NHKドキュメンタリー『人類誕生』を見ました

しかもこの番組、今度ライコー・フェリックスが共演する田中泯さんがナレーションしてた!(その公演の情報はこちら

あいかわらずこのテのストーリーに弱いオレです。皆さん、お元気ですか? さっそくアマゾンでポチった「ノモレ」早く届かないかなー。

角幡さんの「ノモレはイネ族だけのノモレではない。あれは私たちのノモレであり、私たち自身が失った人間性そのものではないかと」という言葉に背中を押され、思わずポチリ。早ければこの週末に届く。

そう、私はいつも探しているのだ。いったい人間って何なんだろう。何でオレは生きているのだろう、っていう、その答えを。そして原始人みたいな暮らしをしている人たちが羨ましくてしょうがないのだ。日本みたいに地震と自然災害の土地の上に原発や複雑で高度な経済構造組み立てて、そのしかももっとも根本的な社会からは必要とされていないであろう部分でビジネスを回している自分は、いったいなんなんだろう、って。いっつも思っている。…なんてね、そんなことを悠長にふらふら考えているのは、仕事サボっている証拠かも。でもいいよね、夏なんだし。

こんなドキュメンタリーも観た。NHKのドキュメンタリー「人類誕生」。最初、猿のCGが見たくって見てたんだけど、いや〜良い番組だった。ON DEMANDで、来年の春まで見られるみたいなので、是非皆さんもチェックしてみてください。

人類はどうやって誕生したのか… 学校で習って覚えているのはこんなイメージ。猿が2足歩行になり体毛が抜けて道具を使うようになり現在のホモサピエンスとなったのだ、と。

ところがどっこい。実は現在研究が進み、人類は20種類くらいあったことが判明しているのだ。そして… それらが淘汰されて唯一ホモサピエンスが残った。驚愕。そしてその進化は多くの偶然によって成り立っており、進化しようと思って進化したものではない。我々は賢かったから生き残ったというわけではないのだ。

ざっくりイメージするとこんな感じ(下の画像)。いろんなところで枝分かれし、ホモサピエンス以外の人類は滅んでしまったというわけ。

で、その絶滅/生き残りを分けた理由とはなんだったのか。それを突き詰めると、実は人間はどう生きなければいけないのか、啓示のようなものが自然と見えてくるのよ。うーん、サイエンスの世界ってすごいよね! 

その絶滅/生き残りを分けた理由は番組の研究によるとこれらの事柄なのだ。

まず

(1)家族 一夫多妻制
実はかなり前から男と女という「ペア」という状況は存在していたのだという。

(2)仲間
複数の家族が集まって行動するという形態も早かった。これも非常に重要。

(3)道具の出現
そしてもちろん道具を使うようになったのは非常に大きな変化であり進歩。

(4)好奇心
変わる気候変動の地球上において、新しい食べもの、新しい土地にチャレンジしていく好奇心がホモサピエンスを生き残らせた。(第3話でどうしてユーラシア大陸から日本までホモサピエンスたちが到達したか、という話が出てきて、考えられる理由の一つに「太陽を追いかけて」というのがあって、ゾクッとした。うーん、すごい! 好奇心のなせる技。オレが当時のホモサピエンスでもそうしたと思う。あの光の元を見てみたいと…すごいな、ホモサピエンス! そしてまさに「日出ずる国」である日本。

そして「新しいことを恐れない」という気持ち。これって今の社会を生き抜くにも必要なことじゃない? 好奇心があるからこそホモサピエンスは生き残れたのだ。

(5)思いやりの心
なんと弱い者を介護をしていたという証拠は200万年以上も前にすでにホモサピエンスの歴史に登場している。弱い者を助けるという「人間らしい」行為。連帯感などが生まれたのもこの頃。ここからうんと脳が大きくなっていく。弱い者を助けるからホモサピネスは生き残れた。めっちゃ重要。

(6)道具の画期的発展(=集団での情報共有)

そして5万年ほど前にはホモサピエンスの最大のライバル、ネアンデルタール人が登場。実はホモサピエンスとは驚くほど近くで生存していたのだという。ただしお互い戦った形跡はなし、一方で共存していた可能性は非常に大きい。当初の研究ではネアンデルタール人はホモサピエンスより劣っていたと考えられていたのだが、最近の研究ではネアンデルタール人は身体も大きく、まるで白人のように青い目/金髪の個体のいたそうで、脳もホモサピエンスよりもうんと発達していたし、身体も大きく頑丈で、とても文化的だった。が、ネアンデルタール人は滅んでしまった。ここで重要なのはホモサピエンスは優秀だから生き残ったのではない、ということ。
かっこいい❤ 原始人のCGに萌え〜
ネアンデルタール人が20人程度で行動していたのにたいし(その20人は血縁関係があり、みんな親族だった。親族以外がつるむことはなかった)、ホモサピエンスは150人ほどの多くの異なる家族が集まるような集団で行動していた。それは小さな村といってもいい形態。そしてそれがホモサピエンスにおける道具の飛躍的発展につながった。なぜかというと画期的な発明は小人数では充分に広まらないし、さらなる改良も進まない。集団での連帯感、そしてそこにおける情報共有が重要なのだった。

ねぇ、ねぇ、これらの事って、今の社会、忘れてませんか? 私たちはその事をもっと謙虚に考えるべきだ。これらの重要事項を忘れるとホモサピエンスは絶滅しちゃうよ! っていうか、もう絶滅に向っていると思うけど。

いや〜 いい番組だった。3本シリーズ。 なお内容は野崎が番組を見ながらメモったものなので、何か間違いや誤解があったらすみません。でも私はこのように理解しました。ホモサピエンス、すごい!(笑)

話は変わるけど、このPV大好き。一緒に踊るっきゃないよね…