今やCDが出ても出なくても、来日にはあまり関係ないわ、みたいな状況になったが(というか、出さずにおいて会場で売った方がいい、という説があり…)、昔は外国のアーティストの場合、CDを出して事前に充分プロモーションしてから来日させるというのが常であった。2010年くらいまではそれが必須だったように記憶している。
CDが出ていることは来日の基本であり、だから私も好きなアーティストが出来ると、まず考えることは、まずどうやってCDをリリースさせるか、ということだった。で、大抵は自分で出していた。もしくは人にお願いしてメジャーで出してもらったりしていた。
そんな自分の力が及ばない事は多々あれど、一番の障害はアーティストの音源がメジャーに属していて自分たちでは自由にならない、という事であったりした。そう、メジャーの隅っこにいると、なかなか日本でリリースされないという悲劇があるんですよ。牛のお尻より鶏の頭になれ、ってなもんでね。インディーのアーティストの方がなんぼかやりやすい。インディーとかだと、まぁ小さな会社同士が結託して、地味にでもリリースできるという自由が生まれる可能性もあるわけです。
そんなわけで、今日はちょっと思いついてメジャーレーベルの中に埋もれていて、なかなか紹介されなかったアイルランドのシンガー、バンドたちを紹介してみようと思います。
Christy Mooreなんか、一番盛り上がってた時がソニーのメジャーリリースだったから、やはり日本ではとても難しかったよね… 上手くすればキングレコードとかでメアリー・ブラックなんかと同じ時期にリリースされ、プッシュされていてもおかしくなかったんだが…こんな名曲を歌っています。巨匠の味わい…とはいえCDが出たとしても巨匠すぎて簡単な来日はありえなかっただろうけどね。
Brian KennedyはBMGだったよな…。彼はいっときホントにアイルランド/UKで、人気があった。BMGがSweetmouthというユニットでマーク・E・ネヴィンとやってて、そっちは日本盤が出たと記憶しているのだけど、パッとせず。一応、ネヴィンが、エディ・リーダーの後に自分の歌をポップに歌えるアーティストとしてパートナーに選んだのがブライアンだったのだろう(と私は思う)。で、ソロになってからもずっとブライアンはBMGからアルバムをリリースしていた。私が一番ヘヴィにアイルランドに通ってた頃に一番流行ってた男性シンガーで、ライブがすごく良かったから、私も思い入れもあるのよね。フェスティバルの楽屋で何度も出くわし、可愛くて性格も良さげだった。ウチのブー・ヒュワディーンともすごく仲良し。で、記憶は不確かなんだけど、ブライアンとはニューヨークのどっかでタクシーをシェアした記憶があるのだ。あれは前後関係はどういう経緯だったんだろう。懐かしいよなぁ。寒い季節のニューヨーク。黄色いタクシー。私は彼を彼のホテルに落とし、自分はそのまま同じタクシーで自分のホテルに帰った…と記憶している。そういえば、あの時日本に来たいと言ってたよなぁ。社交辞令だったのかもしれないけど。そんな小さい事ばかり覚えている。彼はメジャーでなければ、きっと私がやってたよな。ブライアン〜っっ、縁なかったね…
あ、そうそう、ブライアンはヴァン・モリソンのバックシンガーを長くやっていたので、それで知っている人は多いかも??
Andrew Strong。コミットメンツのリード・シンガー。こんなに歌えるのに、いまいちパッとしなかった。でも「Strong」は名盤だったなー。もちろん映画「コミットメンツ」のサントラは日本盤がちゃんと2枚とも出たけど、そのあとのソロは日本盤が出なかったんじゃないかしら。何度かお会いした本物はホントに「コミットメンツ」のデコみたいな性格で、それがカリスマ性を助長させ、かっこよかった。コンサートをやる時は、それなりの規模の公演をやっていた。若くて、お肌がツルツルですっごく可愛かった。今も若い。私より10歳くらい下だ。ロンドンの彼のコンサートの楽屋にポール・ヤングが来て「同じマネジメントなんだ」と言っていた。私はポール・ヤングの大ファンで、恥ずかしくてポールには挨拶できなかった。92、3年ごろ?
