北極の魅力に取り付かれたものは、一生かけて何度でもそこに戻ろうとするだろう。ICE STATION in ノルウェー

実はICE STATIONはノルウェーでスタートしたアート・プロジェクト。第一回はVadsøという北極圏の小さな街で行なわれました。

きっかけはミシェル・ノアクという、イギリス在住のアーティスト。彼女はもう10年以上前にCape Farewellという企画に参加してから、北極をテーマにした作品を発表しつづけているポップ・アーティストです。ミシェルの数々の作品はこちら。

Capefarewellは、英国で始った環境プロジェクトで、映画監督や画家、ミュージシャンを北極に連れて行き、帰国後それに関する作品を発表してもらうことで、作品を見る人たちに環境問題について考えてもらおう、というプロジェクトです。過去にはKTタンストール、マーサ・ウエインライト、ロビン・ヒッチコック、日本からは坂本龍一さんが参加しています。Capefarewellは、巡回展となり世界中を回り日本でも科学未来館で展示が開催されました。

さて、すっかり北極にハマってしまったミシェルは,その後も多くの北極に関する作品を発表し続けており、そのミシェルの、アーティスト・イン・レジデンスが決まり、彼女はノルウェーの小さな街、Vadsø(in 北極圏)に1ケ月滞在することになりました。時期は極夜の11月。

ちょっと心細くなったミシェルは、仲間のミュージシャンを呼んで,自分が滞在中に小さいな音楽フェスティバルを計画することにしました。これがICE STATIONの第1回目なのです。そして集まったのが、彼女の古くからの友人であるピーター・バック、スコット・マッコイ、カート・ブロック、マイク・ミルズ、ティム・キーガン、ジョン・ポール・ジョーンズなど英国,米国のビック・ミュージシャンたち。楽しいことが大好きな彼らは、さっそく荷物をまとめて北極へ。そこでコンサートをし、サーミのミュージシャンと共演した彼らも、すっかり北極の魅力に取り付かれてしまいました。

ミシェルは言います。「北極は不思議な場所。行った人の感想は2つしかない。1つはもう二度と行きたくないという。そしてもう1つは…一生をかけてそこに何度でも何度でも戻ろうとする」

そしてこの一連の話にはドキュメンタリー映画まであるんです。ただこれはまだ公開できないので、一足先に見せていただいた私がが内容をレポートすることにしました。

まずはミシェルによる挨拶「環境問題とか、北極とか、いろいろテーマはあるけど、今夜の目的はとにかく『LOVE』。みんなで音楽を一緒に楽しみましょう」


ヴァドソーは北極の小さな街。何にもありません(笑)

でもアムンセンが北極点に向けて飛行船を飛ばした時、拠点になった歴史ある街なんです。また戦地からの難民も多く受け入れています。

空港の様子。ミュージシャンたちが到着しました。ピーター・バックの帽子がいいでしょう? 左にスコット・マッコイの姿も見えます。







「北極は不思議な場所。ハマってしまった人は、もう一生をかけてそこに何度でも何度でも戻ろうとする」




こちらも空港の様子。スコット・マッコイ。となりにはカート・ブロックの姿も。みんな北極で音楽を演奏するということで張り切っています。カートさん、こんな軽装備で大丈夫なんでしょうか。

リハーサルの様子。ジョン・ポール・ジョーンズ先生がベースを弾いています。



サーミの女性シンガー、Elle-Marja Eiraと共演することになりました。









「こんな誰もいない場所に来るのは初めてだ。でもサーミの音楽はすばらしい。サイケデリックで、ネイティブ・アメリカンの音楽に通じるところもあるよ」とピーター。








コンサートの様子。

こちらのロックなお兄さんはさらに面白かった! Kai Sombyさん。ピーター,楽しそう!

マイク・ミルズも歌うよ!




















R.E.M.の名物マネージャーのバーティス・ダウンズさんも、彼らの応援のためにアセンズからはるばる北極に来ていたので、マイクがバーティスさんのためにこの曲を捧げます〜



ICE STATIONのプロジェクトは、今年の6月は今度は白夜の北極で行なわれ、ジョン・ポール・ジョーンズがサーミのアーティストとロンドンで録音した、という話題も伝わってきています。まだまだ続きますよ。

というわけで、第2回、ICE STATIONは、京都そして渋谷でおこなれることになりました。グリーンランドの人気バンド、ナヌークも出演します。
2月7日(火)京都 磔磔
2月9日(木)渋谷 WWW
2月10日(金)渋谷 WWW
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