いや〜 最近北極冒険小説読みすぎてるせいか、ちょっと長めの休み(半年くらい)を取ってどこかまったく人のいない僻地に籠って冒険したい、という気持ちが収まらない。困ったもんだ。
例えば休むとなるとまずは今決めている仕事を全部終わらせ(今の時点で2017年2月くらいまではなんだかんだで予定がある)、さらに復活してからその先の仕事の準備期間も必要だ…となると、今この瞬間に半年休むと決意しても、休めるのは2017年の春から秋。そして秋から次の春まではその先の復活のための潜伏準備期間、つまり1年あくことになる。でもそのくらい休みたいなー。
学校を出てから早27年(笑)。ほとんど休みなく働いてきたけど、こんな風に「休みたい」と思ったのは初めてかもしれない。いわゆるホリディっぽいホリディはほとんど取っていない。海外に行くことはホリディに近い気分転換に違いないが、仕事に関係ない海外に行くのは嫌い…というか、仕事に関係ない旅行自体も行った事ないんじゃないかな(のぞく学生時代)。いわゆるリゾートとかもってのほか。万が一リゾートに行ったとしても企画書の原稿とか持ち込んじゃいそうだ。私はそのくらい仕事が大好きな恵まれた人間だ。過去、一度決意して仕事から離れて2週間スウェーデン語のレッスンのためにストックホルムに滞在したことがあったが、最初の1週間はそれでもレッスンをし、博物館や美術館をまわりあれこれ過ごしていたものの、残りの1週間はレッスンの時間を調整して隣りの国まで自分のバンドを見に行ったり、すぐに仕事モードに戻ってしまった。
とはいえ、仕事は筋肉。いったん休むと復活が大変という考え方もあり、うーん、やっぱり休めないかな、とも思う。
…前置きが長くなった。
角幡唯介マイブーム続行中。いやー、このエッセイも、めっちゃ面白い。いわゆる書評本なのだが、題材に上がっている本のことを知らなくても最高に楽しめる。こんなブックレビュー本は初めてだ。
ブックレビューと言ったら、やっぱり老舗は豊崎社長だが、社長のブックレビューは、紹介されてる本を読んでてなんぼという感じがする。その点、角幡さんの本は、書評されている本はあんんまり関係ない。そもそもエッセイ1本のうち80%はほんの内容とは関係ない単なる角幡さんの面白い話だったりするわけなのだ。
ていうか、角幡さん、ホントに天才的に文章が上手い。そして面白い。もうそれだけで他の作家のレベルを抜いている。本のレビュー本ってこうあるべきじゃないのか、とも思った。(あっ、また「べき」とか言っちゃった)本の内容うんぬんよりも、角幡さんが、本を読んで共鳴した事とか、自分の人生に与えた影響とか、そして他の人にも伝えたい本のパワーとか、そっちの方にすべてがフォーカスされており、物語うんぬんを説明されるより,そっちの方が俄然伝わると思った。内容とかストーリーとかは、あんまり関係ない。
そもそも自分がどう思ったかを自信をもって書いたり発言したりできる人が、何においても圧倒的に少ないのが現状だとも思う。(音楽業界なんてその最たる例)角幡さんにおいては好きな本を大好きだというのになんのためらいもない。
この本のほぼ半分くらいが雑誌の連載をまとめたもの。残りの半分がブログの文章で、ブログの方は2段組でレイアウトされており長さもまちまち。この2つを、明らかに分けてレイアウトしたところに、編集者とデザイナーのセンスと力量を感じる。
そしてやはりブログで発表された文章よりも、ある程度字数制限や原稿締め切り日があると思われる雑誌連載で発表された文章の方が圧倒的に説得力があり面白い。そしてどちらにおいても「うわー、この本読まなくちゃ」と思わせるパワーが炸裂している。思わずポチりそうになるが… いやいや、ここんとこまた本を買ってばかりなので、いったんは自粛する。でも絶対買っちゃいそうだ、ここに紹介されている本たち。本当にやばい。
それにしても本を読むのは楽しいよなぁ。この本の中でも言われている事だけど、本は社会の別レイヤーをのぞくきっかけを作ってくれる。また例の「アグルーカの行方」の冒険に出る前の様子もかいま見れたりして、探検家角幡のファンとして読んでももちろん面白い。それにしても、今時分ののライターさんは大変だよね。こうやって賞を取ったりして売れっ子になっちゃうと、沢山の本が手をかえ品を替え発表され、情報量がやたら多くて、ファンとしても正直忙しい。真剣なルポルタージュとしての書籍と、気楽なエッセイと、どちらも読ませるが、もしかしたら硬派な探検紀だけにしておけば、もっと角幡さんは、かっこいいんじゃないかとも思う。でも、こうやって多角的にあれこれ知ることが出来るから、ファンとしては嬉しいのかも?
