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2016年11月27日日曜日

ナヌーク、TOKYO FM トランスワールドミュージックウェイズに出演!

TOKYO FMそしてミュージックバードの名門番組「トランス・ワールド・ミュージック・ウェイズ 」にナヌークの2人が出演しました。田中美登里さん、2人を番組によんでくださって本当にありがとうございます。

このリンクでタイムフリーで聞けるので、是非是非聞いてくださいね。で、ざっくりですが、文字起こししてみました。音声で聴くことができない方は,是非〜

曲:Nunarput Kusanaq(美しき大地)

フレデリック:グリーンランド語でご挨拶

クリスチャン:グリーンランド語でご挨拶

美登里さん:不思議な言葉が聞こえてきたぞ〜 なんとね、グリーンランド語なんですよ。今日はスタジオに素敵なお客様をお迎えしました。ナヌークのお二人,彼らの演奏するNunarput Kusanaqという曲を聴きながら初めてみたいと思います。

あらためましてトランスワールド・ミュージックウェイズの田中美登里です。最初にグリーンランド語を聞かせてくださったお客様、あらためて紹介しましょう。グリーンランドでもっとも人気のあるロックバンド、ナヌークのフロント、エルスナー兄弟です。

えっと、グリーンランド語の「こんにちは」を調べてきたんですが…「グッダー」?

クリスチャン:God Dag

美登里さん:通訳は染谷和美さんにお願いいたします。お兄さんがクリスチャンさん、弟さんがフレデリックさん。お兄さんが35歳で、フレデリックさんが30歳ってうかがったんですけど、ステージに登場された瞬間、兄弟って感じがすごく分る。2人の絆みたいなものが感じられました。

クリスチャン:それは嬉しいですね。僕らはけっこう顔も似ていますよね。

美登里さん:似ています、ホントに! 日本へは去年3月に続いて2度目の来日なんですよね?

クリスチャン:イエス。僕らは去年初めて日本にやってきました。バンドで2回ほど公演しました。今回は2人でアコースティックのコンサートを何回かやっています。

のちほど演奏も聴かせていただきたいと思うのですけれど。今回の来日はヴェーセンとルナサと一緒にTHE MUSIC PLANTの20周年記念ということで出演されて、なんと大雪の北海道まで行ったそうですね?

フレデリック:そうですね、まるで地元みたいな感じもしましたね。とっても寒くて、地元にいるような風景でもあったけれども、実際、自然や鳥や雪、町の様子とか2年前にツアーで行ったアラスカみたいだと思った。(爆/ちなみにそのあといった九州に2人は「スペインみたい」って言ってました)

美登里さん:えっ、そうなんだ! グリーンランドなんですけどね、日本からすごく遠く離れた北極圏の島で、地球で一番大きい島ということなんですが、ちょっと調べたら人口が5万6000人。首都ヌークっていうところには1万6000人が暮らしているそうです。大部分が北極圏に属していて、島の80%が雪と氷に覆われています。で、この間、ナヌークの皆さんが、氷の上で演奏している映像を見たんですが…(笑) 真っ白な北極熊が登場していました。

クリスチャン:つい最近あの映像は作ったんです。僕らは夏のツアー中で、船でグリーンランド中を町から町へ旅していました。グリーンランド南部の氷床の上で、北極熊ナヌークとの映像を撮影したんです。

美登里さん:ナヌークって、北極熊っていう意味なんですね?

クリスチャン:そうです。

美登里さん:グリーンランドってものすごく広いですけれども電車とかないからツアーに行くっていうとどうやって回るんですか? 大変なんでしょう?

フレデリック:グリーンランドでは町から町への道路がないために、船か飛行機で行かないといけないんです。だから移動費用がすごく高くついてしまう。

美登里さん:犬ぞりとか今もあるんですか?

クリスチャン:北の方には、まだありますよ。まだ犬ぞりで移動している人たちはいます。でもスノーモービルに少しずつ変わってきてしまっていますね。

美登里さん:カヤックもよく乗られるんですかね?

フレデリック:カヤックは夏です。グリーンランドのどこの場所かということにもよるけど、氷しかないところもあるし、カヤックができるのは夏。

美登里さん:そうか…夏も短いんでしょうけどね… 2人は兄弟で子供のころから音楽をやってやっていたんですか?

