ルナサファンに聞いてもらいたいヴェーセン、ヴェーセンファンに聞いてもらい たいルナサ

ヴェーセンのすごいところは、3つのプレイヤーの間にまったく遠慮がないところだ。とにかく突進していく。そのパワーはもう圧倒的。こんな風に演奏できるアコースティック・アンサンブルは2つとないだろう。こういうのを聞き慣れるといわゆる伝統音楽バンドの牧歌的なユニゾンとか、受けつけなくなるのよね。昔、名古屋のプレイヤーでもある友人が言ってたけど、まさに「他のバンドは一生懸命練習すれば真似できるように思うけど、ヴェーセンとマーティン・ヘイズだけは絶対に真似できない」

ウーロフがとにかくものすごいメロディプレイヤーで、彼の音を聴きながら、ローゲルとミッケが自由に暴れ回る。こんなすごいバンドは他にはいない。本当に。先日とパンチ・ブラザーズ聞いた時も思ったけど、もしかしたらヴェーセンの方がすごいかも…と。とにかくこんなすごいバンドは他にはいないので、ぜひ聞いてほしい。インスト聞き慣れてない人って、ホント主旋律にしか耳がいかないらしいんだけど…3つの音を同時に聞けるようになるとヴェーセンは倍楽しめますよ。是非トライしてみてください。とにかく最高のバンドです。

一方でルナサのすごいところは、バンドが作り出す全体のサウンド・スケープだ。音響が風景を描くとでも言おうか。前にも書いたけど、これが出来るバンドも実はそういない。フルート、フィドル、パイプ、ベース、ギター たぶんこの編成だけで、すでに他のケルトバンドよりも一歩先を行ったかな。とにかく低音部から上物のメロディから、全体をがっつり眺めてみて。こんな風に楽曲で絵を描けるバンドはいない。特にベースラインのセンスが抜群なのよ。

いずれにしても私がざっくり見ているだけだけど、意外とルナサを聞く人とヴェーセンを聞く人は重なってないように思うので、こんな記事を書いているのだけど…

この映像面白い。アメリカ人ってホント手拍子する人多いけど、さすがヴェーセン、途中で振り切るようね。(そして最後はみんな足踏みになる。これ正しい展開!)こんな自由度は他のバンドではありえない。特に最後もう終わりだろ、とウーロフとミッケが4分過ぎで楽器をおろしたところから、ローゲルが「もっとやろうよー」とあおって次の曲がはじまったところ。



そしてミュージシャンズ・ミュージシャンであるところも。クリス・シーリと互角に飛ばせるバンドはヴェーセンだけさ。今やパンチ・ブラザーズの代表曲にもなったヴェーセンの書いた「Flippen」


そして一方のルナサ。こういう各楽器の絶妙なアンサンブルというか調和というか、全体でグワ〜〜っと来るのはルナサならではだよね。こういっちゃなんだけど、ヴェーセンのCDは売り上げがいつ見悪いのに、ルナサのCDはとても良く売れるのが理解できる。


あとこれとかもね…こういう風景はヴェーセンにはないものかもしれない。ルナサならでは。

と、あれこれ書いて置いてなんだけど、皆さん先入観なしで楽しんでください!!    土日、両日当日券あり!