私もライターの友達たくさんいるから分かるんだけど、ライターは文字数をこなせるようでないと生活していけない。冒険家だって植村さんがD通とかからめて冒険資金を捻出していた70年代に比べて、冒険自体がもうお金を集めることが難しいんじゃないかと想像する。となると書いて原稿料をかせぐことで、頑張るしかない。あとは講演会くらい?
そりゃ〜月に行くなら、代理店も出てくるのかもしれないが、角幡さんの冒険はいつも分かりやすくない(失礼)。そして現代においてライターという職業で食って行こうとなれば、どうしても文字数をこなさないと、食べていけないから、結果多作になる。エッセイみたいなユルい本も出すことになるのだろう。ファンとしては嬉しいよね、情報量が多いのは… ただご本人がこれによって書く事に消耗してしまわないか、ちょっと心配でもある。もっともこんなに素晴らしく面白い文章が世に出せれば、それで充分なのか、とも思う。…っていうか、私も自分の事に引き寄せて考え過ぎだよね。ウザすぎ。黙れっての(笑)。
いずれにしても角幡さんの今後に注目。北極探検、頑張ってください。
例えば休むとなるとまずは今決めている仕事を全部終わらせ(今の時点で2017年2月くらいまではなんだかんだで予定がある)、さらに復活してからその先の仕事の準備期間も必要だ…となると、今この瞬間に半年休むと決意しても、休めるのは2017年の春から秋。そして秋から次の春まではその先の復活のための潜伏準備期間、つまり1年あくことになる。でもそのくらい休みたいなー。
学校を出てから早27年(笑)。ほとんど休みなく働いてきたけど、こんな風に「休みたい」と思ったのは初めてかもしれない。いわゆるホリディっぽいホリディはほとんど取っていない。海外に行くことはホリディに近い気分転換に違いないが、仕事に関係ない海外に行くのは嫌い…というか、仕事に関係ない旅行自体も行った事ないんじゃないかな(のぞく学生時代)。いわゆるリゾートとかもってのほか。万が一リゾートに行ったとしても企画書の原稿とか持ち込んじゃいそうだ。私はそのくらい仕事が大好きな恵まれた人間だ。過去、一度決意して仕事から離れて2週間スウェーデン語のレッスンのためにストックホルムに滞在したことがあったが、最初の1週間はそれでもレッスンをし、博物館や美術館をまわりあれこれ過ごしていたものの、残りの1週間はレッスンの時間を調整して隣りの国まで自分のバンドを見に行ったり、すぐに仕事モードに戻ってしまった。
とはいえ、仕事は筋肉。いったん休むと復活が大変という考え方もあり、うーん、やっぱり休めないかな、とも思う。
…前置きが長くなった。
角幡唯介マイブーム続行中。いやー、このエッセイも、めっちゃ面白い。いわゆる書評本なのだが、題材に上がっている本のことを知らなくても最高に楽しめる。こんなブックレビュー本は初めてだ。
ブックレビューと言ったら、やっぱり老舗は豊崎社長だが、社長のブックレビューは、紹介されてる本を読んでてなんぼという感じがする。その点、角幡さんの本は、書評されている本はあんんまり関係ない。そもそもエッセイ1本のうち80%はほんの内容とは関係ない単なる角幡さんの面白い話だったりするわけなのだ。
