないかもしれない。あの時、来てくれていたお客さん、全員がふるえたことだろう。今、思い出してもゾクゾクする。オープニングの「Frank and Flo's」のイントロからしてすごかったし、この曲にいたっては代官山全部がふっとんだといっても過言ではなかっただろう。

さてTwitterをフォローしてくださっている皆さんはご存知だと思うが、オイラはここんとこずっと荒川土手を音楽を聴きながら走っている。今日も走ったが、普段5kmでやめておくところを7kmも走ってしまった。というのもちょうど走り終わる頃にこの曲がかかったからだ。この曲は最初から最後まできちんと音楽に向かい合って(ながら聞きではなく)聞かないと本当に楽しむことが出来ない。ちょっとBGM程度に聞いてたんじゃ、この曲を半分も楽しめない。まったくものすごい曲だと思う。(だから7kmも走ったのだけど、走ったらすっかり疲労MAX。やはり明日からは5kmで辞めておこう)

しかしこの動画の演奏みててもそうだけどさ、この曲を演奏するラウーをみて、みんなびっくりしたね。当時も、そして今も、こんな楽曲を演奏するバンドは他にはいない。今聞いても臨場感抜群。他のバンドでは絶対に得られない、ものすごいパワー。

そしてこの曲はこの頃からまだまだ進化を続け、今やアレンジも相当変わってしまった。4:00くらいから始まる部分、いわゆるエンヤコラエンヤコラって盛り上げるところは今はもう演奏してないよね。まぁ、確かに今聞くと、ちょっとわざとらしいかな…(笑)

それにしても全員すごいんだわ。三人の真剣な表情がいいね。こんな風に真剣に楽曲を組み立て、演奏するバンドは他にはいない。こういうの聞いているとさ、もうなんかユニゾンでお決まりの演奏する(名前はあげないけど)結構有名なあのバンドとかこのバンドとか、もう絶対に聞けないんだよね。分るでしょー。

長い曲を演奏するバンドもたくさんいる。曲をいくつもつなげてセットにするバンドも。でも最初の方で演奏された1音が、最後になって意味を持ってくるようなすごい楽曲は他にはいない。これを聞いちゃうと、他のバンドはリスナーをなめてるよね。聴く側だって、こんなに真剣に聞いているんだぞ、というのがあるのにさ。そういうのをすべて受け止めてくれる曲だ。とにかく1つのフレーズ、1つの音に、すべて意味がある。その意味は楽曲を最後まで聞くと分る。

ラウーはトリオだけど、曲を中心に一つの音のかたまりになるね。ヴェーセンみたいに有機的にからみあうのもいいだけど、こんな風に岩みたいになって観客にいどんでくるのは彼らだけだ。そこが若いと言えば若いんだけど……面白いのは彼らはほんとに練習魔でちょっとしたフレーズを何10回も演奏して作って行く。たとえば今、現在割と普通に演奏してる某曲の某所は、2度目の来日の代官山5連ちゃんの時に毎日3時間くらい練習して、そしてやっと完成させた(それはまた今後紹介する)。そうやって作った1つ1つのフレーズがものすごく効果的に楽曲に作用していくんだよね。一方のヴェーセンは、これがまたぜーんぜん練習しないんだわ。ま、これについてはまたどっかで書くけど。

それにしてもホントにいい音楽ってのはすごいと思う。この曲のイントロが始まると、やっぱり最後まで聞かずにはいられない。それはそれだけ演奏者が真剣に演奏しているからだ。他のバンドと気迫がまるで違う。初来日から何年だっけ? あれから彼らはBBCのベストグループを4回取る大変なグループになった。今後こんなすごいグループはもう出てこないかもしれない。皆さん、コンサートに絶対に来てね。



さぁさぁ、来日までもうすぐだよ!! 

6月17日 梅田クラブクアトロ
6月18日 名古屋クラブクアトロ
6月19日 渋谷クラブクアトロ
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