ウッディ・アレン「カフェ・ソサエティ」を観ました。いや〜、これは絶品!

いや〜、もう最高に面白かった。「ラ・ラ・ランド」と似たようなストーリーだから、どうしても比較しちゃうんだけど、こっちの方が圧倒的にチャーミングで、テンポはめっちゃ早いものの主人公たちの気持ちが丁寧に描けていて最高に素敵だった。

ジャズがたくさん出て来るところも、あっちと比較される要素の原因ではあるわな。それにしてもホントにホントにホントにウッディ・アレンって意地悪で面白いよね!(笑)



これ観たのはもうだいぶ前。書いたと思ってた感想文、書いてなかったので、今ごろ思い出しながら書きます。もう観てから3ケ月くらいたったかも? 

ペッテリが来てたころだから5月だよな…。なので、もう書かなくていいやと思っていたのだけど、でも、今日ふとTwitter観てたら、まだ都内のミニシアター系でまだ上映してるじゃん!って事になり、この素晴らしい映画を日本に配給するために努力してらっしゃる関係者の皆さんに敬意を表して、改めてご紹介することにします。

ウッディ・アレンの「カフェ・ソサエティ」。最高です。是非観に行ってください。

1930年代のアメリカ。もっとワクワクドキドキするような人生を送りたいとニューヨークから映画の都ハリウッドに親戚を頼ってやってきた青年。 

真面目にコツコツと働き、素敵なガールフレンドと出会い、虚飾の町に嫌気がさした青年は故郷に戻って彼女と慎ましく暮らそうとプロポーズ。しかしなんと彼女には密かに交際をしている別の相手がいた。

傷心の青年はニューヨークに戻り、そこでビジネスのノウハウを開花させ大成功。そこであのガールフレンドと同じ名前の女性と出会い、子供を得て結婚する。幸せで幸せで幸せなはずなのに、過去のガールフレンドが表れて「あの時、こうしていれば」みたいな気持ちにかられる青年。

…とかなんとか(笑)いわゆる絶対に主人公を幸せにしないウッディ・アレン節全開なのでありました。

主演の彼がめちゃくちゃいい。ジェシー・アイゼンバーグさん。いかにもジューイッシュな名前のポーランド系ユダヤ人。そうそう、この子、facebookの映画でザッカーバーグの役やって、それもめっちゃハマってたよね! あれもいい映画だったわぁ〜。

女性陣も最初のガールフレンド、ヴェロニカがすっとした美人でとても良い。とにかくセリフ多いし、アップテンポな感じでどんどん進んで行くので、まったく飽きさせない。

ギャングや左翼の親戚とかが、かなり残忍なことをやって「ヤバイだろ、それ」とか思うんだけど、そんなのもサラサラとユーモアの空気の中で流れて行ってしまう。そういや監督も、もう80だってのに年に1本作って、アップテンポ人生(笑)。ホントにすごいわ。

とにかくウッディ・アレン節全開です。お決まりの「ハリウッドなんて虚飾vsニューヨーク素晴らしい」的ネタ、ユダヤ人ならではの神経質さや母親のうるささなどジューイッシュ・ネタも満載。

そして人生は後悔、後悔、後悔の連続。絶対に誰も幸せにしない意地悪な監督の視線がホントに気持ち良い。

ちなみにこちらは同じ映画のTVスポット。うーん、安直すぎて映画の魅力を何1つ言ってないんだけど、デヴィ夫人ってことで、テレビってことで、とりあえずいいんだろうか(笑)

確かにテレビ観てるウッディ・アレン知らない人にとっては「セレヴ」「ラブコメ」って事で押すしかないよね。

ホント映画の宣伝って面白すぎるし、みんな頭がいい。昨今人の宣伝方法に何かといちゃもんつける人多いけど… いや、皆さんよく観れば見習うところめっちゃ多いですから。文句言う人は自分で一度何かやってみるといいよ、と思う。



そしてこの映画、なんと都内ではアップリンク下高井戸シネマでまだ1週間上映してるし、地方でもまだまだ観れる映画館はあるみたい。是非。(配給会社さん、丁寧に売るよねぇ…)

というわけで、今日も張り切って行きましょう!