岡田信子「たった一人の老い支度」を読みました

川内有緒の「バウルをさがして」が新田次郎賞という大変な権威のある賞をゲットした。すごい。信じられない。が、この本を読んだとき、この本のパワフルさは受賞もんだな、と思ったのも事実だから当然の受賞と思う。素晴らしい。有緒、おめでとう! 私の感想も良かったら読んでください。読後の大興奮ぶりが伝わってくる。

さて、そういう自分は、現在、自分の「積ん読」山を崩しているところ。これが終わるまで新しい本は買わない…という決意で。で、これも読み終わりました。自分がどういうつもりでこんなタイトルの本を買ったのかは理解不能だが、当時は老後が不安だったのだろうか(笑)

でも素晴らしい事に未来は誰にも分からない。結婚してい子供がいれば安泰というわけではない。著者も結婚したけど離婚し、なんと子供とすら音信不通なのだそうだ。(が、この本、最後の最後にまた「真剣におつきあい始めました」みたいなラブ話になるのだが)

結局できることは毎日目の前にあることを大事にし、丁寧に過ごして行くしかないのだと思う。

そういや「ダブリンの時計職人」の映画でホームレスとなった主人公がそれでもきちんと植物に水を与え、歯をみがききちんと生活している様をみて、なんだかホッとしたのだが、そういう事がやはり一番大事なのだと思わせてくれる。

そういう事が確信できれば、まぁ歳を取るのはいいなと思う。前にもちょっと書いたが気分がどんどん気持ちが楽になっていく。最近は若い子に頼りにされ「相談があるんです」とか言われるとノコノコと出掛けていくのだが、それも嬉しい。今朝もベランダの植物をいじっていたのだが、古い枯れた葉っぱは積んでしまわないと新しい葉っぱは育たない。新しい葉っぱが育たなければ、その鉢植えの将来はないのだ。鉢植えは小さな宇宙だ。だから最近とみに気をつけているのだが、若い人の役にたたないとダメだ、と言うのをすごく自覚している。なるべく若い人と接触すること。年寄りばかりでツルんでいるとろくなことはない。若い奴は才能があって、努力するたびにグングン伸びてくる。そういうのを見るのはすごく楽しい。

でもってこの本からかなり大事だなと思ったアドバイスがいくつか。生命保険はもらう立場になったとたん、先方の態度は豹変するから要注意。

節約することは大事。ケチは大事。歳をとれば節約した分、収入だと思った方がいい。(これ、なんかすごく分かる)そしてケチも楽しくなってくると、これはしめたもん。なるほど。

岡田さんの本、良かったです。しかしご本人のことをググったら、結構可愛らしくてフリフリの服なんか着て、可愛い感じの人。私もたまには着てみようかな〜フリフリ(笑)