そしてアンドリューのパパがかっこいいですよ。Rob Strong。いいでしょ。声が同じだ!
Paddy Casey ソニーが一時めっちゃ押してた。90年代の終わりごろか。私はイマイチ好きになれなかったけどダブリンの町は彼の駅ばり広告で埋め尽くされていた。彼なんか日本でちゃんとやったらアイドル的な人気になったような気も… 数ヶ月前「アイルランドに住み着いた日本人女性」のドキュメンタリーをTVでやっていて、その彼女がパディ・ケイシーの大ファンで…という流れで、彼のVTRが日本で流れるという事があった。が、TVでちらっと紹介されただけでは世の中は変わらない。今でも彼のことを知る日本人は少ない。TVで紹介された時「アイルランドの山崎まさよし」と言われていたのが印象的だったが、山崎さんの方が歌もギターも上手いと思う。
Imelda May うんと最近の人。ユニヴァーサル。BBCのプレイリストで火がついたロカビリー・シンガー。意外にもピーター・バラカンさんが彼女のことをすごく褒めてた。シャロン・シャノンとも大の仲良し。ポール・ブレイディにイメルダ・メイなんて日本じゃ誰も知らないよ、と言ったらポールは目を丸くしてた。世間知らずのポール…。でもホントだよ。でもそのくらいイメルダのアイルランドでの人気はすごい。アイルランドで看板音楽番組まで持っていて、メアリーやポールも出演していた。そういやポールは、自分のメジャー時代の作品が「Trick or treat」以外、まったく日本で発売されてなかったのを知らなかった。
Damien Dempsy こちらもソニー。私は好きだけど、ちょっとクリスティ・ムーア的な人気なのよね、彼。つまりなかなか国外ではヒットしないタイプってこと。悩める者や貧しい者や若者の味方。ダブリンの社会派シンガー。これが正しいダブリン・アクセントだと、グラーダの連中がすごく褒めていた。一時期、私も狂ったように聞いてた。こう顔をしかめて目を閉じて固い感じで歌うのが彼の看板なのよね。一度ちゃんとライブが観たい。きっとすごくいいに違いない。お客はガンガン一緒に歌っているに違いない。
Jedward!!! ユニヴァーサル。ダメかな。ジャニーズに入れたら受けそう!?
そして最近最大の話題のこちらの方〜っっ。グラミーにもノミネートされたってのに、日本じゃリリースなしのHozier。なんと日本のウィキが出来てるぞ!(嬉) それにしても彼の名前はカタカナでどう表記すべきなんだろう。アイルランドでは、みんなホジエって呼んでいるように聞こえるのだが。アヌーナに在籍していた時期もある。
そしてウチのオイっこ…というか、メアリー・ブラックの次男のバンド、ザ・コローナズ。今はユニヴァーサルなんだけど、日本盤…当然のようにでないね! でもあれだけヒットしたホジエも出ないくらいだもん、しょうがないか。だけどファーストは日本でビクターさんが出してくれたんだよ! そして来日もして結構盛り上がったんだよ、ユニヴァーサルさんは知らないだろうけど!!(笑)
もう1コのせちゃお。日本で発売になっていたら、きっとウチのルナサが世間一般に知られる良いきっかけになっただろうと思われるナタリー・マーチャントの「Leave Your Sleep」。ウチのルナサが、この世界的女性シンガーが録音した最高に素晴らしいトラック。彼らも実力をいかんなく発揮していると思う。もちろんナタリーの歌も素晴らしい。Nonesuchからリリース。日本盤は出ません。(しかしNonesuchって良いレーベル名だなぁ)
メジャーレーベルの皆さん、アイルランドのアーティストをどうぞよろしく。リリースしたら、きっと売れますよ〜〜 (とか書いて,大した資料もなく書いています。もしすでに発売されていたのに不発だったり、私の知らないところでヒットしてたりしたら、すみません。私、日本の洋楽シーンって疎いんですよ…/笑)
いや、メジャーレーベルはメジャーレーベルでいろいろ大変なんだと思う。私みたいに勝手にほざいて自分の好きなことしかやらないインディーのヤカラとは事情が違うんだわ。昔はそれでも出せば赤字になることなんてなかった。でも今やCDは出せば出すほど(製造すればするほど、製造費がリクープできなくて)赤字になる。CDはそのくらい売るのが大変なのだ。
