2013年12月17日火曜日

映画「愛しのフリーダ」を観ました


ポールの来日が終わって、こんな映画も公開された。ビートルズの秘書だったというフリーダ・ケリーさんのドキュメンタリー。

彼女は17歳の時、ビートルズのマネージャー、エプスタインに抜擢され、ファンクラブの面倒見係りとなった。

このブログにも何度か書いているが,私は生粋のビートルズおタクだったが、ある日をさかいにファンであることを辞めた。というか、辞められるくらい、今思えば私にとってはたいしたことがないことだったのだ。それに相当なお金と時間を使ってしまった。悔やんではいないが、まぁ、そんなことよりも自分の事をやった方がいいよね、と今なら思う(笑)

でもイギリスにはじめていったときは、ミミおばさんの家からストロベリーフィールズ、ペニーレーン、リンゴのセンチメンタルジャーニーのパブ、ジョンとポールがはじめてあった教会、そしてロンドンのセビル・ローのアップル跡地、アビーロードなど、あれこれ回るくらい、ビートルズが大好きだった。Hard Days NightやHelpなどはセリフを覚えてしまうくらい何度も何度も観た。

ファンであることを辞めます宣言してしばらくたつが、音楽業界ドキュメンタリーものが基本的に好きなのと、あと和田静香がフリーダさんにインタビューしてたいそう褒めていたから、この映画はすごく観たい!とずっと思っていた。

で、実は福岡で空いた時間に観た。疲れていたので、実は途中でウトウトしちゃったりもしたけど、90分ほどで長さもちょうど良く、ものすごく良い内容だったと思う。

しかし彼女話すことといえば、ビートルズおたくだった自分からすれば、想像出来る範囲をこえておらず、たとえば失敗をした彼女をさりげなくかばったジョンのエピソードとかも、まぁ、同じオフィスにいれば、そんなこともあるだろうよ、程度の感動しかなかった。自分のところにもビートルズ以上に個性的なバンドがたくさんいて、そのそれぞれとツアーしていれば、ツアー中は家族みたいに親密な状態だし、相手がビートルズだったとしても、ツアーが、そしてアーティストが、どんなものかはだいたい想像がつく。

彼女がリンゴの家族ととても仲が良かった、というのもおそらくアイリッシュ系、アイリッシュぽさからではないか、と想像したりする。ケリーというファミリーネームからも分かるとおり彼女もきっとアイリッシュ系だ。ビートルズはほぼ全員がアイリッシュ系とされるが、おそらくアイリッシュネスが一番強く性格に出たのはリンゴだと思われる。あのリンゴの可愛さはアイリッシュのものだ(ビートルズおたくだったとき私はリンゴが一番好きだったので、これは確信している)。そしてやっぱり一番かっこいいのはジョージだ。ジョンはアーティストでワガママで自分の愛と平和が大好きな人間でしかなく、ポールは優等生といった風情。このヘンも、あれだけの書籍とドキュメンタリーとビートルズに関するもの、あれこれなめまくった自分には、驚くものは1つもない。

しかしこれだけビートルズの映像を久々に見せられ、音楽も聞かされ、またもやビートルズに心が動くかな…と思ったが、ルナサの来日中だったことが幸いして、見事に動かなかったよ! 今の私は自分が関係ないバンドにはまったく興味がない。今を生きる音楽スタッフとしては、生きて、活躍していて、がんばり屋で、自分を頼ってくれるアーティストの方がよっぽど可愛い! それはなんと幸せなことか! それを再確認したわけだけど、例えば昔は音楽ファンで、今は家族が大事です、みたいなお父さんとかもきっとこんな感じなのかな、とちょっと思ったりした(笑)

でも最高だったのは、フリーダさんがとても可愛い女性で(おばちゃんになった今もものすごいチャーミング!)、自分の立場をわきまえていることだ。

もっとも所詮、秘書といっても雑用係。知っていることにも限度があっただろうし、何か意見があったとしても、それは彼女の持つ1つの視点でしかないし全体像が捉えられるわけがない。彼女がビートルズのなんらかのプロジェクトを動かしたり影響を与えた、ということではない。それは彼女自身がすごくよく分かっている。また彼女でなければ出来ない仕事だったのか、ということについても疑問が残る。彼女がたまたまそこにいて、わきまえた性格の良い女性だった、だから抜擢されたのか、という域を出ない。

となると、私みたいにゼロから自分のリスクで何かをやる人間にはちと物足りない。もちろん、この時代の働く女性はイングランドにおいても日本においても本当に大変だっただろうし、本当に偉いと思うが、やはりその時代を肌身で感じていないから、自分で想像してても限界がある。そういう意味では働く女は他の働く女には厳しいのであった。たとえ時代が変わっても…

でもこのフリーダさん、なんとなく悩みを相談し、打ち明けてしまいたくなるような優しい空気がただよっていて、ほんとに素敵なんだよな。私もこういう可愛いおばちゃんになりたいなぁ、と思うが、無理かな。

いずれにしてもおすすめではあります。この映画。当時の時代の空気をよく伝えているので、ノスタルジアを感じるにはよい1本だと思う。

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