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2017年6月8日木曜日

文学の宝庫アイルランド〜ハートと同時代を生きたアイルランドの作家たち


昨日だか一昨日だかTwitterで紹介したら、たくさんRTいただいたので、こちらでも紹介しておきます。「文学の宝庫アイルランド〜ハーンと同時代を生きたアイルランドの作家たち」という展示が松江市の小泉八雲記念館で6月27日から始まります。約1年間、続きますよ。松江は飛行機で行けば、あっという間だし、是非皆さんもこの機会に「スピリチュアル山陰」を訪ねてみてみれば? ケルト・ファンなら響き合うものがいっぱいあると思います。


小泉八雲記念館を訪ねた時のマーティン・ヘイズ。














ルナサもお邪魔しました。ハーンの机に座っておどけるケヴィン・クロフォード。












今回紹介されるのは6人のアイルランドの作家たち。皆さんはよ〜くご存知でしょうが…

●ブラム・ストーカー(1847〜1912)
「ドラキュラ」で有名な小説家ですね。いかにも世紀末のゴシック小説、ホラー小説。ドラキュラのモデルになったのはルーマニア人の貴族だったらしいのですが、小説にしたのはアイルランド人だったんですね。このヘンの話も面白いですよ。ダブリン生まれ。公務員の両親のもとに7人兄弟の3番目として生まれ、小さいころは虚弱体質。そういう人がドラキュラに惹かれるの、分かるような気がする。「ドラキュラ」は劇化され大ヒットに。でもこの劇化がなかったら、この人ずっと無名だったかもという説あり…。




●ラフカディオ・ハーン(1850〜1904)
小泉八雲。子供の頃に「怪談」を読んでいない人はいないはず。日本人には馴染みの深い人です。アイルランド/ギリシャ人の両親のもとにギリシャで生まれ、ダブリンで育ちます。精神を病んだ母との別離を経て、アイルランドでたくさんの物語を叔母に聞かされながら育った。ニューオリンズでの新聞記者時差を経て来日。1896年には日本国籍を取得して日本人になります。日本の民話などに魅せられ怪談を執筆。八雲=怪談という人が多いと思うけど、私が好きなのはこの「日本の面影」などのエッセイ集。多様性を受け入れることの素晴らしさをハーンは、私たちに時代を超えて教えてくれている。そして…ひ孫である小泉凡さんの「八雲のいたずら」! 文庫化されてたんだ。これは必読ですよ。感想はここ。あと最近の注目はこのハーンの「クレオール料理読本」。まだ手に入れてないけど、早くゲットしなくちゃ! とにかくアイルランドと日本の関係を語る上で外せないが小泉八雲なんです。




●オスカー・ワイルド(1854〜1900)
私はこの6人の中では一番読んだのはワイルドかも。「幸せな王子」などの子供文学に始まって「サロメ」「ドリアン・グレイの肖像」など。いつぞや公開された映画も圧巻でした。オスカー役の彼が素敵でさ…。悪い男(ジュード・ロウ)にひっかかるオスカーが悲劇なんだけど、私にとっては、いわゆる「本物のそっくりさん」がその役をやる、ってのの先駆けだったかも。この方、ルックスも似てるし、体も大きくてオスカー役にピッタリだった。ワイルドは、ダブリン生まれで、オックスフォード大学に学びロンドンに移り住み、派手で耽美的、退廃的な生活を好み、実はゲイだった。当時ゲイは犯罪です。それを隠しながら執筆し、見つかって収監され、失意のままに亡くなった。




●ジョージ・バーナード・ショー(1856〜1950)
1冊お薦めするとしたら、「マイ・フェア・レディ」の元ネタになった「ピグマリオン」でしょうか。ダブリン生まれ。スコットランド貴族の裕福な家庭育ち。ロンドンに渡って批評家、劇作家として名をはせ、執筆に励みました。政治家としても活躍。1925年、ノーベル文学賞受賞。




●ウィリアム・バトラー・イェーツ(1865〜1939)
正直、本は劇か詩だから、読んでもあまり理解できないし,オカルト&幻想趣味がすごすぎて私にはついていけないところがあるけど…。お薦めするとしたら、やはりこのヘンかな…。2月に行なわれた「鷹姫」のアヌーナと日本の能による再演は圧巻でした。お父さんは画家のジョン・バトラー・イェーツ。ウィリアムはロンドンに生まれ、15歳の時にアイルランドに帰郷。幼少期を過ごしたスライゴーが心の故郷でした。グレゴリ夫人などとともに、アイルランドの文藝復興を促した張本人。英語で書かれた詩でもっとも美しいとされるのが、イェーツの作品です。1923年、ノーベル文学賞受賞。



●ジェイムス・ジョイス(1882〜1941)
ダブリンといったらこの方。『ダブリン市民」は何度も読みました。「ユリシーズ」もおすすめ。でも実際は生涯のほとんどを海外ですごし、だからこそダブリンがくっきり浮かびあがる。で、すみません、私も「フィネガンズ・ウエイク」は飾っているだけで読んでことはありません。 しかし「ダブリン市民」はいろんな訳が出てるのね。読み比べてみたら面白いかもしれない。



しかしこれ纏めていて分かったのだけど、この時期のアイルランド作家、って皆おぼっちゃんというか、皆、地位のあるお父さんの家に生まれていることが多いね。そしてみんななんらかの幻想主義というか、オカルト主義というか…それをケルトと呼んでしまえば、それなのかもしれないけど。

ちなみにアイルランドにはノーベル文学賞を受章した作家が4人いて(人口の少ない小さな国にしてこの確率はすごい!)、バーナード・ショー、イエーツの他はベケットと、シェイマス・ヒーニになります。

それにしても、アイルランドの父を持つハーンが松江に流れ付き、ここで日本の民話に惹かれたのは分かるような気がする。時々、松江の小泉祥子さん(小泉凡さんの奥様)が投稿する夕日&宍道湖の写真を見ると、ここにはやっぱりここに神様はいるよな…と思う。うーん、松江、また行きたい。



ハーンの考え方って本当に大好き。これもいいでしょう? 現代を生きる私たちがハーンから学べるところは本当に多いのです。



NHKで凡先生の番組が放送されたときのレポート。こちらも是非読んでね!

では,今日も張り切って参りましょう!