死刑制度がなくなるように

これは佐藤さんではなく、昨日一緒にランチした友達のワンコ。ルイちゃんだよ。

いつもお世話になっている共同通信の音楽好きの佐藤大介さん。先日TBS-BSの報道番組に出演されて死刑問題について解説いただきました。その番組がネットでも見れるようになったので、ぜひ。

佐藤さんはただの音楽好きの記者さんかと思ってたら、なんと私が愛読していた死刑本の著者だったという…   最初お会いした時は、まったく自分の中で一致せずびっくりしてしまったのですが、そういう話はさておき…

先日ライブの会場でお会いした時も「死刑なくなるといいんだけどなぁ、私が生きてるうちは無理かなぁ」とお話したら「いや、でも状況は変わってきている」というお言葉。いや、失敗、佐藤さんはじめ多くの人がこんなに頑張っているのに失礼な発言だったよな。反省。

うん、もしかしたら思ったより早くなくなるかもしれない、日本の死刑制度。

ほんと早くなくなるといい。というか、番組でも佐藤さんが指摘しているように、何も知らされていないのに判断を求められているのがそもそもの間違い。アメリカだって陪審員全員一致しないと死刑はないし、そもそも執行の決定の様子も状況も、すべて一般に公開されている。

だいたい絞首刑の床を抜くためにボタンを押すとか、ぶらさがった人を下で受け止めるとか、死刑を執行する刑務官の心理的負担も非常に大きく、刑務官の憲法上の人権を犯しているのではないかという憲法学者の指摘もある。

とにかく、こういった死刑の実態をぜひ知ってもらえたらと思う。そしてそこにおける報道の役割は大きい。廃止するかしないかの議論はそのあとだろう。

それにしても死刑制度廃止はどこの国も世論ではなく勇気ある政治家によってもたらされてきたわけだけど、票に結びつかないことはすべて放置するのが日本の政治家のやり方だから、これはたぶん無理じゃないかと…ちょっと絶望する。

あと、まぁ、こういっちゃなんだけど、死刑廃止は「慣れ」なんだよな。5年も執行しないでいれば、殺すのめっちゃ勇気いるから! 日本にはそのスタイルが向いているような気もしている。

ま、でもそんなふうに、自ら意志を持って行動せず、文句ばかりを言っていて、自分ではなにも改善できないダメダメな国にますます磨きがかかっちゃうわけだけど、それでも、それだとしても、早く死刑制度がなくなるといいなぁと心から思う。

でも日本にも平安時代だったかな…200年くらい死刑制度がない時代があったらしい。(ちなみに原因は免罪で死刑にしてしまったことだったそうです)

そうそう、番組内で久しぶりに声を聞いた千葉元法相の登場が良かった。

大臣になる前は死刑に反対してたのに、大臣になったらサインもしていたわけで、その辺の彼女の行動が納得できずいいたのだけど、彼女が死刑の会場を公開したのは今でもとても大きい。あれが、あるとないとではだいぶ違う。「私の命令のもとに2名を執行しました」と言った時の彼女の表情をあらためてまじまじと見たけど…重い。とても重い。

そうやって少しずつ少しずつ、みんなの努力で、日本も死刑廃止に近づいていっている。報道1930ありがとう。またぜひ特集してください!


佐藤さんが、安田さんの番組に出た時のも必聴です。

 

こちらは袴田チャンネル。ちょっと長いけど。
 

佐藤さんの本、ぜひ。死刑になった方のお母さんと刑務官の方のやりとりが私はぐっと来ました。