CDが出ていることは来日の基本であり、だから私も好きなアーティストが出来ると、まず考えることは、まずどうやってCDをリリースさせるか、ということだった。で、大抵は自分で出していた。もしくは人にお願いしてメジャーで出してもらったりしていた。
そんな自分の力が及ばない事は多々あれど、一番の障害はアーティストの音源がメジャーに属していて自分たちでは自由にならない、という事であったりした。そう、メジャーの隅っこにいると、なかなか日本でリリースされないという悲劇があるんですよ。牛のお尻より鶏の頭になれ、ってなもんでね。インディーのアーティストの方がなんぼかやりやすい。インディーとかだと、まぁ小さな会社同士が結託して、地味にでもリリースできるという自由が生まれる可能性もあるわけです。
そんなわけで、今日はちょっと思いついてメジャーレーベルの中に埋もれていて、なかなか紹介されなかったアイルランドのシンガー、バンドたちを紹介してみようと思います。
Christy Mooreなんか、一番盛り上がってた時がソニーのメジャーリリースだったから、やはり日本ではとても難しかったよね… 上手くすればキングレコードとかでメアリー・ブラックなんかと同じ時期にリリースされ、プッシュされていてもおかしくなかったんだが…こんな名曲を歌っています。巨匠の味わい…とはいえCDが出たとしても巨匠すぎて簡単な来日はありえなかっただろうけどね。
Brian KennedyはBMGだったよな…。彼はいっときホントにアイルランド/UKで、人気があった。BMGがSweetmouthというユニットでマーク・E・ネヴィンとやってて、そっちは日本盤が出たと記憶しているのだけど、パッとせず。一応、ネヴィンが、エディ・リーダーの後に自分の歌をポップに歌えるアーティストとしてパートナーに選んだのがブライアンだったのだろう(と私は思う)。で、ソロになってからもずっとブライアンはBMGからアルバムをリリースしていた。私が一番ヘヴィにアイルランドに通ってた頃に一番流行ってた男性シンガーで、ライブがすごく良かったから、私も思い入れもあるのよね。フェスティバルの楽屋で何度も出くわし、可愛くて性格も良さげだった。ウチのブー・ヒュワディーンともすごく仲良し。で、記憶は不確かなんだけど、ブライアンとはニューヨークのどっかでタクシーをシェアした記憶があるのだ。あれは前後関係はどういう経緯だったんだろう。懐かしいよなぁ。寒い季節のニューヨーク。黄色いタクシー。私は彼を彼のホテルに落とし、自分はそのまま同じタクシーで自分のホテルに帰った…と記憶している。そういえば、あの時日本に来たいと言ってたよなぁ。社交辞令だったのかもしれないけど。そんな小さい事ばかり覚えている。彼はメジャーでなければ、きっと私がやってたよな。ブライアン〜っっ、縁なかったね…
あ、そうそう、ブライアンはヴァン・モリソンのバックシンガーを長くやっていたので、それで知っている人は多いかも??
Andrew Strong。コミットメンツのリード・シンガー。こんなに歌えるのに、いまいちパッとしなかった。でも「Strong」は名盤だったなー。もちろん映画「コミットメンツ」のサントラは日本盤がちゃんと2枚とも出たけど、そのあとのソロは日本盤が出なかったんじゃないかしら。何度かお会いした本物はホントに「コミットメンツ」のデコみたいな性格で、それがカリスマ性を助長させ、かっこよかった。コンサートをやる時は、それなりの規模の公演をやっていた。若くて、お肌がツルツルですっごく可愛かった。今も若い。私より10歳くらい下だ。ロンドンの彼のコンサートの楽屋にポール・ヤングが来て「同じマネジメントなんだ」と言っていた。私はポール・ヤングの大ファンで、恥ずかしくてポールには挨拶できなかった。92、3年ごろ?
そしてアンドリューのパパがかっこいいですよ。Rob Strong。いいでしょ。声が同じだ!
