戦略を考えないと…





先日、音楽業界の先輩と久々にご飯。久しぶりにお話をする時間を持てた。この気持ちを忘れないうちにメモ。

共通の友人がいて、その彼女は映画関係のプロデューサーさんで、配給会社の社長さんをやっているのであるが、その彼女に私も病気で全然会えてないので「●●●ちゃんは元気ですか?」と言ったところ、「いや〜、夢中で仕事してるよ、なんだか売れそうもない映画に入れ込んでねー」みたいな話になり、彼女らしいと二人で道端で大笑い。

わかる。なんというか、私たちプロデューサーと呼ばれる職業は、周りのみんなから反対され、あきらかに売れないだろうと思われるものに打ち込んでいる時こそ幸せがマックス状態なのだ。ゼロから何か立ち上げて、あれやこれや試行錯誤しながら頑張っているうちに注ぎ込んだ自分の愛情に酔ってしまうのか、愛情が溢れ出て溢れ出て、それを楽しんでいる自分が好きで、まさに幸せで自分は恵まれているよなぁと実感するわけだ。そんな仕事の最後には赤字の会計レポートが残るのだが、まぁ、幸せを買ったと思えば安いもんか?…と納得する。あぁ、幸せだった。これに係わることが出来てよかった、と。

この感覚は経験者でないと分かるまい。…と高笑い(笑) ふっふっふ…。

上で紹介したツイートは某アーティストさん?による「誰も取り上げてくれない、そんなんで音楽メディアはいいのか?」みたいなツイートに対するライターの方のレスなのであるが、まぁ、そういうこと。

実際、今や媒体1つで世の中動くということはほとんどない。かつては新聞やテレビがそうだったけど、そんなのは今となっては単なる瞬間風速。それよりも、いくつかのまとまった宣伝があり、方針があり、その中でやっと少しずつ認知されていく。

だから宣伝プロデューサーというか、ある程度シナリオを書いて、媒体露出のタイミングを計画し、係ったみなさんのご迷惑にならないようにする仕事が必要となってくるわけなのだけど、それをわかってないミュージシャンやアーティストたちが多すぎる。

特に無名のアーティストを紹介するというだけで、媒体…とくに長年やってらっしゃる名門媒体においては大きなリスクにもなりうるわけで、その辺を理解しながら感謝しながらやらないと正直この仕事はなりたたない。本当にその点においてもウチなんて恵まれているよなぁ、と思う。

それにしても宣伝って難しい。先日とある日本人ミュージシャンの海外におけるインタビューを聞いていたのだが、うーーーん。なんか… 脱力しちゃった。演奏はそれなりに良いと思ったのだが、インタビューの受け答えが英語以前の問題で、まるで出来ていない。こんなんだったら喋らない方がいいのでは?と思ったのだった。実際、喋らないでミステリアスにしている、という宣伝スタイルだってありうる。なんか英語が出来ても内容がなさすぎでしょ。視聴者の方をまったく向いていないその受け答えに「つまんな…」と思わず途中で聞くのをやめてしまった。こういうのミュージシャン本人は気づかないんだろうなぁ。だからマネージャーという職業がやっぱり必要なのかもしれない。いろいろ考えた。

ま、今日も張り切っていきましょう!

今朝のベランダ。寒いけど、もうすぐ春だよん。