何って、アルテス出版の木村元社長のコメントがめっちゃ響いたので、紹介したいんだわ。木村さんの個人facebookアカウントから。
このリンク先のブログは「書店で買うと著者を助けることになるんですよ」という主旨なのだけど,それに対して入った木村さんのコメントが良い。
「(書籍は重版してこそはじめて採算が取れる取れる商品、というが)初版部数を多めにした方が、最終的否売れ数は同じでもコストパフォーマンスはいい」まったく同感。そして「ほんらい多様性のなかに置いてこそ紙の本は意味をもつと思うから」と。
この「多様性のなかに置いてこそ」って、めっちゃ響く。私たちが本屋、CD店にこだわる理由はそこだ。正直、今やCDはコンサート会場や自分のホームページで販売した方が利益率もいいしアーティストにたくさん払ってあげられる。が、私たちが、それでも本屋、CD店に自分たちの作品を置いてほしいと願うのは、ここなのだ。それがやっと分かった。それを木村さんが言葉にしてくれた!
正直,今もICE STATIONのCDキャンペーンでいろんなお店さんのロックフロアに飛び込み営業し(ワールドだったらウチの名前も浸透してるんだろうけど…)担当者つかまらないし、返事くれないし「くそー」と思っているのだが…(笑)
ウチは幸いな事に,店頭の試聴機や店頭ポップにお金を払ったことはない。CD屋さんに恩返しするには、売れるCDを提供することが1番だと思っている。そもそも返品自由(保険付き)で出荷すれば先方にもリスクはないし、あくまで対等な関係だ。今や小売店はリスクなんて取ってなんてくれない。だから私は必要以上にへりくだったりしない。いつだったか林真理子が「私たちは死んでも本屋の味方なんです」と文春のエッセイで書いていた。林真理子ですら「死んでも」と書いたことに、私はいろんな意味を汲み取った。林真理子ですら、そうなんだ、と。
でもそこまで私たちレコードレーベルが、小売店にこだわる理由はなんだろう。それを今朝、木村さんが言い当ててくれた。
でも、私もすぐ「〜聞いてるやつは馬鹿だ」「またビートルズ、売ってるよ、生きてるアーティスト応援しろよ」とかすぐ言っちゃう方なので気をつけないと。文化の仕事しているくせに、多様性を認めなくてどうする。そして本物は多様性の中で光るものだ!と信じたい(でもだいたい大衆は単純で分かりやすい方向に流れるのだ… あ、また言っちゃった!/笑)
さすがアルテスさん、朝から響くわー。ちなみにここに書いている事は、私個人の反応であって、木村さんが本当に言いたかったことは全然違うかもしれません。皆さんも木村さんのfacebook読んで自分で考えてください。でも、思った。さすがすごい本出してる出版社の経営者は違うわ。本当に素晴らしいと思う。今日もはりきって参りましょう。