ヴェーセン25周年コンサート

そもそも私はフェス形式のイベントは余り好きではない。どう考えても音楽的クオリティは、単独のアーティストの自分の事だけに集中した演奏の方が良いに決まっているからだ。でも、まぁ、この豪華な内容はどうだろう。JPPはもちろん、フリフォトのレーナ、アンドレ・フェラーリ…言うことなしのラインアップだ。これは一応、顔を出さねば…と当然考えた。それに何と言ってもウーロフに「来てよ」とか言われちゃうと行かないわけにはいかない。私は本当にヴェーセン(特にウーロフ)に甘いと自分でも思う。

この日は、後から気づいたのだが、土曜日だったのね。だから昼からケイリーというかステンマというか、ミュージシャンの集まりがヴェーセンが公演を行う会場で行われていた。アルトに言われて一応覗いてみる。立派なコンサートホールで長いエスカレーターがちょっと東京の芸術劇場みたい。地震があったらどうするんだろう。(ないんだよなー、地球のこの辺は)


各フロアではワークショプや素人さんたちの路上セッション?があったりでとても楽しい雰囲気。





ニッケルハルパの数がただごとではない。さすが、この世界の頂点に立つのがヴェーセンということか…  まぁ、それにしても白人しかいないね、こういうイベントは。スウェーデンって移民が多いはずだけど。世界中どこ行ってもいるはずの中国人すらいない。そんな中、アジア人は目立つのう…と思っていたら、ここでドイツ在住のM平と合流!   久しぶりの日本語でなんか和む。ドイツ土産ももらって感謝!   寂しい出張中、相棒ができると嬉しいねぇ〜

しばらくはケイリーなんぞ眺めていたが、さすがに素人ばかりの演奏でしばらくすると飽きてしまい、アルトたちにも会えないしってんで、ホテルへ戻る。ヴェーセンはこんな主旨の公演だからバッタバタで忙しいだろうし。でもって今夜こそ相棒がいるから美味いもんもを食おうとおもうが、時間もなく、人気のレストランはいっぱいで結局会場のカフェで慌てて夕飯をかきこむ結果に。不味くはなかったけどせっかくやって来たM平にちゃんとご馳走してあげたかったのになぁ!

そんなこんなで公演が始まった。MCが当然スウェーデン語で何を言っているのかさっぱり分からない。でもヴェーセンのジョークは非常に受けており、会場内ドッカンドッカン笑いが起きていた。ヴェーセンってコミックバンドだったのか!

そしてアンドレ・フェラーリ登場。アンドレ入りのヴェーセン久々に見たわ。でも本当面白いんだけどアンドレ入りのヴェーセンって…実はアンドレのバンドなんだよね。もうまったく演奏のロジックが違ってしまう。これ、アメリカ人のスタッフとも言っていたんだけど、うちらの一番好きなバンドはやっぱりトリオで、二番目はカルテットだ。それはまったく別物だ。本当にアンドレ一人で何もかもが違ってしまう。本当にバンドって面白いと思う。

途中国内外からのヴェーセンへのおめでとうメッセージも後方のスクリーンに映し出され、その度に会場は盛り上がる。ヴェーセン・カルテットの後は、そのままカルテットのフォーマットでリネウス・ヴェーセンのダンサーたちの出演だ。このセットダンサーたち。You Tubeで見れるので興味ある人はどうぞ、というかんじで悪くはないんだが、どうも私の好みではない。「リネウス・ヴェーセン」はヴェーセンのアルバムの中で最も伝統曲を多く取り上げておりながらも、ものすごくラジカルなすごい作品だ。が、どうも、このダンサーたちに踊られると空気が緩む。最もミッケはダンサーたちの踊りをニコニコと眺めながらえらい楽しそうに演奏していたし、会場は盛り上がっているし、これはこれで正しいのだろう。でも私としてはやっぱりジーン・バトラーあたりにソフトシューズで踊って欲しかった…って無理だって、そんなの(笑)    そもそもダンサーとは完璧な身体と姿勢を手にしているもんだと思うのだが…フォークダンスの場合はこんなゆるい雰囲気も必要なのかも。

しかし音楽は当然のことながら最高で、もう本当に言うことなし。アンドレは、本当にかっこよかったね。地元公演だから楽器の量もすごくて、ちょっとしたアンドレのお部屋がステージの上、右側にできあがっている。90本のフレンチフライとか、CDの2曲目の曲とか、「ヴェルデンス〜」収録の曲は、もう最高にカッコ良かったわ。これはこれでありだなぁ!    アンドレいつかまた呼びたいなぁ!

