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2014年3月21日金曜日

ヴィクター・ウッテン、音楽を語る



ヴィクターの素晴らしい話がUPされていたので、ご紹介したいと思います。しかも日本語字幕もとてもよく出来ている。素晴らしい!!

ヴィクターは世界的なベーシストで、私がインタビューにたちあった中で、もっとも感銘をうけた素晴らしいアーティストの一人です。また一緒に仕事したいなぁ!!!!

ヴィクター「僕はバンドに生まれました。本当に文字通りバンドに生まれたんです。僕が生まれた時、4人いた兄はすでに音楽を演奏していてベースプレイヤーを必要としていた。だから僕はベースプレイヤーとして生まれたのです」

「自分が“先生”と呼ばれる立場になって、どうやって音楽を教わったか思い返すと学んだ記憶がないんですね。だから僕は音楽は言語だと言っているんです」

「例えば英語を学んだことを思い出してください。あなたは教わったわけではない。単に回りの人たちはあなたに話しかけていただけです。そして素晴らしいことにあなたは間違っていたとしても話しかえすことが許されていた」

「しかし音楽ではビギナーはなかなか上級者と演奏する機会を与えられていません。でも言語においては、赤ちゃんであってもプロとのジャムセッションに参加しているみたいなものです。そしていつのまにか自分が初心者だということも忘れてしまいます」

「誰ももっと上手くならないと話せないよ、向こうへ行って練習してから来なさい、とは言いません。だれもあなたが間違ったことを言ったとしても訂正もしません」

「ここでもっとも素晴らしいことはあなたは常に自由でいられる、ということです」

「だから音楽みたいに散々学んだあとで、自分自身の道を探す…なんてことはやらなくていいんです。言葉を話すということにおいては自分の話し方を失くす、なんてことはない。だれもあなたの話し方を盗んだりしません。僕はそのように音楽を学びました」

「音楽をいつから始めたかと聞かれて2、3歳とか答えるようにしていますが、でも僕らが何歳から言葉を覚えたか、とよく考えてみれば2、3歳まで待ってから学んだ、なんてことはないですよね。おそらく聴こえることが可能になったら、そこからすでに学びはじめています」

「僕の一番上の兄のレジーは僕より8歳年上だったのですが、彼より若い僕たちに彼は音楽を教えてようとはしなかった。また彼は僕にいきなりベースを持たせることはしませんでした。最初に彼らがしてくれたことは音楽を僕の周りで演奏することでした」

「僕の記憶で最も古いものの一つに…当時はハワイに住んでいたのですが、兄たちが僕のためにプラスチック製の椅子を用意してくれていた。そこにミッキーマウスが弦をまくおもちゃのギター。誰もそれが僕のだって言わなかったけど、僕のために用意された、ってことは分かっていました。誰も次が君が話す番だよって教えてくれる必要がありませんでした。そんなこと教わらなくても分かりますよね」

「僕はその椅子が僕の椅子でおもちゃが僕のものだということも分かっていた。実際には弦をならせていなかったんですが、そんなことは問題ではなかったんです。何か僕が抱えられる年齢になったので、抱えるものをあたえてくれた。そうやってちょっとずつ僕のためにいろいろ準備をしてくれていたのです」

「その楽器を弾け、ということではなかった。それが僕ら教師がよくやる間違いです。子供たちに“楽器”を弾くことを教えてしまう。彼らが音楽を理解する前に教えてしまう。子供がミルクを飲むのにMILKのスペルを教えれるようなことはしないでしょう。でも音楽教育においてはそれをやってしまう」

「3歳になったときにレジーがギターから弦を2本はずして僕にはじめてのちゃんとした楽器を与えてくれましたが、そのとき、すでに僕はとても音楽的になっていました。そして、自分が知っている音楽を今度は楽器を通して表現することを学んだ。それは話言葉を学んだときと一緒です。話す時に楽器(口)のことが気になる人なんていませんよね。そんなことよりも“何を”話すか、ということの方が重要なんですから」

「僕が5歳になると僕たちはカーティス・メイフィールドの前座としてツアーを始めました。僕はそんなふうに音楽と言葉を学んでいったのです」

「素晴らしかったのは、多くの子供が生まれながらにして持っている物を僕は失くさずにいられたこです」「それは“自由”です」

「私たちの多くは音楽的自由について教わることがありません。たとえばエアギターを奏でる子供たちにとっては正しいも間違いもありません。彼らはそれが気分がいいから演奏をするんです。皆さんもシャワーをしながら、仕事へ向かうクルマの中で、歌ったりするでしょう? 正しい音だから、正しいスケールだから歌うのではありません。気持ちがいいから歌うんです。でもなぜ自分以外の誰かが聞いていると違っちゃうんでしょう? それは自由が失われてしまうからなんです。成長するにつれて、学ぶにつれて。僕たちはその自由を守る方法を見つけなければなりません」

「エアギターを演奏する子供たちは満面の笑顔ですが、最初のレッスンでその笑顔を失ってしまいます。そしてほとんど場合、残りの音楽人生をかけて、その笑顔を取り戻そうと頑張る事になります。音楽教師は、ちゃんとしたやり方をすれば、その笑顔を守ることが出来ます。それは言語と同じアプローチを取る、ということです。そうすれば生徒たちの自由を守ることができる」