Paddy Casey ソニーが一時めっちゃ押してた。90年代の終わりごろか。私はイマイチ好きになれなかったけどダブリンの町は彼の駅ばり広告で埋め尽くされていた。彼なんか日本でちゃんとやったらアイドル的な人気になったような気も… 数ヶ月前「アイルランドに住み着いた日本人女性」のドキュメンタリーをTVでやっていて、その彼女がパディ・ケイシーの大ファンで…という流れで、彼のVTRが日本で流れるという事があった。が、TVでちらっと紹介されただけでは世の中は変わらない。今でも彼のことを知る日本人は少ない。TVで紹介された時「アイルランドの山崎まさよし」と言われていたのが印象的だったが、山崎さんの方が歌もギターも上手いと思う。
Imelda May うんと最近の人。ユニヴァーサル。BBCのプレイリストで火がついたロカビリー・シンガー。意外にもピーター・バラカンさんが彼女のことをすごく褒めてた。シャロン・シャノンとも大の仲良し。ポール・ブレイディにイメルダ・メイなんて日本じゃ誰も知らないよ、と言ったらポールは目を丸くしてた。世間知らずのポール…。でもホントだよ。でもそのくらいイメルダのアイルランドでの人気はすごい。アイルランドで看板音楽番組まで持っていて、メアリーやポールも出演していた。そういやポールは、自分のメジャー時代の作品が「Trick or treat」以外、まったく日本で発売されてなかったのを知らなかった。
Damien Dempsy こちらもソニー。私は好きだけど、ちょっとクリスティ・ムーア的な人気なのよね、彼。つまりなかなか国外ではヒットしないタイプってこと。悩める者や貧しい者や若者の味方。ダブリンの社会派シンガー。これが正しいダブリン・アクセントだと、グラーダの連中がすごく褒めていた。一時期、私も狂ったように聞いてた。こう顔をしかめて目を閉じて固い感じで歌うのが彼の看板なのよね。一度ちゃんとライブが観たい。きっとすごくいいに違いない。お客はガンガン一緒に歌っているに違いない。
Jedward!!! ユニヴァーサル。ダメかな。ジャニーズに入れたら受けそう!?
そして最近最大の話題のこちらの方〜っっ。グラミーにもノミネートされたってのに、日本じゃリリースなしのHozier。なんと日本のウィキが出来てるぞ!(嬉) それにしても彼の名前はカタカナでどう表記すべきなんだろう。アイルランドでは、みんなホジエって呼んでいるように聞こえるのだが。アヌーナに在籍していた時期もある。
そしてウチのオイっこ…というか、メアリー・ブラックの次男のバンド、ザ・コローナズ。今はユニヴァーサルなんだけど、日本盤…当然のようにでないね! でもあれだけヒットしたホジエも出ないくらいだもん、しょうがないか。だけどファーストは日本でビクターさんが出してくれたんだよ! そして来日もして結構盛り上がったんだよ、ユニヴァーサルさんは知らないだろうけど!!(笑)
もう1コのせちゃお。日本で発売になっていたら、きっとウチのルナサが世間一般に知られる良いきっかけになっただろうと思われるナタリー・マーチャントの「Leave Your Sleep」。ウチのルナサが、この世界的女性シンガーが録音した最高に素晴らしいトラック。彼らも実力をいかんなく発揮していると思う。もちろんナタリーの歌も素晴らしい。Nonesuchからリリース。日本盤は出ません。(しかしNonesuchって良いレーベル名だなぁ)
メジャーレーベルの皆さん、アイルランドのアーティストをどうぞよろしく。リリースしたら、きっと売れますよ〜〜 (とか書いて,大した資料もなく書いています。もしすでに発売されていたのに不発だったり、私の知らないところでヒットしてたりしたら、すみません。私、日本の洋楽シーンって疎いんですよ…/笑)
いや、メジャーレーベルはメジャーレーベルでいろいろ大変なんだと思う。私みたいに勝手にほざいて自分の好きなことしかやらないインディーのヤカラとは事情が違うんだわ。昔はそれでも出せば赤字になることなんてなかった。でも今やCDは出せば出すほど(製造すればするほど、製造費がリクープできなくて)赤字になる。CDはそのくらい売るのが大変なのだ。