インターネットでドラマ、なう

昨日「漫画」ということでブログを書いたら、妙に反応があるので「そうか、私たちの世代は漫画だからくだらない、って偏見はないんだな」と感じたりして、いろいろ考えた。

さて、今度は普段テレビドラマなど見ない私が、この夏、療養をかねて家でゴロゴロするにあたってTVドラマを結構Amazon Primeで観ているので、テレビドラマに免疫力がない50代の女視聴者の感想をここでまとめておきたい。これまた未来の自分が読んで面白がれるように(笑)

ベットのそばのテーブルにiPadホルダーをつけて、そこで機内放送よろしく動画を観ている状態。これが結構快適。TVを片付けてだいぶたつが、普段の動画視聴はこれで十分便利である。ここでAmazon PrimeやYou Tube、Abemaなどで流れるドラマや映画、テレビ番組をチェック。普通の人ならここでネットフリックス入れるんだろうけど、私はどうせこんなことも一時的なものだろうと思っているので、今のところはお金がかかるサブスクはAmazon Prime中心だ。(それもどっちかというと家を出ないで必要なものが買える買い物中心なんだけど)

面白いものも確かにある… ドラマをいくつか紹介しておきたい。

『きのう何食べた?』
久しぶりにドラマをちゃんと毎週見た。毎回Tverの見逃し番組にて。テレ東で大好評だったらしいモーニング連載の人気漫画。漫画の内容に忠実だったのと、俳優陣が素晴らしいのが勝因? それにしてもキチンと毎日料理をし生活をする人に憧れる。これがきっかけでドラマを少しちゃんと観てみようと思ったのだった。


『重版出来』

こちらもスピリッツだかなんだかの連載漫画が原作。チームナックスの安田氏が好演(でもちょっと演技が大げさすぎる感あり。役柄にあわせた目つきが素晴らしい)。オダギリジョーさんもかっこいいが、内容が非常によい。原作がおそらく抜群なんだろう。他の俳優陣は主演の女の子を含め、私にはいまいちだった。有名な人たちなんだろうか。主演の彼女の良さは後半戦にやっとわかってきた。あと盛りがるところでクラッシックのロマン派のごとく大げさになる音楽(BGM的なもの)も過剰だと思った。主題歌の歌いだしとボブ・ディランの名曲との区別がつかない…等々あれど、これはなかなか面白いドラマではないだろうか。

同じ漫画編集者の漫画という点では、これが最高に面白いのでおすすめ。内容もすごく良い。




『路線バスの旅』『ポツンと一軒家』
ドラマというかドキュメンタリー。『路線バス〜』は友達が大ファンなのでつられてみてみる。シーズン1と2があがっているのだが、いや〜、確かに面白い。太川さんは素晴らしい。蛭子さんと田川さんの対比、マドンナ役の面白さがピカイチ。それにしても日本はすごい交通網で覆われている。グリーンランドとか、船と飛行機しか集落とつなげる方法がないのだが、日本はポツンと一軒家でも道路が整備されている。道路1mいくらするんだろう。税金使ったコストのことを考えるとクラクラする。それにしても一人で山の中で暮らしてみたい。あんな風にサバイバル的にね… 誰もが持つ夢じゃないかしら。

『結婚できない男』
これだいぶ前のものだと思うけど最高に面白いね! 主演の二人は最高。脇も面白い。確かに自分の生活ペースが最高潮の40代は現状の幸せを失うことに臆病になりがちだ。阿部寛の気持ちはめちゃくちゃわかる。台本がいいのかなぁ。とにかくテンポも最高。主題歌を歌う女の子の声が気持ちいいのだが、最初の「ジョショー、ジョワジョジョジョー」がなんて歌っているのかを知りたい。第2弾とか放送されたのかな。阿部さんはいい俳優だし、彼女もすごく知的で素敵だ。

『男たちの旅路』
子供の時、大好きだった山田太一脚本のドラマ。NHKオンデマンドにて。今みてもかっこいい。音楽はミッキー吉野グループ(ゴダイゴ)で、これまた超かっこいい。最後の章で出て来る桃井かおりと鶴田浩二の恋愛沙汰は当時理解できなかったけど、今なら理解できる。水谷豊が最高。水谷さんの根本はコメディだと思う。素晴らしい俳優さんだ。