休憩挟んで後半はJPPとの共演からスタート。これはもう最高に、、、、、最高に素晴らしかった。贔屓目かもしれないが、JPPが、一番歓声も大きかったと思う。客席にプレイヤーが多いせいか。なんていうか、すっごいね。本当にすごいよ、ヴェーセンとJPPが共演すると。なんかこう別次元のなんかが生まれた気がした。最初に書いた通り、私はフェスや共演ものが好きじゃない。というのも、がっつり固まったアンサンブル以上のすごい何かなんて、ちょっとした共演のステージじゃ、結局生まれやしないからだ。でもヴェーセンとJPPのこの共演は違ってた。というのもヴェーセンのスイング感とJPPのスイング感って、ものすごくシンクロするからなのかも、とちょっと思った。実はこの二つのバンドはものすごくよく似ているんじゃないか、と思う。思い出しても、あの、6本の弓が絡む弦の響き。あああああ、天国!   東京で、俺はこれをやるのか!???    すごすぎるよ!!!    マウノ先生がノリノリで、マウノがいいとJPPは最高に素晴らしい。あぁ、至福の時! 

でも写真がひどくてごめんなさい。周りは関係者という席だったので、比較的自由に写真は撮れたけど、iPadじゃ限度があるわ…


そのあとはレーナ・ヴィッレマルク(だっけ。ファミリーネーム失念、今調べてる時間なし)の堂々たる歌いっぷりにも超感動。彼女は間違いなくスウェーデン一番の女性歌手だし、ヴェーセンとこうやって堂々と渡り合えるのも、今のスウェーデンには彼女しかいないだろう。

良かったのは、言葉がはっきりしなかったので、分からなかったけど、おそらく飛び入りで出たハーヴのマグナス夫妻。二人は私の後ろに座っていたのだが、マイクを一本ステージ上にセットして、これがまったくもってストレートなトラッドをシャープに聞かせ、もう最高にカッコ良かった!  なんか外で行われている路上セッションと明らかに音の鮮やかさが違う。写真は下。後ろの看板がレーナのままなのが飛び入り感を出している。


最後はピアノトリオのトリコンX(だっけ?)と、ジャズのビックバンドまで登場。そうそう、そういう企画、過去にあった。おそらくジャズのバンドの方の企画で、レコーディングまでしたんだよね、ヴェーセン。多分2006年とかその辺。ウーロフが二枚組のCDRを聞かせてくれたけど、これは売るのは難しいだろ、とお蔵になった企画。でも内容はよくって、アンドレのあのすごい変拍子の曲とか本当にカッコよく決まっていた。

最後はアンコールで全員でおきまりの「スイングポルスカ」とかやったけど、なんか物足りない。そうだよ、トリオをもっと聞かせろ!!!

で、最後の最後に挨拶で出てきて一旦引っ込んで、もう何もかもないだろと思ってたのに一曲トリオでやった。これは良かった!    私みたいなコアファンも納得したことでしょう。

ってなわけで、正直「八時だよ全員集合」感がなきにしもあらずだったにだが、それでもイベントとしては大成功で良かった、良かった、というところか。ヴェーセンの歴史をしっかり見せる、ということにおいては間違いなくこれ以上のものはかんがえられないし、この公演がレアなのは間違いないけど、ただ確実に言えることは、この日の音楽が普段のトリオ・ヴェーセンより勝っているとは、私は全然思えないって事なんだよね。だから日本で待っているみなさん、楽しみにしておいてくださいよ。この公演が見れなくても全然大丈夫だから。ヴェーセン、すごいから、ホント。

週演技、やっとメンバーに会って、お祝いを言って、業務連絡あれこれ済まして、割と早々に退散したが、それでも夜中1時ちかかったかも。なんというか、地元公演は関係者も多いし、それよりまず出演者も多すぎで、とにかくおちつかなかった。やっぱり辺鄙なところにヴェーセンだけ訪ねるのが、ゆっくりできるし、一番いいなぁ。

ってなわけで、ホテルでバタンキュー。いや〜素晴らしかった!    ヴェーセンとJPPの東京での共演、めっちゃ楽しみである。が、自分ではこの世紀の共演をどうやってやるか、嬉しい悩み、というか、アイディアもあれこれ出てきて、困ったももんだと思っている。これは間違いなく日本における北欧伝統音楽の最高峰の音楽になることは間違いない。問題は…問題はそれをどうやるか、だ。さぁ、東京公演、どうやってやろう…

翌朝、早起きすると、なんとサマータイム終了で一時間早いことになっている!!   つまり一時間余計に寝れたわけだ。素晴らしすぎる!!   また5kmコースをラン。今度は川の手前側ではなく対岸を走ってみたが、これが最高に素晴らしい。ウプサラ、いいなぁ!   

戻ってきて朝ごはんドカ食いして、今日はベルギーの首都ブリュッセルに移動だ。ストックホルムの地方便用空港、ブロンマより飛ぶ。初めて来たよ、ブロンマ。小さい空港で気に入った!!!    ここから二時間半でブリュッセルだ。ここで今日はまたもやダミアン・ライスを見る。8月に初めて見てからすっかり追っかけである。そして今日こそなんか美味いもん食べよう。(今、ここ)