森百合子さん『探しものは北欧で』を読みました いや〜本当に森さんのおしゃべりを聴いているみたいな温かい一冊

 


アマゾンのリンクはこちら

本当深夜ラジオみたいな本だった。いやー 森さんの本は何冊か読んでいるけど、これが一番リアルな森さんに近いと思う。本当に近くでお話を聞いているみたい。柔らかな語り口。森さんの声まで聞こえてきそうな本だ。

意外と知らない北欧ネタ満載。私も知ってるようで、まるでわかってない部分が多いわ、北欧。

森さんは北欧の寒さにはメリノウールだという。なるほどー 確かにこの日本のハイテク繊維で北欧の冬もへっちゃら?! 私はヒートテック2枚重ねとかよくやってた。で、暑くて部屋の中では汗かいちゃったりして。

外国人みたいにTシャツ1枚にカナダグースとかの立派なダウン着て平気な顔をしていたい。

また森さんが北欧にはまるきっかけがダンスだったというのも知らなかった! 普段お話するといってもついつい業務連絡のみになりがちだから、そういう基本的なことも全然知らなかったりするんだよね、それはお互いさまか。

そして北欧の建築やインテリアを好きになったという森さん。吊り戸棚の存在は、私は気づいてなかった!! そういや一般家庭にお邪魔するのもミュージシャン数人の家だけで、それほどよく知っているわけではないかも。

でも出てくる映画のタイトルは、どれも「あ、それ私も見た」「私もそれ好き」な映画ばかり。やっぱり私も一応北欧文化のファンなんだなぁ。

そして森さんが教えてくれる旅のポイントもいい。

図書館を訪ねる…なるほど。文字が読めなくても楽しいってのは分かる。グリーンランドに数日滞在した時、よく行ったわ、図書館。現地語で書かれた絵本も楽しいし、貴重な写真集とかも、たまらない。

そして、確かにヘルシンキの図書館とか絶対に行ってみたい。確か新しくなったんじゃなかったっけか。ほんと北欧ってパブリックスペースがちゃんとしてるよね。(反対に東京は…ちきりんさんがシェアしてた上野のゴミ箱など…以下自粛)

そして物価の高い北欧(特にノルウェー。他はともかくノルウェーはまた最高に物が高い!)においてうまく食費を浮かす方法。マーケットのテイクアウェイなど、私もよく利用したなぁ。スウェーデンで一番美味しかったのは市場の魚介スープだったもんなぁ。

そして森さんも感動しているスウェーデンの「みどりのケーキ」最初見た時はぎょっとしたけど…あれも懐かしい。

そしてサウナとプール。確かに。私もフィンランド、エストニア、ノルウェー、スウェーデンでサウナの経験あるけど、それぞれに微妙にしきたりやシステムが違うよなぁ。

エストニアのスモークサウナはマジでスピリチャルに癒されて最高だった。あれが人生最高のサウナかも。あの時の白樺の束?の感触や匂いはまだリアルに思い出せる。

あとはまぁ東十条の銭湯のサウナだよな(あ、違うか)。でもサウナってなんであんなに気持ちいいんだろ。ちょっと臨死体験に近いのかも、とも思った。きっと体にすごく悪いよね(笑)

あ、あと、旅先で取材がうまくいかなくて「2年後にはネタにできる!」という前向きな転換も笑える。めっちゃ森さんらしいと、その部分は笑ってしまった。

それから「北欧のハグ」の習慣もなるほど、と思った。私が思ったのは、男性同士はよっぽどの仲良しじゃないかぎりハグしないってこと。女性同士は割と気軽にやってるような気がする。どうなのかな。

ノルウェーを襲ったあのテロの悲劇のエピソードもじーんと来たなぁ。たくさんの人が亡くなったとニュースで見てもピンとこなかったけど、遺族の方の言葉が沁みる。「暴力はいけない」といったお姉さん。

そして事件のあとも、自分たちの社会に誇りを持ち、何も変えなかったノルウェーはすごいね。こんなことに私たちが決めたことを左右されたくないという、それが国としての自信なんだと思う。私たちはこんなことで変わりはしない、と。

そして北欧いい人選手権! 森さんはノルウェー人推しだけど、私の印象ではデンマーク人が一番性格が素敵なように思う。

まったく個人の偏見ですが、スウェーデンはスマートでかっこよく、エキセントリックなのがフィンランド人。ノルウェー人は地味にしてるから正直よく理解できないけど、女の人が強い。なんだっけ、バンドで旅しててめっちゃ強いノルウェー人の女性警官が出てくるやつ。あれは爆笑だった。

北欧の女の人は概して強いけど、ノルウェーの女性はものすごく強い(笑)。まぁ、でもフィンランド人以外はサンプル数があまりに少ないかな。

蚤の市の値切り問題もおもしろかった。「まけてくれませんか?」は「あなたふっかけてますよね」と同じかも、というのが森さんの考察。確かにそうかもしれない。

私は値切りが必要なマーケットは、あまり行ったことないけど、一時友人がアンティークショップやってて、何かあったら買ってきて、と言われてた時期がある。でもって、それで気づいたのはアンティークがあるエリアって、ちょっとオシャレなエリアが多くて、買い物が楽しかった、ということだ。

いやー 久々に行きたくなっちゃったな、北欧。なんだかんだで、私も少なく見積もっても20回はいってるだろう北欧好きでもあるわけで…

そういやフィンランドの取引先とZOOMしてたんだけど、子供が幼稚園に出かけるよ、その前にヨーコおばちゃんに挨拶を…というので登場してびっくり。

ZOOMしてた相手はTシャツだったが、子供はフル装備ですごい冬支度になっていた。幼稚園がんばってねー まだ向こうは真冬らしい。早く春が来るといいよね、フィンランド。そういや去年の夏は木曜日だったよね(夏が1日で、すぐ秋になってしまうという北欧ジョーク)。

それにしてもまた旅がしたくなったなぁ。先日押さえておいた特典航空券はついにOKにならず、涙を飲む。今年はレコーディング企画もないし、海外に行かないかもしれない。海外に出てない年なんて、ほんと久々かも。コロナの時も隔離されながら行ってたのに!

アマゾンのリンクはこちら

今朝の土手。なんかいい写真撮れた! 宇宙は一つの対象物の中にある…的な?(笑)



THE MUSIC PLANT次のイベントは5月。CDの在庫セールとクライヴ・グレッグソンのミニライブもあり。無料。クライヴのライブ観覧は要登録。詳細はこちら。http://www.mplant.com/cg/


THE MUSIC PLANT初の「本」のイベント。北とぴあ音楽と本祭 第1弾は『親愛なるレニー バーンスタインと戦後日本の物語』著者の吉原真里さんの講演、広上淳一先生との対談、若手ミュージシャンによるミニコンサートの他に、ホワイエには音楽の本が大集合。www.mplant.com/lenny


今年は春のケルト市はありません。秋のケルト市は豊洲にて10月に行う予定。


THE MUSIC PLANT次の来日ものツアーは10月。詳細は4月14日発表予定。


THE MUSIC PLANTでは本屋も運営しております(神保町&渋谷)。よかったらのぞいてくださいね。時々店長業務もやってます。http://www.mplant.com/index.html#book


THE MUSIC PLANTではアイルランド音楽名盤ガイドをリリースしております。第1弾 Paul Brady、第2弾 Mary Black、そして第3弾は10月発売。すでに制作が始まっております。www.mplant.com/books/


THE MUSIC PLANTCDショップですが、そろそろ店じまい予定。在庫は限られておりますので、お早めに。http://www.mplant.com/shop.html