2020年9月12日土曜日

高野秀行さん『幻のアフリカ納豆を追え! そして現れた<サピエンス納豆>』を読みました。最高!!!


 「バンドにエイド」期間中は、あまりいろんなことをここに書かないと思っていたのに、高野さんのこの本を読んだら、もう我慢できなくてやっぱり書きます!! この本の素晴らしさは人に伝えたくなる!! 高野秀行さんの新刊『幻のアフリカ納豆を追え!』新潮社から発売になりました。久々の長編ノンフィクション、高野ワールド全開です。

なんというか、結論から言っちゃうと、ノン・フィクションなのに読後爽快感、超抜群!!!みたいな本です。納豆の前作『アジア納豆』も最高だったけど、今度はその取材をアフリカに進め、お隣の韓国も取材し、とある結論にいたり、最後は神楽坂の新潮社で実験…もといワールドカップ選手権を行い、最後の最後にこれまたすごい事実に到達するという圧巻の内容です。

しかし高野本の魅力ってなんなだろう。ほんと読んでて読者を離さない。この本、ちょうど出張前にウチに到着し、その後、出張中も結構忙しかったけど読み、なんか読み終わるのがもったいなくなって、納豆の糸のようにねっとりと読み(笑)、しかし最後の2章はもう止められなくて一気読みしてしまった。あぁ、終わってしまったという寂しさも(笑)

それにしてもちょっと難しいかな、マニアックだなということをわかりやすく面白く楽しく読ませるということでは高野さんをおいて右にでるものはいない。本当にすごいと思う。なんだろう、難しいこともすごく丁寧に説明されるし、なんというかネーミングとかがいいんだよなぁ。その絶妙さには、時々本を読んでいて声出して笑っちゃうほど。「番長」「鶴子さん」「手前納豆」「隠れキリシタン納豆」「新潮納豆組」「サピエンス納豆」などなど…  こういうの一般にはなかなか理解されない音楽をプロモーションしている私は本当に勉強になる。ネーミング、めっちゃ大事なんだよ。うん。

それにしても最初のナイジェリアの味の素の話は笑った、笑った。そしていい歳をしたおっさん二人が「秀ちゃん」「健ちゃん」と呼び合いながら続ける珍道中(お二人は小学時代の同級生らしい)。韓国のチョングッチャンは職安通りあたりで私も食べてみたいほどだ。しかし納豆を調べることだけで、これほど韓国の見え方が違ってみえるものかと本当に驚いたのだった。韓国、実はすごく興味があるんだよな…  そしてよくありがちな外国人との会食シーンや(言葉が通じなかったりすると気まずい空気が流れるんだけど、やっと共通の話題をみつけて距離が縮まる等々の妙にリアルなエピソード)そして、「ありがた迷惑ありがた」にも笑った。韓国の人たち、素敵。私も韓国人の友達がほしい!! そして納豆炊き込みご飯やバオバブ納豆などに出会い、最後の納豆菌ワールドカップには大爆笑。いい大人たちが真剣に納豆菌に取り組む。本当にすごい接戦になるから、ここは盛り上がるよ。そして最後には実は●●より前に納豆があったというすごい新事実に到達するのだった。

それにしても、また違う世界へと連れってってくれた高野さん。ありがとうございました。こちらの新聞、実はまだ記事を読めていないけど、このツイートにあるように一点突破で世界がぱあぁっと違って見えてくるっていうのは、私が関わっている伝統音楽の世界も一緒かも。だから広く浅くじゃなくて、たぶん自分が興味を惹かれた何かをネチネチとネチネチと深く深く掘り下げるのがいいんですよね。そうするとその結論に到達した時、世界がぱあぁっっと明るくなるという。

そして、やっぱり、なんというか、人間ってやることは驚くほど皆おなじであり、これなら世界平和も近いのではないかとまで思わせてしまう、いやはや今こそ読まれるべき、すごい本です。ぜひ! これは自信を持ってお勧めします。

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