Reflections 若者の気持ち #日向敏文 #toshifumihinata

 


今週いよいよ発売になる日向敏文さんの新作『Angels in Dystopia Nocturnes and Preludes』。ここまでの道のりがすごい。

上に貼り付けたのは2年前に私が書いたブログ。ほんと仕事運だけは最高にいいんだ、私。偉いよなぁ、過去の私。ブログ、書いとくもんだなぁ(笑)

日向さんとは最初に「妹よ」(94年)のサントラの宣伝の仕事で出会い、その後、私がPR会社辞めた時、いったん交流は途絶えたと思うのだけど、その後facebookを通じて交流が復活し…

実はその辺のところは、まったく記憶がないので、メッセージを延々辿ってみたら、メッセンジャーって10年以上は辿れないらしく、もうどうやって再会したのか記録がない。

もう最近はfbに書いておかないと、なんでもかんでもすぐ忘れる!

でも、私は2007年6月に出た日向さんのベスト盤のライナーを書いたりしているのだから、逆算して2007年3月ごろには交流が復活していたんだと思う…きっと。

でもはたと気づいて自分がいつfacebook始めたのか…と思って調べてみたらこれまた2007年の6月。だから…うーん、ということは??? fbで再会したというのは幻?! わからなくなってきた!!

前にもここに書いたけど、この頃、私はそれほど文章を書くことを真剣にやっておらず、ライナーは何回か書いたことがあっただろうけど、メジャーレーベルのリリースで書くのは初めてだったし、かなり焦ったのだけれど…

でも日向さんからのご指名だから断るわけにはいかないし、まぁ誰かライターの先生が書くよりも、私が書けば日向さんも気軽にダメだしができるし、いいんじゃないかと引き受けたのであった…。

過去に自分が書いた文章は「いいなぁ、いいこと書いてるなぁ」と自分で自慢に思うこともあれば、「うわー ひどいな、読みたくもない」と思うことも多く、でもって、このライナーは、実は後者。

なんか言葉が無駄に多いし、ほんと汚い文章… あぁ、自己嫌悪。今ならもっとうまく書けるのに!!

だからなるべくもう誰にも読んでもらいたくはないのだけど(笑)、ひとつだけすごいのは、私ったら未来を言い当ててるってこと! これは指摘しておきたい。

日向さんの音楽を(これが、なんというか視野が狭いというか、手前ミソなんだけど)英国やアイルランドのトラッドに引き寄せて、「いつか日向さんのメロディがトラッドになる」と、言い当てちゃってるのだ、15年前の私が!

正確に引用しますね。

最終的に音楽の価値を決めるのはリスナーであり時間だ。 
大きく考えれば日向さんの曲が300年後にヨーロッパで東洋の伝統音楽として演奏される、なんてことがないなんて誰が言えるだろう。アイルランドやブリテン諸島の伝統音楽の持つ何かが、レッド・ツェッペリンやボブ・ディランを経由して日向さんの音楽の中にも流れているように。

すごくないですか?

というのも、前にもここに書いたけど、今、日向さんの86年の楽曲「Reflections」は本当にいろんな人がカバーしたり、サンプリングされたりしている。ほんとにトラッドみたいになっちゃったのだ。

まずは、こちらがオリジナル。
  
 

You Tubeで、Reflections Toshifumi Hinataとググると、出てくる、出てくる…
勝手にスピードを変えられ、1時間連続の動画とか

こういうやつ(く、暗い…)↓

 

「弾いてみました」カバーも出てくる、出てくる。 間違いだらけのカバーとか、たくさんあって。だいたいはピアノ。だいたいはピアノ+ヴァイオリンなんだけど、私が特に好きなのはこれ!! 可愛い! なんとウクレレ! 

  

爆笑だったのは、これ!! 日向さんのポートレート(80年代? 古っ)を背後に飾っているところに、作曲家へのリスペクトが感じられます(爆) それから最近知ったこれ… 
 
 

最後のこれについては、日向さんの海外の担当者(20代後半)もわけがわからず、あれこれ若者にヒアリングしてみたところ、どうやら「10代の人達が何かをして、ちょっと気取った気分になり、日向さんのReflectionsをかけながら紳士を気取るというミームです」とのこと。 

ミームって!? 時々聞くけど、私もよく理解できず、思わずググった。いくつかネット上に答えはあるのだけど、これが一番わかりやすいかな。 

つまり日向さんの楽曲「Reflections」は、海外の若者がちょっとカッコつけたい時のサウンド・トラックになっている!ということらしい。

これを不謹慎とか、ふざけてると捉えるなかれ。だって300年前のトラッドをCDで聞いていた私だって、音楽が生まれた当時の人から見たら「ダンサーがいるわけでもないし、冠婚葬祭でもないのに、一人で都会の部屋で、どういう方法で音楽聴いておるんじゃ?!」

未来は予測できない。いまや配信では時間も国境も何もない。そんな配信という空間で、「Reflections」はまったく予測不能のヒットになっちゃってるのだ…

日向さんも、最初はこういうのを見つけると、繊細な3拍子をむりくり4拍子にされたり、テンポ変えられたり、キー変えられたりで「なんだ、これは!」と思っていたらしいのだけど(笑)

ここまで数が多くなると、もうどうでもよくなり、今ではとても嬉しく思っているとインタビューで語ってらっしゃいました(笑)

さーて、いよいよ今週発売の新作。またこの中から新たな「トラッド」が生まれるのでしょうか。なんか音楽ってすごいよね。ワクワクドキドキが止まりません。

いつも音楽は人間よりも大きい。私たち音楽で仕事をする人間は、いつも振り回されっぽなしです。

86年の中西さん(ヴァイオリン)がタイムマシーンに乗ってやってきた。先行配信。
   

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