旅は…

お気に入りの旅行鞄。10年くらい使ってる。
丸井で買った1万くらいのやつ。
気楽に出掛けるのがいい、と思う。先日ランニングしながら文化放送を聞いていたら、パリの文房具や小物が好きだ、という女優さんがゲストで、彼女の話を聞きながら、そう思った。

彼女はそれをネタに本を3冊も出していて、結構売れているらしい。パリは素敵だ、パリは最高だ、と… でも私にとっては彼女の話はすごい違和感あり。でもこういうの流行っているんだろうなぁ。旅に…素敵さを求めるの。

実際、番組を聞いていてちょっとげっそりしてしまった。普段の何の変哲もないバックに荷物を詰めて旅に行く方がかっこいいと思っている自分は、鞄や小物に拘っている時間はない。旅は気楽に行くのがいい。旅は生活の延長だ。そう思うと気楽に行けて、何度でも行ける。特別なものではなく生活の延長としての旅がいい。…というのをtwitterでつぶやいたら、けっこうRTがあった。で、そのRTがまた誰かにRTされて自分のもとに今日戻って来たので、この事を思い出した。ブログにも書いておこう。

先日も京都に喜ぶ初来日の外国人に囲まれながら、確かに京都は素敵、と私も思った。でもここに住んだらあまりに保守的で息がつまるよ、きっと…という考えの方が頭をよぎる。

でも何ヶ月も前から楽しみにして、海外や旅先のどこどこの何が美味しい、どこどこの何が素敵。どこどこの何でないとだめだ、っていう話をする人はよく聞く。うん、確かにね。でもそういう人こそ、あまり回数を行ってないような気がするんだよね。で、回数行ってたり、それこそ向こうに住んでました、みたいな人はあまりあれこれその国のことを言わない。そんな風に自分の地元の生活の延長に旅がある。

もちろん航空券が気負いもなく買える経済的な要素は多いが、それよりも自分で航空券購入を気楽にポチる行為が難なく出来る、そのメンタル的要素は大きいと思う。パリに行くのを楽しみにしているやつほど、実際はあまり旅に行けてなくて、かつ自宅に大きくて薄いTVを持っていることが多い。(ちなみにウチにはTVはない)

まぁ、パリとか、そういう場所が好きな人はそうかもね。でも外国だからいいってことはまったくない。日本にだって外国だってこの地球上にいるかぎりいいところも悪いところもある。私はそう思う。

そして毎日の生活に不満があったりすると、旅に出てギアを入れ替えたくなるのも分る気がする。でも私は旅はギアを入れ替えないで行く旅が好きだ。そして、その分、自分の普段の生活も楽しむ方向に持って行くのがいい。

…なーんて、旅をえらい楽しみにしている人に対するひがみかもしれない。でもいつもここに書いているとおりお金と暇があれば誰にでも出来る事をやっている人をうらやましがる必要はまるでないんだよ。

大事なのはどこにいるかではなく、どう生きるか、だ。私はやっぱり足立区のこの部屋が一番いい。と、今日は終日、自宅仕事なので、とても幸せに思っているのだ。