ルナサの音楽を斬る:キリアン・ヴァレリーのパイプの速さ


ルナサと共演したキャラ・バトラー、ジョン・ピラツキの写真。
これ、プロのだれかがとった写真だな… 石田さん??
プランクトンさんからいただいたもの。


今週は私が思うルナサの音楽的魅力…というか、他のバンドとの違いを書いていきたいと思います。

正直私は音楽のことはよくわかりません。まぁ、譜面はかろうじて読めるものの、音楽素養のまったくないわたくす。「音楽、よく知ってますね」と言われますが、それが誤解で、単に自分の好きなバンドのことをよく分かっているだけです。ぜーんぜん実は音楽のことはわかってません。

ただ自分が担当しているバンドにおいては、打ち合わせやリハーサルやサウンドチェック、そしてメンバーの人間関係などを人より見ているので、バンドがどこを難しく思っているかとか、どこが他のバンドと違うのかについては、比較的理解しているつもりではいます。

そんな私が書くブログなので、まぁ、特に演奏家の皆さんからブーイングが来そうですけど、よかったら生暖かい目で見守ってやってください。

普段あまり意識しないんですが、ルナサの音楽って、時々ありえない速さの時があります。私が最初にそれを認識したのは、チーフタンズのダンサー二人と共演した時。(遅すぎかっ?!)

確かにその音楽と一緒にダンスすれば、わかりますよね、それがいかに速いのか。キャラとジョンが「はっぇー」とゼエゼエ言いながら感嘆していたのをよく覚えています。確かにルナサのこの速さは、チーフタンズや他のバンドではありえない速さなんです。

で、フルートやフィドルが早いのは、まぁ、ボシー以来の傾向だからわかるけど、パイプであの速さはちょっとないと思うんですよね。例えばこの映像の1:47のあと。

この速さありえなくないですか?


こういうキリアンの「はっえー」はそこらじゅうにあります。まぁ、パイプがこれだけ早く行けるから、フィドルやフルートなども遠慮せずガンガン早くすることができるというのはあると思います。

ちなみにお互いの実力がありすぎて、どんどん遠慮なく音楽が進化してしまい、最高の境地まで行っているのはカトリオーナ・マッケイとクリス・スタウトだと思いますが、これはまた別の時にご紹介しましょう。

まぁ、マット・モロイズの壁に張り出されていた「早い音楽が良い音楽とは限りません」だったか「セッションはコンペティションではありません」といった内容の張り紙が思い出されます。そう、うまいメンバーほど、どうしても速くなる傾向になる。

速いのがかっこいいのは、ボシーバンドの功罪でもありますが、ボシーのせいで、ボシーからこっちのアイルランド音楽は速い方がかっこいいわけです。彼らのフォロワーのルナサとしては、これはしょうがないですもんね。

あと「哀愁」ね。「哀愁のケルト」みなさん、大好きでしょ。これとかパイプの音色が本当に素晴らしい。


これとかもパイプがひっぱってるよなー


そして、これ!! これもいいでしょ。カルロス・ヌニェスみたい。でもキリアン、これをイーリアン・パイプでやるのはキリアンだけだよなぁ…


で、ここまで書いてわかった! キリアンって、ブレトンとかガリシアの音楽が大好きなんですよ。いつだったかCDホルダー(懐かしいですね)を見せてもらったら、そんなCDばかりが入ってた。確かにあの辺のパイプは、イーリアン・パイプより速いもんな。

というわけで、ルナサのクラウドファンディングよろしくお願いいたします。


京都公演のチケットも、思ったより早く進んでいます。こちらから、ぴあ、e+、会場などのリンクに飛べます。