ていうか、角幡さん、ホントに天才的に文章が上手い。そして面白い。もうそれだけで他の作家のレベルを抜いている。本のレビュー本ってこうあるべきじゃないのか、とも思った。(あっ、また「べき」とか言っちゃった)本の内容うんぬんよりも、角幡さんが、本を読んで共鳴した事とか、自分の人生に与えた影響とか、そして他の人にも伝えたい本のパワーとか、そっちの方にすべてがフォーカスされており、物語うんぬんを説明されるより,そっちの方が俄然伝わると思った。内容とかストーリーとかは、あんまり関係ない。
そもそも自分がどう思ったかを自信をもって書いたり発言したりできる人が、何においても圧倒的に少ないのが現状だとも思う。(音楽業界なんてその最たる例)角幡さんにおいては好きな本を大好きだというのになんのためらいもない。
この本のほぼ半分くらいが雑誌の連載をまとめたもの。残りの半分がブログの文章で、ブログの方は2段組でレイアウトされており長さもまちまち。この2つを、明らかに分けてレイアウトしたところに、編集者とデザイナーのセンスと力量を感じる。
そしてやはりブログで発表された文章よりも、ある程度字数制限や原稿締め切り日があると思われる雑誌連載で発表された文章の方が圧倒的に説得力があり面白い。そしてどちらにおいても「うわー、この本読まなくちゃ」と思わせるパワーが炸裂している。思わずポチりそうになるが… いやいや、ここんとこまた本を買ってばかりなので、いったんは自粛する。でも絶対買っちゃいそうだ、ここに紹介されている本たち。本当にやばい。
それにしても本を読むのは楽しいよなぁ。この本の中でも言われている事だけど、本は社会の別レイヤーをのぞくきっかけを作ってくれる。また例の「アグルーカの行方」の冒険に出る前の様子もかいま見れたりして、探検家角幡のファンとして読んでももちろん面白い。それにしても、今時分ののライターさんは大変だよね。こうやって賞を取ったりして売れっ子になっちゃうと、沢山の本が手をかえ品を替え発表され、情報量がやたら多くて、ファンとしても正直忙しい。真剣なルポルタージュとしての書籍と、気楽なエッセイと、どちらも読ませるが、もしかしたら硬派な探検紀だけにしておけば、もっと角幡さんは、かっこいいんじゃないかとも思う。でも、こうやって多角的にあれこれ知ることが出来るから、ファンとしては嬉しいのかも?
私もライターの友達たくさんいるから分かるんだけど、ライターは文字数をこなせるようでないと生活していけない。冒険家だって植村さんがD通とかからめて冒険資金を捻出していた70年代に比べて、冒険自体がもうお金を集めることが難しいんじゃないかと想像する。となると書いて原稿料をかせぐことで、頑張るしかない。あとは講演会くらい?
そりゃ〜月に行くなら、代理店も出てくるのかもしれないが、角幡さんの冒険はいつも分かりやすくない(失礼)。そして現代においてライターという職業で食って行こうとなれば、どうしても文字数をこなさないと、食べていけないから、結果多作になる。エッセイみたいなユルい本も出すことになるのだろう。ファンとしては嬉しいよね、情報量が多いのは… ただご本人がこれによって書く事に消耗してしまわないか、ちょっと心配でもある。もっともこんなに素晴らしく面白い文章が世に出せれば、それで充分なのか、とも思う。…っていうか、私も自分の事に引き寄せて考え過ぎだよね。ウザすぎ。黙れっての(笑)。
いずれにしても角幡さんの今後に注目。北極探検、頑張ってください。