真夏のPOP UP書店 楽しかった!! 9月にはヒカリエでも開催予定


いやーーー やっぱり本屋の店長業務、楽しすぎたな!! あっという間に終わった4日間でした。本当は5日間押さえていたのだけど、初日が台風直撃で4日間に短縮。

本屋の店長って難しい。私もそうだけど、本を選んでいる時は、静かにしていてほしい。だからお客さんが平台の前を通り、「あれ、これなんだろう」という視線を商品に向けた時が話しかけるちゃーんす!(笑)

「良かったらチラシだけでも持っていってください」とアピール。その作戦でチラシは大量に配れた。特にピーターさんの映画祭は、相当くばったぞ。実際コンサートよりも映画の方が誘うにはハードル低いよね。

そして気づく。『親愛なるレニー』は、本当に内容を説明するとほぼ50%の確率で売れていくという圧倒的な事実に。そうやって、本を説明するの楽しい。それが自分の好きな本なら、なおさら。そして本屋に来る人は、だいたい興味を持って聞いてくれる。この感激よ! 

この本、大好き。私が店長している時にレジを通過しないかしら。そしたらお客さんに話しかけちゃう。 

今回、こんな経緯もあって、夏のツアーがない時期を見計らって、普段棚本屋をやっている本屋さんをベースに真夏のPOP UP書店を展開してみることにしたのだけど、おもしろかった。

いや、実際店長業務やっても、全然バイト代は特に出ないのですが、店内真ん中に設置された平台がもらえるんですよ。

以前も何度か自分の本の在庫でやってみたんだけど、やっぱり1日だけではパンチが足りず、どうしたもんかと思っていたのだけど、とある棚主さん(渋谷ヒカリエの方)が、「どうせやるなら、1日ではなく帯で1週間とか押さえて、しっかりやるのがいいですよ」と助言をいただき、「なるほど」と思いトライしてみたのでした。

確かに宣伝もしやすいし、人も都合がいい時にぷらっと寄りやすい。1日だったら平台に並べるのも面倒だけど、連続してやるなら、いちいち品物を片付けたりする手間も必要ない。

ただ普段私は「通勤」という言葉とはまったく離れた生活をしているので、毎日決まった時間にお店に通ったりするのが、それがたとえたった5日間だっとしても、はたして我慢ができるのかという疑問があったのだった。

けれども、実際は特にストレスに感じることもなく無事に終えることができたのでした。

そして、以前から店長やってて「覆面本って、なんで売れるんだろう」と思っていたので、半分疑いつつもやってみたケルト音楽覆面CDが、実はとてもよく売れた。

うーん、自分はマーケティングについてはそれなりにわかっていると思っていたのだけれど、全然わかってなかったのかもしれん…

そしてスタッフさんが、こんな投稿していてくれた。いや、ほんと、私はいいけど、終日ずっとラウーを聞かされていたバイトさんたち、すみません(笑)

しかし、そういえば、ずっとラウーの音楽流していたのに、あれを聞いて「これは素晴らしい音楽ですね」と言ってくれる人は誰もいなかった!? 泣ける!

いや、ほんとそうだよね。普通の人は、ふつーーーの人は、テレビで流れてくるポップスとクラシックくらいしか知らない。改めて、音楽というものはキュレーションが必要なんだなと思ったり。

本当音楽評論家の皆さんや、ピーターさんみたいなDJの方がうちのミュージシャンを紹介してくれるの、ほんとに感謝。世界の真ん中で叫んでも、基本的には伝統音楽なんて誰も聞かないのだ(爆)

ラウー、こんなに頑張って演奏しているのに(笑)。店頭ではずっとライブ映像を流していたので、iPadの中で彼らが必死で演奏していたのを見つめ、そう思う。おつかれ、エイダン、マーティン、クリス(笑)

いずれにしてもまたもや勉強になりました。 

他にもわかったことがある。あの店は棚主が買っていく率が非常に高い、ということ。他の棚主が店頭に納品にやってきて、そのまま店頭の何かを購入することはよくある。そして「今日の店長なんです」というわけで、交流ができることもまた事実。

いや〜、今回もいろんな人にお会いすることができたのでした。一人うちのケルト市に来てくれた棚主さんもいた。

そうそう、今回、会期中はゲストとして、なんとイラストレーターの柏木さん、ビートルズやくざ(笑)の藤本国彦さんが来店してくれたのが大きい。

作家のかげはら史帆さんも、本当は来店予定だったのだけど、ちょっと調整ができなくて、結局来られなかったのだけど、かげはらさんは神保町のこの本屋で同じ棚主なので、彼女の棚から在庫を借りてきて、並べたら、これまた売れた。

そして柏木さんのグッズは本当によく売れた。残念ながら作品は売れなかったけど(渋谷で再トライ!)、マスキングテープなんてソールドアウトだったよ。

藤本さんの本も。北海道から来たまだビートルズをよく知らない、たまたま映画「イエスタディ」が好きだといっていた若い女の子が月曜日に来店したので、翌日藤本さんが来店するよ、と言ったら、再び火曜日にも来店してくださり、本を購入してくれた。あれは良かったなぁ! こういう出会いがいい。藤本さんも、それは言ってた。こういう価値観が同じの仲間っていい。誰も「そんなことしてもムダでしょ」とか言わない。

一冊、一冊を売ることが大事なんだよ、と。そして藤本さんの参謀の皆さん(笑)も次々とあらわれ、私にとってもまた新しい出会いができた。

最終日終了後はカレー。神保町といえば、カレーでしょ。前から藤本さんには神保町のカレーを教えて欲しいと思っていたのだ。今回、偶然だけど、単にカレーを食べるだけではなく、ゲストもお願いして本当によかった。藤本さんも、かげはらさんも本当に発信力が素晴らしい。やっぱり成功してる人って発信力があるんだよなぁ。

他にも会期中に友人が差し入れを持ってきてくれたり、大学時代の後輩(プログレ好き)がやってきたりして、それもとても楽しかったなぁ。

いや、実際本を売るのは難しい。すずらん通りにいたとしても、本を売るのはとても難しいのだ。だから4日間店頭にいて、果たしてペイしているのかというと、全然そんなことはない。でも、ものすごく夢があると思いませんか? こういうのが楽しいのよ、こういうのが。ほおっておいたら、自分の家でゆったりマイペースで仕事してるだけで夏なんてすぐに終わっちゃう。

店長とはいえ給料もらってないから、レジが混んでなければ自分の仕事を持ち込んで、涼しい場所であれこれやることもできる。

というわけで、来月は渋谷POP UPと思っているのだけれど、渋谷店の店長予約システムが若干変更になり、今、どうしようか考えているところ。なので9月の詳細はまたおって。

ご来店くださった、皆さん、本当にありがとうございました。


PS あ、そうだ! 何人かのお客さんに「八雲の奥さん小泉セツさんが次回の朝ドラなんですよ」とか嘘言っちゃった! 正しくは来年の後半放送になります。朝ドラとか見てないのにしったかぶりして大失敗。



スコットランドのトリオLAUが10月再来日。詳細はこちら。http://www.mplant.com/lau/

秋のケルト市は豊洲にて10月19日。ラウーと藤田恵美さんの公演。http://www.mplant.com/celticmarket/


THE MUSIC PLANTではアイルランド音楽名盤ガイドをリリースしております。第1弾 Paul Brady、第2弾 Mary Black、そして第3弾は10月発売。すでに制作が始まっております。www.mplant.com/books/


THE MUSIC PLANTCDショップですが、そろそろ店じまい予定。在庫は限られておりますので、お早めに。http://www.mplant.com/shop.html