『想い出づくり。』
同じく山田太一脚本の名作。TBSオンデマンドにて有料だったけど、昔好きだった記憶があり観てみたが、記憶とまったく違うのが笑える。81年のドラマ。古手川祐子、田中裕子、森昌子の3人の女性の友情と結婚前のバタバタを描く。最初は結婚したいという彼女たちに感情移入できず、バタバタが始まってようやくストーリーの面白さに引っ張られるようにして最後まで観終わった。最後に根津甚八が出て来るのが笑える。柴田恭兵の役は水谷豊でも良かったかも。二人とも『相棒』や『ハゲタカ』ですごく良い俳優人生になったのではないかと思う。女優さんたちについても思うところはたくさんあるが、それにしてもみんな可愛くて綺麗だよなぁ。しかし正直、当時このドラマに夢中になっていた理由が理解できない。高校生だったから同じ悩み(女性の生き方とか結婚とか?)かかえてた? そうそうケーナ?のザンフィルの音楽が良い。ザンフィルといえばフレーアクのマリウスがよく共演をしている巨匠。音楽クレジットに小室等さんの名前があるから、そのルートで起用されたのか?






一方でせっかくみたのにダメだったものを紹介。『この女にかけろ」『ハゲタカ(テレ朝版)』『REAL CLOTH』。『この女にかけろ』は、もう全体のトーンがダメ。セリフの発声の仕方もそうだし漫画では素敵だった原島さんになんの魅力もない。島津が出て来るタイミングが早すぎるし、そもそも意味がない。『ハゲタカ』はNHKのが最高に素晴らしかっただけにもう論外。突然大きな声を出したりする全体のトーンが最悪。半沢直樹?だったっけ? あれの影響か?民放のドラマってひどいことになってるのね。『REAL CLOTH』は漫画での印象的なセリフの引用はあれど、もう内容がまるでウダウダ。この漫画の一番重要な部分を伝えていない。数字が悪かったのか原作を後半で大幅に変更している。田渕を『きのう何食べた』のシロさんが演じてるのが違和感あり。この漫画は、そもそも映画『プラダを着た悪魔』が元ネタだったと思うが漫画の方はそれを最高に昇華させた充実したものだったのに、ドラマは『プラダ〜』の方に振り戻して女性二人の人間関係を描いているのだが、黒木瞳のイメージが神保部長のイメージにまったくあわない。黒木瞳は素晴らしい女優さんだと思うが(映画『阿修羅のごとく』は名作だ!)まったく私にはダメだった。主演の女の子も印象がない。今、どうしているのか、今でも有名な女優さんなのか? うーん、原作好きだと難しいよなぁ。

それにしてもこんなにイメージにあわない主人公は最悪だ…



それにしても改めて、世の中、座っていれば(寝ていても)楽しめるエンタテイメントがこれだけあるのだから、高いお金をはらい前からちゃんと準備してコンサートとかわざわざ出かけるお客さんはやっぱりすごいよなぁ、と改めて実感。好奇心を持ち続けることは難しい。ほんと人間、わかりやすくて楽な方に流れるわ。

テレビ朝日の『ドクターX』も初めてちゃんと見る。大門役の米川涼子さんは最高にかっこいいし、そのマネージャー役の岸部一徳さんも魅力的だ。西田敏行はちょっとこの役にはToo Muchかも。普段が大好きなだけに…ちょっと辛い。

しかし日本の人気ドラマってどうしてみんな怒鳴ったりしてんだろ。半沢?以来の現象なのかな? なんか大げさで業業しく、NHKの朝の連続ドラマが見れなくなってだいぶたつけど(あの独特のテンポがもうダメ)民放のドラマも辛いよなぁ。

あ、そうそう『家政婦は見た』シリーズや『古畑任三郎』『横溝正史シリーズ』などはいつ見ても時間つぶしに最高だ。

このあとは大好きだった記憶がある『高原へいらっしゃい』をみる予定だったが1話だけみてなんか挫折。それにしても頭痛がひどい。でもひどい梅雨の低気圧は脱したと思うのだけど。今日は今日とて検査で病院に行くので、また次回。

みなさんのお勧めもぜひ教えてください。