グレゴリー・ケズナジャットさん。おいおい、またタイトル読めないよ…(笑) 多分これかなと思ってググった。分かった! はい、「しこり」と読みます。「し・こ・り」ね。
絶対にケズナジャットさん、バカな日本人の読めない漢字タイトル意識していると思う。しかも最近の書籍って、ほんとフリガナがないんだよねーーーっっ。なんでだろ?
『群像』の2024年9月号で読みました。文芸誌買って、書籍発売まで待てずに読むのって、角幡唯介さんとケズナジャットさんくらいだよ。ケズナジャットについては、吉原真里さんに教えてもらうまで、まったくその存在を知らなかったのですが、今ではすっかりケズナジャットさんのファンです。
相変わらずユニークなエピソードが詰まった小説で、これ、本当にあった話だろうなという感じがMAX。っていうか、これがすべて創作なのだとしたら、ちょっと神様レベルだと思うよ。それとも友達の話とかから拾うのかなぁ。ケズナジャットさんの創作の秘密が知りたい。
なんというか、笑ったらいいのか、苦笑い?ってのが正しいのか、読んでて反応に困るところがある。それがすごくヴィヴィッドに描かれている。この作品は、いつか短編映画にでもなりそうな話でした。
背中に「しこり」(私はひらがなで書くぞ・笑)を発見したエドワード。「痼り(やっぱり著者に敬意を払うために、私も漢字で書こう)」に、話しかける日本人彼女の話とか。(彼女は看護師でもある)
病院での診察で「イタイ(なぜかカタカナ)」と言わず「アウチ」とか言った方がいいかと迷ったりする主人公。ここは笑える。こういう感じはケズナジャット・ワールドの真骨頂だと思う。著者も自分のこういう自虐ネタ(?)が気に入っているらしく、2度出てくる(笑)。
もういちいちいちいち描写がリアルで、クリニックの外観や内装まで映像で浮かんでくるようだ。もちろん、エドワードのビジュアルは勝手にケズナジャットさん本人を想像してしまうわけだけど。
しかし「痼り」自体の結末は、最後は驚くほどあっけない。まぁ、深刻な病気じゃなくてよかった…ということなんだろう。と、オチまで書いちゃったけど、このオチにいたるまでのすべてがいいのよ。
これもいずれ長編のカップリングや短編集として書籍になるんだろうけど、とりあえず一足先に読みました。さーて、この分厚い「群像」他の小説も読むべきだろうか。とりあえずトイレにしばらく設置(笑)。ウチでは文芸誌はそういう運命をめぐることが多い。
文芸誌、滅多に買わないけど、文字が多くて一冊買うと当分楽しめるよね。全部読み切ることはないのだけれど、タイトルや挿絵に控えれて、知らない作家の作品も読んだりしている。
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