「僕たちが大きくなってツアーでたくさん演奏するようになって、ある時、母が子供たちにこんな質問をしました。“世界は何を求めているんだろうね?”」

「僕は質問の意味がわからなかった。自分が子供を持つ様になるまでは。これからの時代のミュージシャンに対して…考えてみてください。皆さんご自身の職業にてらしあわせて問いかけてみても良いかもしれません。世の中はあなたに何を求めているのでしょう?」

「そこで音楽とは言語であるばかりではなくライフスタイルでもある、ということが理解できたのです。誤解しないでください。典型的な多くの音楽家がみちびくライフスタイルというわけではありません。たとえば大成功をおさめた音楽ヒーローたちは、人生では同じくらい大きく失敗していた。実に多くのミュージシャンがそうです。きっと母は僕らが当時分かるはずもなかった将来の準備が出来る様考えていてくれたんだと思います。世界はいったいこれ以上なにをもとめているんだろう。これからの時代のミュージシャンにたいして」

「僕たちは練習しました。家全体を音楽室に作り替えて、多くのミュージシャンが集まれるようにした。両親は裕福ではなかったのに、クリスマスにはいつも最新の楽器を買い与えてくれました。あれはいったいなんのためだったのでしょう?」

「僕らが音楽で食べていけるようになるため? ステージで称賛を浴びるため? 今ではわかります。そんなことよりももっと深い意味があったことを」

「音楽は僕のライフスタイルなんです。音楽を深く学んだことで多くの人とそれを分かち合うことができる。音楽からは本当に多くのことを学び、人生に応用することが出来るんです」「良い音楽家になるためには良い聴き手である必要もあります」「僕がすごいベースプレイヤーかどうかというのは関係ありません。個人としての力量はあまり重要ではないんです」

「例えばこのステージに世界最高のミュージシャン5人を集めたとして、でもその5人が別の方向をむいて演奏していたら、その音はひどいものになります。でもミュージシャン同士がお互いをよく聴き、相手にあわせて演奏すれば一人一人の力量はそれほど必要ないんです。そしてその方がよっぽど良い音がするでしょう」

「大学に招かれ音楽をつかった新入生のチームのプロジェクトに関わりましたが、とても面白かった。音楽はどんなデリケートなことでも扱うことができる。政治や、人種差別、不平等について、宗教について扱いながら、それでいて自分は安全なんです」

「たとえば楽器をさわったことがない聴衆の一人をステージにあげて実検をしてみました。だいたいは女性でしたが(笑)肩にベースをかけてあげて、周りのバンドに演奏をはじめさせると、少しずつ女性は身体を揺らし始めた。そこで僕が言うんです、それが音楽の正体だよ、と」

「その自分の中のグルーブを楽器に伝えるのです。そこで彼女に左手でネックを握ってもらいます。楽器を抱えるのは簡単ですから。右手を動かし始めたら,バンドはそれについていく。彼女はすでにベーシストでした。そして、それ以上に音楽家であったのです」

「つまり自分たちが良いミュージシャンであれば、相手がビギナーの人でもいいんです」「すでにみんな、バンドの中の未経験者を見分けることができない。自分の素晴らしさを正しく使えば、他の人のレベルも引き上げてあげることが出来るんだ、と分かりました」

「聴くことは音楽における重要な要素で一生役にたちます。一緒に練習することはもちろん、自分がすばらしいことで他の人が素晴らしくなる手助けが出来る」

「例えば私たちがCとC#という隣り合わせの2つの音を演奏すると、これはクラッシュしているように響くでしょう。間違った、悪い音です。でもCを1オクターブあげてC#を演奏すると、それはとても美しい響きになります。これを人生に置き換えてみましょう。物事の酷く、悲惨な側面を見たときには、間違ったオクターブから見ているだけかもしれません。もしかしたら僕たちは見方を変えることが出来るのかも。もっと言うと、何か間違ったものを見たときに、間違ったオクターブから見ているのだと知るべきなんです。自分の視点を変える方法を見つけるべきなんです」

「国は爆弾をつくりますよね。その目的は人を傷つけ恐怖を植え込み、一瞬にして人を殺すことです。国,政府は爆弾を使用する前に祝福するんですよね。この決定は上層部からトップダウンでなされる。これにたいする解決策はボトムアップでしかあり得ないと思っています。誰か人を愛したくなるような爆弾を開発している人はいませんかね? たぶん愛の爆弾です。でも僕たちはもう手にしていると思いますよ。それは“音楽”と呼ばれています。そして、どんな国にもそれぞれのバージョンがあるんです。とても威力があり人々を一つにする力があります。それを理解するために何も知識がいりません。それは言葉であり、ライフスタイルであり、世界を救う力があります」

「僕の名前はヴィクター・ウッテン、音楽家です。皆さんと戦場でお会いするのを楽しみにしていますよ」

まったくもって音楽って素晴らしいよね!!! 演奏することって素晴らしい! オレも楽器を始めるか(笑)

ヴィクターのこれ、大好き!



それにしても、ホントに素晴らしいアーティスト。ウチにヴィクターのCD,結構在庫あるんだよな… 早くショップやらないとね!