映画『⚪︎月⚪︎日、区長になる女。』を観た。もう、めちゃくちゃ、めちゃくちゃ感動した。

 


マジで、希望がある!!!!!と思った。「観終わったあと、しばらく席を立てなかった」と浜田敬子さんが言ってらしたが、本当にそうだった。

気になってたけど、なかなか見にいけてなかった。そもそもあんまり邦画は見ないだよ、わたし。でも浜田さんの一声に押されて行ってきました。

映画館は、めちゃくちゃ混んでいた。平日の早めの夕方の上映時間だったのだが、なんとか私は当日予約なしで見ることができた。週末は激混みらしいので、要予約。いずれに配信になるのかもだけど、この映画と杉並区のみんなへの応援のためにも、ぜひリアルに劇場で観てほしい。

まず映画としては超低予算なのが、もう見るからにわかるし、手触りとしては「香川一区」「なぜ君は総理大臣になれないのか」に似ている。なんというか、撮影は頑張ってるけど、いろいろ甘いし、音声の拾い方とかも厳しいところがある。

が、それを圧倒するのが、この映画の内容だ。内容というか、事実だ。そう、これは実際に起こったこと。そして今も継続して起こっていることなんだ、ということ。それが圧倒的すぎて、もうクラクラする。

そこここに出てくる、これは終わりじゃない、ここからが大変なんだ、という覚悟。

区長だけじゃない、これはみんなの映画だ、ということについても、何度も何度も強調されているような気がした。

とにかくすべてを力強くしかし、同時に繊細に扱っているのが、この監督の素晴らしいところ。最後のエンディングのところとか、絶対に一緒に行動してないとわからない演出…いや、演出じゃないか、実際あったことだし…

でもあの辺の、当選→所信表明演説→保守的なオヤジの演説(あれはなんという名前の議員だ?)→しかしそれにもめげず1年後パリテが実現という、まるで絵のようなエンディングの流れはさすがよね。

いや、さすがじゃないんだって。これは絵でも演出でもなく、実際に起こったことなんだって…と何度も指差し確認(笑)

ほんとあの議会のシーンは、まさに私も傍聴席にいるようだった。声を出して「おいっっ」って映画を見ながら怒ってたかも。当然議事会場はブーイングの嵐。が、そんなことで負けている場合ではない。

そして杉並区はあっという間にパリテを実現してしまった。…と、何度も指差し確認(笑)そう、これが事実なんだって。実際起こったことなんだって、と何度も指差し確認!(笑)

いや、ほんと、まさに「終わったあとしばらく席を立てなかった」

こういう終わり方は、すごくいい。ってういか、私たちは強いんだ、って思った。私たちには力があるんだ、って思った。ちょっと「ナワリヌイ」のドキュメンタリーに似てるかも。私たちにパワーがあるから、彼らは私たちを恐れていうのだ、と。

まさに「諦めないで」。そう映画に言われた気がした。

実際には道路の件など、まだ結論は出てないけど、今、みんなで力を合わせて頑張っているところだそうだ。ほんとにペヤンヌ監督、ありがとう。監督も会場に来てらして、パンフレット買ってサインいただいちゃった。



会場で売られているパンフレットもぜひ。我らがポリタス族は津田大介さんが書いているのも、チェックせねば、なのだ。

津田さんも指摘してた、あの路上での議論のシーンは私もささった。「杉並の住民運動がここまで発展しながら、肝心のところでなぜ政治的に力を持てなかったのか、岸本を通じてその理由が露わになる、実に生々しい場面だった」まさに。


みんな見に行って! 都内では東中野のポレポレでやってます。