『日本からポーランドへ シベリアを逃れてきたポーランドのたくましい子どもたち』を読みました

 


こちらもかなり前に読んでまだ感想を書いていなかった。本というか小冊子。

ポーランドって、めっちゃ親日国家なんだけど、その理由がわかる一冊。日本は国際社会において、こういう良いことをしていた時期もあったのだ。それを親切にされた方は一生覚えている。素晴らしい!

日本のワクチンパスポートが有効な国…ということで国が発表した5ヵ国は、ビジネス渡航の一番多いアメリカでも韓国でもなくポーランドそしてトルコ…あとどこだったかな… の5ヵ国であった。そこに「ポーランド」と入っているのを見て、私はニンマリしてしまった。

簡単に言っちゃうと、第一次世界大戦後、やっとこさ独立したポーランド。シベリアに送り込まれていたポーランド人の家族のうち、子供たちだけでもなんとか祖国へ帰国させようとする事業に日本が深くかかわったということ。

話には聞いていたけど、具体的に読むことができてよかった。先のポーランド祭で、この小冊子をゲットした。2020年はこの帰国事業から100年の記念年だったのです。(記念イベントはコロナのために延期になり2021年に行われることになったのだそうです)

極寒のシベリアから本当にボロボロになりながらも船に乗り込み、日本の敦賀にたどりついた子供たちは、そこから東京へ向かったそうです。(ちなみにそれによって敦賀の町は人道の港と呼ばれることになる)

東京で子供たちは体力回復のため数週間滞在することになるんだけど、パンではなくご飯を食べ、畳の上に布団をしいて眠るなど日本の文化を体験。

1921年には皇后様が子供たちを訪ねて優しい言葉をかけられている。そういったことが日本では大きく報道されたのだそうです。このように救出された子供たちは1919年から23年間、合計900人におよびました。

この子供たちのうち、2002年も生存していた90歳以上の3名の方は日本からやってきた天皇皇后両陛下を歓迎し、日本での楽しい思い出を語ったとか。日本における貴重な体験はすべて素晴らしいものとして彼らの記憶に残っていたというわけ。

こちらのポーランド文化センターさん制作のPDFもぜひ。実際の子供たちの写真や、今までにいたる歴史をまとめてある。

こういうの、見ちゃうと、ほんと今、苦労している国の人々を助けることが将来の友好につながっていくのだなと強く思う。アフガニスタン、ミャンマー 世界はたくさんの悲しみに満ちている。

この素晴らしい小冊子、簡単に入手する方法ないかな…と思いつつ、探せなかった。情報ご存知の方、教えてください。