川内イオ「BREAK!「今」を突き破る仕事論」を読みました

六本木の本屋で平積みされているところ。何故か上げ底してある。

かっこいい! かっこいい本でした。これ。いや、でも、かっこいい事は順風満帆ではないんだよね。そういうことを言っている本。

みんな大変なイバラの道を歩いている。だけど本人あまりその事を苦にしていない。そのことがかっこいいと思えたのでした。いい本です。

特に私が好きだったのは、チーズの専門家…フロマジェって言うんでしたっけ…の女性の方の話。あとプロゲーマーの人の話も良かったなぁ。バリスタが2名もいて、どちらも良かった。あと自転車のあれ…なんて言うんだっけ、BMXプロライダーの人もすごい。映像もあった! 本に出て来る「イケスピン」も出て来る。こういう感じなのかぁ、すごいなぁ! 



どの人もなんらかの世界的コンテストで優勝したりしてるのね、と思ったら、もともとはNewsPicksの人気連載「世界王者の風景」で連載していたのをまとめたものなんだって。なるほど。つまりコンテストを勝ちぬき、優勝した「王者」の方々。川内さんが出会った、すごい10人の王者とその人が歩んで来た道を紹介している。

しかし何らかのコンテストとかでの受賞歴があったり、とにかく世界1と証明されるって分かりやすくていいな、と思った。コンテストがある業界が羨ましい。エンタテイメント業界だと…なんだ、レコ大? レコ大は1億払わないといけないから無理だし(あっ、言っちゃった)、数字や評価で決定される世界というのをちょっと羨ましく思ったりもする。本だと芥川賞とか直木賞とか? 今だったら本屋大賞? でもそんな賞を取らなくても、いいものもいっぱいある。…と思えるのが、ウチらの業界のいいところでもある。でも時々スポーツやなんらかのコンテストがあり、それを分かりやすい勝ち負けで勝ち抜く人が羨ましかったりもして…

でもこの本を読んで言えることは、世界王者になって、そこから下を見下ろしてみたところで、今いる高い場所は一瞬の瞬間風速だ…ということだ。翌年になれば次の王者候補との防衛戦になり、または自分との戦いだったり、それぞれのストーリーがある。

これからまたコンテストにのぞむ人、一度極めた極みに再度チャレンジする人、業界自体の景気が悪かったのかコンテスト自体がなくなっちゃった人…。それにしても、皆さん、目の前のことにかける熱意がすごい。最後の楠木建さんの解説も良いので必読です。そうね、大切なのは自分を「ドライブ」する力だ、と。とにかく読み応えがあります。

そういう皆さんに元気をもらい、オレも、明日の王者を目指そうか…!と思ったのでありました。さーて、皆さん、今日も張り切って行きましょう!