君塚直隆先生『教養としてのイギリス貴族入門』を読みました





ブックレビューがたまりまくっているので、次々行きます。

Twitterの女王陛下こと君塚直隆先生『教養としてのイギリス貴族入門』を読みました。なるほど貴族ってこういうものかと、ちょっと開眼な本です。

それにしてもこういう「位」にいる人たちは大変だよなぁと思う。

今となっては本当に笑い話だけど、私にも英国貴族に憧れていた時代があった。高校生くらいから大学生、そしてその後3、4年かな。「いいなぁ」とひたすら憧れていた時期があった。

でもいろんなことを知るにつけ、お金があっても幸せじゃないし、地位があっても幸せじゃないということを知っていく。そして自分は自分でよかったと思える今の自分がここにいる。幸せな奴だ(笑)

日本の皇室などを見ていてもそう思うのだけど、やっぱり一番人間にとって大事なのは「自由」だなと思う。

とはいえ日本の皇室と比べても英国皇室の人たち、貴族の人たちは素晴らしい人たちが多いと思う。まぁ歴史も違うからロールモデルにも事欠かないのだろう。

英国王室や貴族は文化にも貢献していた、と著者の君塚先生は言う。学者を家庭教師として雇ったり、画家にいろいろ発注したりするのも、いわゆる貴族の人たちだった、と。

でもそのうちアメリカのお金持ちがイギリスにやってきて、お金持ちだということや事業の成功から位を与えられたりすることも近年にはあるという。

特に今、ホテルとして超有名なクリヴデンは、そういった「新聞王」の持ち物だったという。
(このクリヴデンって不思議で行ったこともないのに、私の夢の中に二度出て来たことがある。そしてその2回とも同じインテリアだった。これはいったいどういう夢なのか?)



またイギリス史上初の女性議員は、政界にまで進出したクリヴデンのオーナーである子爵の妻だったそうだ。

最初は社会に関心がなくのらりくらりと業務をこなしていた妻は、その後、フェミニズムに目覚め、議会内における女性運動の指導者となっていったそうだ。

そんな英国の貴族たちも王室の方たちも、今の時代にあった生き方を求められている。

一方の日本の皇室…宮内庁に自由を奪われ人権のないかわいそうな人たち。今の時代にはありえない硬いあのインスタグラムはどうなんだろうね。

皇室ではなく宮内庁広報という名前にした方がいいんじゃないか。…と思ってよくよく名前を見たら「kunaicho_jp」だった。名前からして芸がなさすぎ。そのうち個人名でみなさん、始められるんだろうか。それを期待したい。

それにしても皇后になったとたん評価爆上がりの「雅子さま」って、いったいどうかと思う。私は、今だに彼女は親のコネを抵抗なく使って生きることができるお嬢様だと評価しているし、英語ができるからといって通訳の人をないがしろにしてないか、映像を見るたびにするどく厳しくチェックしてしまう。

そして人や世間の評価って、ほんとあてにならないなぁ、と思う。あの立場から何かかっこいいことをしてほしいと思いつつも、それを自由に表現できる場が彼女にはない。

紀子さまは紀子さまで、あぁいうタイプの女性は、最後の最後に男の子を産んだところに、めちゃくちゃ彼女の凄まじさを感じる。

…私もミソジニーがひどいな。女には厳しいんだ、私は。

そうだ、今や天皇陛下になった浩宮さま(私にとっては浩宮だった時期が長いので、永遠に「浩宮さま」です)の本、積読になっちゃってるよな。早く読まないと。オックスフォードは私も大好きな街だ。実は浩宮さまは、私は結構尊敬している。

将来天皇になるということ前提に稀有な育てられ方をしたのだろうと想像する。考えるよなぁ。いったいどういう人生なんだろう。自分には絶対にできそうにもない。本当に心から友達と言える人もいないんじゃないかとも思う。

皇室の人を見ていて羨ましいなぁと思うのは、被災地とかに訪ねていくとおばあちゃんとかが、拝むようにして喜んでいるところだなぁ。たとえばうちのミュージシャンを被災地につれていっても、誰も喜んでくれないだろうなと思うといろいろ悲しくなる。音楽を演奏しても、その音楽は人の心に届かない。難しい。

人の役にたてるというのは素晴らしいことだ。ちなみに女王陛下が亡くなった時、彼女がかかわっていた慈善団体は600に及んでいたのだそう。すごいよね。

というわけで、君塚先生に話を戻すとなんといっても先生のTwitterが楽しいので、ぜひフォローを。女王陛下の素敵な画像がたくさん見られて、とっても楽しい。

先日、君塚先生のリアルな講座にもお邪魔したのだけど、お話も最高におもしろく、とても楽しかった。最後の方に日本の宮内庁の姿勢に対する批判など(共感マックス)、そしてチャールズの評価が何気に低いということについて(こちらも共感マックス)の話題などなど、とても充実した内容でした。機会があったらまた行ってみようと思う。

特に私もチャールズの評価が低いことには、いろいろ言いたいこともある。彼の、特にチャリティに対する態度や、ミャンマー支援なども素晴らしいと思うし、カミラ夫人についても、いろいろあったとはいえ、一つの愛を貫いたのだから、もう少しみなさん、優しくしてやってはいかがだろうか?(なんか偉そうな物言い・笑)

そうそう、君塚先生の講座はとても盛り上がったのだけど、講座に来ていた女性たち(みなさん身なりの素敵なお姉様たち)は、いっさいメモも取らずに聞いていたのが、ちょっとびっくり。

みなさん、どういう気持ちで勉強しに来ているんだろう。新聞の教養講座なんて、こんなもんんか…。

それにしても本当に女王陛下はすごい女性だったと思う。尊敬しかない。ダイアナさんも偉いとは思うけど、結局は彼女の足元にもおよばない。人間として、あぁいう域に行くことは、絶対に簡単ではない。本当にすごい。

そしてたくさんある君塚先生の著作も読んでみて。たくさん出ている中で、私は一冊しか読んでないけど、これからも新刊をチェックしていきたいです。

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最後にキュートな先生のツイートより(笑) 女王陛下の笑顔をみるだけで、みんな元気になれるよね!
 


 

 




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