感動の高野秀行 辺境チャンネル。神回! 

 


久しぶりの高野秀行さんの辺境チャンネルがめっちゃよかったので、感想を書いておく。

なんかお昼食べたあとやってた仕事がノリノリになってしまい、うっかり配信スタート時間を1時間くらいすぎてしまったので、途中からの参戦。(見逃し配信が楽しみ)

で、もう最高に感動しちゃった。すごい本が出来た!というその手応えと、これはウチのような小さなところからよりも、大手のSさんで出した方が…という葛藤があったという杉江隊員。

このへんの気持ちが、私には痛いほどわかる。でもこの本はやっぱりウチで出そう!!と頑張り、そしてあるところまで来たら「本の力を信じよう」となるくだり…

あぁ、もうこの気持ち!!!「わかりみ」がありすぎるよ。

でも「これは自分の仕事だ」って思えるあの感覚。あれはいったいどこからくるんだろう。本当にいいよなぁ!!! 私にとっても「この音楽を信じよう」って思えるあの瞬間。

今は今で私は日向敏文さんの新譜の仕事が楽しくてしょうがない。この仕事は絶対に自分がやりたい。これは私の仕事だ。そういう感覚っていったいどこからくるんだろう。

「ソマリランド」の講談社ノンフィクションの話にも笑った。そうそう、2013年はすごい年で、高野さんの後輩:角幡唯介さんのスーパー名著「アグルーカの行方」も出た年。

角幡さんの受賞はもう満場一致で即決まったらしい。確かにあれは正統派のものすごいノンフィクションだ。一方の高野さんの「ソマリランド」はなんだかおふざけ風の文体が災いして受賞は逃すかと思われていた…と。

実際、高野さんは執筆中にすでにあんな風におちゃらけて書くことで、賞レースにこの本は参加できないかもと頭をよぎったらしい。

でも!!! でもまずはこの本を読む読者のために本がよくなきゃいけない。だからあんなふうに思い切って描き切ったそうだ。

そして杉江さん。重版がかかるかな… とドキドキしながらイベント出張から帰ってきて、ファックスの山を見る。電卓で計算しながら重版決定!!!(笑)

他になぜあの笑える見積り書を本に入れるのか決まったかという話など、めちゃくちゃおもしろかった。装丁もほとんど迷いがなく作ったのだそうだ。

でもわかる。ヒットが出る時って、そんなふうに自分以外のいろんな力が働いて、あんなふうになるんだよなぁ!!

この時の受賞は本当に旧来からの高野ファンには喜ばれたそうで、「俺たちの高野秀行がついに世間から発見された!!」と超盛り上がったらしい。

私も振り返って、当時の自分の読書日記を引っ張り出してきて読んで見たけど、なんと!! この頃はまだ高野さんの新刊が出るといって即発売日に買うというわけではなかったみたい。笑える。

どうやら最初に読んだのは「ムベンベ」で、そのあとに、この本を選んだ。つまり私にとってはこれが高野本の2冊目がこの本だったということだ。

でも、そうそう、確かに津田大介さんが何かですごくこの本をほめてらしたのも記憶にある。

杉江さんの(別の意味での)カート:ソマリランド1号、3号には笑った。とにかく本が売れに売れて、何百冊と直納のために本を運び、カートも大変。いくつも運び潰し(笑)

大変だけど、ヒットして、めっちゃ嬉しい感じ!!! あぁー わかるなぁ! 

そして杉江さんの言葉でわかった。本を作るのって、青春なんだね!! 

私もそう。音楽をプロモーションするのも青春だ。私も毎回夢中になって仕事してる。仕事のせいで泣いたり、笑ったり、怒ったり、飛び跳ねたり、ほんとに大騒ぎだよ。毎回毎回、ほんと大変なんだよ。

あぁ、落ち着いてドライにゆっくり仕事がしたいんだけどなぁ!!(大嘘)

辺境チャンネルの配信を見ながら、もう私もポロポロ泣いちゃった。堀内さんのお墓に報告するくだりとか。「高野さんは私が育てた」って堀内さんもきっと喜んだよね。

あぁ、やばい。本であれ、音楽であれ、素晴らしい著者とアーティスト、そして編集者とプロモーター。すごい出会いに乾杯! 夢中で仕事している人なら、めっちゃ共感する神回でした。

辺境チャンネル、次はいつかなぁ。毎回感動をもらっている。今回もまだ見逃し配信で見れると思うので、見れなかった人もぜひ。すべての仕事に青春する働きマンの皆さんに響く内容だと思う。

こちらで購入できます。

しつこいようだけど、日向さんの新譜も貼っておきます。配信で音楽聴いてる人、私がこんなに言ってるんだから、1回くらいは…いや何回でもぜひ聞いてよね!

Spotifyのリンクはここ。 

  

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明日からの仕事もまた頑張ろう!!!

まさかこの名著をまだ読んでない人がいるとは思えないのだけど、まだなら是非。