クリスチャン:僕たちの父がギター奏者だったんです。僕らが子供のころから演奏していました。歌も歌っていたし、ロックバンドにも参加していました。僕らも、かなり小さいころから演奏していたけど、曲を自分で書くようになったのは本当に最近。ここ10〜15年前くらいからですね。一緒に演奏するようになったのも、後になってから。特に子供の頃は年齢が5つ違うのは大きなことだったし、僕はティーンエイジャーで、フレデリックはまだ小さな子供だった。フレデリックが大きくなるまで、一緒には演奏していなかったですね。

美登里さん:冒頭でオーロラみたいなイメージの曲を聴いてもらたんですけれども、高い声の方で歌っているのが弟のフレデリックさん。グリーンランドっていうと、私は名前が「みどり」って言ってグリーンなので、小さいころから「グリーンランドってどんな国なんだろう」って思ってて…。大きな自然の大地って想像しますが。

クリスチャン:僕らの曲に「Inuinninaagavit」って曲があります。それは「君は単なる人間にすぎないんだよ」って言う歌なんだけど、グリーンランドにいると本当にいつもそう思います。この厳しく広大な自然の中にポツンといると「僕たちは単なる人にすぎない」って。冬は本当にとても厳しくて、でも同時にとっても美しいものです。

美登里さん:次にかける曲は(日本語タイトルが)「輝ける陽光」「Seqinitta Quinnagorpaatit」? 

クリスチャン:「Seqinitta Quinnagorpaatit」(笑)

フレディック:僕らの太陽はいつも君の上に輝くっていう意味です。特にグリーンランドの北の方は、冬はまったく日が登らない。1年の半分が真っ暗なんです。

クリスチャン:この曲は、そんな暗闇にいる人たちを励ますために書きました。



美登里さん:この曲はグリーンランドで歌われていますね、いつもグリーンランド語で歌っているんですね?

フレデリック:僕らはあえてグリーンランド語で歌うことを選びました。それが自分たちにとっても、誠実であるような気がするし…。グリーンランドに住んでいる人は非常に少ないから、僕らのようなバンドが、こんな形でグリーンランドの言葉を世界の人たちに届けるのはすごく大事だと考えています。本当にほんの少ししかいないので…

クリスチャン:僕らはグリーンランド語、母国語で歌うことをとても誇りに思っています。それは僕らにとって、とても大切なことです。

美登里さん:そうですよね。グリーンランドはデンマークの一部ということになっていて、自治権もあるんですけれども、やっぱりグリーンランドというアイデンティティは意識されているんだと思います。意味が分らなくても、なんかこうあったかい感じと、音がはねる感じっていうのが、可愛らしく聞こえて…

クリスチャン:「あったかい」って面白い。というのも、今回コンサートをやった時、終演後にお客さんに「暑いところから来た音楽みたい」って言われたんです。「メロディックで、曲を聞くとハッピーな気持ちになれるから」って。それはとても素敵なことだと思いました。僕らの国はとっても寒いからあったい気持ちになれる曲が必要っていうのは、とっても理にかなっていると思うんです。

美登里さん:グリーンランド語は、イヌイットの言葉に近いんですか?

クリスチャン:Yes Very much。カナダではイヌクティトゥットって言う。

フレデリック:僕らは彼らの言葉のほとんどを理解することができます。

クリスチャン:時々カナダにツアーに行くんだけど、僕たちはそれぞれ自分たちの言葉で会話をすることができるんです。

美登里さん:ナヌークの音楽の特徴として裏声がとっても心に残るんですけれども地声で歌うってのとフォルセットで高い声で歌うって何か違うものがあるような… 人に与える力というか、人の叫びってのにも通じるような…

フレデリック:自分ではそう思ったことがまったくないので、人に言ってもらえるととても嬉しいです。

クリスチャン:それってとても重要なことで、グリーンランドから外に出て歌う時は、そうそう歌詞の内容が理解されないから、歌い方から伝わる表現は、僕らにとって、とても大切な事なんです。自分たちの表現を通じて、聴く人に、音楽や、音楽が伝える気持ちを感じとってもらえるのですから。

そして聞く人が歌詞を知りたいと興味を持てば、僕らはもう日本でCDが出ているし歌詞の対訳も付いているから(と、嬉しそう)、それはもちろんとても助けにはなるけど、でも僕たちにとって一番重要なことは、歌詞が分らなくてもいい。歌詞が分らなくても音楽から何かが伝わってくる、という事です。そういう表現をいつも心がけています。

