芸術は誰がサポートすべきか


昨日見つけた興味深いツイートたち。友人がRTしていて共感したのでご紹介します。悪い話と良い話とどっちが聞きたい?(笑)

まず良い話から…


良い話ですよね。こういう方によってアート・芸術はささえられているんだなぁ、としみじみ感動する(ちなみにわかりにくいかもだけどキューハクって九州国立博物館のことだと思う)。

が、通常はこうはいかない。前にもここで紹介したことがある話だけど、とある美術館の館長さんが同窓会に出席した話。そもそも彼の行った学校は、めっちゃ良いお坊ちゃん・お嬢ちゃん学校で、ほとんどの出席者が超がつくほどのお金持ち。ところが彼が同窓会に出席しその美術館(こちらも超一流)の館長に就任した、と出席者たちに話すと、ほぼ間違いなく全員に招待券をねだられたのだという。この美術館(Bという有名なところです)・同窓会(M会という有名なところです。バレちゃうよね…)にしてこのレベルなんだから…(以下自粛)。

でもウチは恵まれている。おかげ様で、最近はうちの関係者の中には招待やサンプルを意味もなくねだる人はいない。いるとしたらこの館長さんと同様、関係者ではなく普通の友人の方だ。それに時代がかわって、今や大レーベルですらめったにサンプル・招待状は配らない音楽業界だ。ある意味、まともな状態に戻ったのかもしれない。もちろん音楽ライターさんや媒体さんに資料を配らないと宣伝が始まらないということもある。まぁ、でもこれも最近はデジタル・データでなんとかなっちゃうわけだけど…

それにしても、いろいろ考える。これはソースがどこにあったのか失念しちゃったんだけど「芸術は誰がサポートするべきだと思いますか?」という一般人対象のアンケートの回答の1位が「個人やその芸術家のファン」ではなく「国や自治体」だったということも聞いている。とても興味深い。自治体や国がサポートすべきであるのであれば、すべての芸術には社会性が求められるのだろうか。芸術って誰がささえるべきなんだろう。まぁ、私も企画書を書く時、企画に社会的意義がないとこの企画通らないよ、と思うのだけど、単に楽しいだけじゃダメなのかなと思う。となれば大衆ポップみたいなものに将来はないのかしらん? 

また逆に補助金目当ての案件もあるだろう。例えば今や予算を持っているのは芸術ではなく観光誘致の方だったりもするから、地方自治体のそういうマネーに代理店が運んでくる(そこに微妙に芸能事務所とかも絡む)みたいな話も多いらしい。アップリンクの浅井社長のこのツイートも興味深い。

一方でこんなツイートも流れてきた。こちらは「悪い話」
いや〜わかるなぁ。相談にギャラを払えないなら、せめて本を買って印税で協力って基本中の基本だと思うけど。いや、夜回り先生の場合、本当にお金じゃないな。自分のことを信頼して相談してくれているなら、もっとこちらの言うことを聞いてほしいってことなんだと思う。ほんと、でも、そういう人多いよ。私もウチの公演に来たこともないような人から仕事の相談をボランティアで持ちかけられて正直、げんなりすることがある。結局芸術や表現活動するものに世間は厳しいのだ。誰もわかってくれないのだ。何か行動をおこすのであれば、その孤独感と芸術家(表現者)は世界と戦わなくてはいけない。

そういう私もこれが好きすぎて、時々聞きたくなるのだが…。



でもこの方のライブに行ったこともなければ、CDも買ってない。お金は一銭も落としてない。でもなんども見てるからYou Tubeの広告費で1円くらいか? とにかく単にYou Tubeで見てるだけ。それでいいのか。一応罪滅ぼしでアマゾンのリンクを貼っておこう。



そういや大好きなアデルとかエド・シーランもYou Tubeで流しておくだけで、一銭も落としてないや。それでいいのだろうか。

将来この仕事を続けていくとしたら是非やってみたいこと。伝統音楽ではなく、お笑い、アイドル、ロックバンド…(笑)しかしいずれにもお金を落としてくれる理解ある人は少ない。果たしてどうしたもんか。

ちなみに数日前に書いたブログがすごいアクセス数なんだけど、アクセスがあっても前ほど広告費が稼げなくなった。アメリカとかだと「このブロガー気がきいているな」っていうだけで、気のきいた読者の方が広告を踏んで行ってくれるわけだけど(踏むだけで良い。その先にある商品を買わなくても良いのだ)、日本にはそういう粋なサポート習慣ってないんだよね。

でも私は書きたい時にここを書く。夜回り先生みたいにすごい社会的な事をしていても見返りを期待できないんだもの。いわんや… だよね。それにしても… 辛いわな。そして、そうね、死にたいって言ってる人ほど本は読まないわな…。ウチのブログも熱心に読んでくれる人=お金を落としてくれる人ではないし。それでも見返りを気にせず、自分がやりたいなら続けていくしかないわけで…私はこのブログを書きたいから書いています。

ま、今日も元気にご飯を作って、張り切って行きましょう!

PS
資料断捨離中。アイルランドのオピニオン誌HOT PRESS。15冊1セットであと3セットほど送料負担してくださる方に差し上げております。捨てるの、もったいないので。一時は年間2万くらい払って取り寄せてたのにね…(笑) →  終了しました。ありがとうございました。