美登里さん:グリーンランドでは若者の自殺もとても多いって聴くんですけど、ナヌークの歌を聴くと気持ちを上げてくれるってうか、そういうものをすごく感じます。

フレデリック:若いファンから時々手紙をもらうんだけど、僕らの歌や歌詞がどれだけ励みになっているか、って。本当にグリーンランドでは自殺率がすごく高いんです。歌詞や音楽で若い人たちを助けてあげられるという事は,僕らにとって、本当に嬉しい事です。

クリスチャン:自殺がおこると、社会があまりにも小さいので、だいたいは知っている人なんです。誰もが知り合いが自殺した経験を持っています。自殺は、ものすごく深い問題だから、この問題をタブー視しないで、オープンにして語り合うこと。僕らには、自殺を題材にして書いた曲が2曲くらいあるんだけれど、そうやってどんどん語り合っていくべきだと思っています。

美登里さん:人口が56,000人の国で、ナヌークの人気をぶりを示す事として、1万枚CDが売れたと聞いているんですが、このあとせっかくギターを持って来てくださっているので、「AI AI」を演奏していただきたいと思います。「AI AI」はグリーンランド語ではどういう意味なんですか?

クリスチャン:「AI AI」はナヌーク語なんだ(笑)。実は僕らが作った造語で、何かポジティブなすべてのことを表す言葉。愛、幸せ、思い出、好きな色、何でもあなたを笑顔にしてくれるもの。安心できるもの。そういった事のすべてを「AI AI」と言います。なので日本に初めて来た時、「AI」が「愛」だって知ってびっくりしました。偶然の産物なんだけど、これは面白いな、と思いました。

美登里さん:確かに日本人には特に伝わるものがあります!

で、ここで「AI AI」の生演奏。いいですよね、「AI AI」のアコースティック・ヴァージョン。



美登里さん:わぁ〜素敵〜 ありがとうございます。えっと、グリーンランド語でありがとうは…「ゴヤナ」?

クリスチャン/フレデリック:Qujanaq  

美登里さん:あの「アイアイ〜」ってリフレンが身体の中に入ってきてリフレインする感じがします。

フレデリック:それを聞いて嬉しいです。

クリスチャン:ありがとうございます。それが目的でもあるんです。

美登里さん:今日はグリーンランドからクリスチャンさんとフレデリックさん、エルスナー兄弟をお迎えしています。バンドはこの他にベースとドラムとキーボードで5人編成。来年の2月にバンドで来日することが決まっています。ICE STATIONと題したコンサートがあって、アメリカとイギリスからも環境問題に注目しているアーティストたちが集ります。2月7日は京都 磔磔、2月9日と10日は渋谷のWWWでライブが行われます。またユーロスペースで北欧映画の特集もあって、「サウンド・オブ・レボリューション」というナヌークも最後に登場するドキュメンタリー映画も上映されることになっています。

地球温暖化の危機が叫ばれる中,ナヌークのメッセージにはどんどん注目度が増していくのではないかと思いますけれども…

ということで、今日はナヌークのお二人にグリーンランドからおいでいただきました。おしまいは「ナヌークの神秘」。曲を紹介していただけますか?

フレデリック:ナヌークはイヌイットの神話で「一番大きな北極ぐま」という意味なんです。ハンターが一番大きな北極ぐまをしとめた時、彼は村でもっとも大きな尊敬を集めることになり、村で一番の美女を手にいれ、一番美味しい食べ物を食べることができる、と。ナヌークは僕らのバンドの名前でもあり、僕らは北極熊をとても尊敬しています。



いや〜美登里さん、素晴らしい番組。ありがとうございます。そして毎度のことながら兄,弟と発言を縦横無尽に通訳する染谷さんの完璧な仕事にも感動! 本当にありがとうございました。

ナヌークは2月に来日します。
2月7日 京都 磔磔
2月9日 渋谷 WWW
2月10日 渋谷 WWW
詳細はこちら http://www.mplant.com/icestation
with カート・ブロック、ピーター・バック、スコット・マッコイ、マイク・ミルズ、リンダ・ピットモン、スティーブ・ウイン  プロデュース:ミシェル・ノアク