今回のフルックの来日は、バンド30周年ということもあって、何かスペシャルなものにしたいなぁと考えております。
で、いつもなんとなく思ってたことだけど、彼らのリスナーさんの中には、自分もプレイヤーだという人が多い。なぜか知らないけど。
彼らに、そして、そういうリスナーの人たちにも、喜んでもらえる企画はないものか…というのを考えていて、思いついた。
上手くいくかわからないけど、こんなのはどうか。彼らがステージで演奏していたら、お客さんが、なんと一緒に演奏してくれちゃう、というスペシャルなモーメントを演出??
まぁ、FLOOKって難しい。いわゆるアイルランド音楽のセッションとか、そういうのがベースにあるようなバンドじゃないから。
まぁ、セッションもやれば楽しいんだけど、なんかそういう感じでもないじゃん、フルックは。もっとFLOOKってアレンジとか、アンサンブルの妙が売りのバンドであって、決して「さぁ、みなさんご一緒に」的な音楽のバンドじゃないのだ。
でも彼らの曲を頑張ってカバーしてくれている人は日本にも多い。ググると結構見つかる。なので、こういうのはどうだろうと思いついたのがある意味無謀なこの企画。
FLOOKがとある曲を演奏する。そうしたら、なんとお客さんも急に客席から一緒に演奏する、みたいな。メンバーはびっくり、みたいな。
そういうサプライズができないかなぁ、と思いつつ、それをまずは豊田耕三さんに相談してみたら、「なるほどそれは新しいですね」といいつつ、彼の頭の中の本音はどうだったのかは計り知れない(笑)
また野崎がバカなこと言い出してるぞ、と思ったかもしれない(爆)
でもそれやったらメンバーびっくりして喜ぶだろうし、楽しいと思うんだよね、と私。
まぁ、それが例えば1回きりの大事な東京公演なら躊躇するけど、でも今回FLOOKの公演、首都圏で5か所もあるし。他の4公演では彼らの自由に好きにやってもらうわけだから、主催者としては一回くらい内容に介入してもよかろう、と。
ところが、まずは難関。一緒に演奏するにしても、豊田さんによれば、いわゆるFLOOKの曲って、ホイッスルの一般的なD管でできる曲がほとんど皆無なのが現状なのであった。
うーーーん、それは言われてみればそうかも。これは難しい。 D管だったら、それこそAmazonで1,000円とか、うちのケルト市で教則本付き2,000円とか、そういう値段で買えるのだが。うーむ。
まぁ、でも楽器はなんでもいいよなと思い、思い直して告知文章をとりあえず仮で作ってみる。それを豊田さんに見てもらって、ドリーマーズサーカスの渋谷公演で、ばったり会った豊田さんに相談してみた。(そう、あの頃からずっと相談していたのでした)
「楽器はなんでもOK、ただし管の場合はF管をお持ちください」と私が、読み上げると、豊田さんは「ぷっ」と吹いた。
えっっ、なんで?と聞くと、「いや、面白い。なんでもOKといいつつ、ここでハードルがいきなりあがりますねぇ…」と。えっ、そうなのか! F管って難しいの?
思えばピアノは弾くけど、管楽器のことなど何もわかっていない私。(ちなみに私は昔、D管と、G♭管を持っていたことがある)
相当これはレアですよ、と豊田さん。そこで素人の私は、でも例えばメロディを追いかけるのは無理でも、白玉(あれって正式な言葉ではなんというんだっけ?)だったら? 例えばセーラがやってるベース音だったら?
「そしたらCもありかもですかねー」と。豊田先生(すでに先生と呼ぶ)
むむむ、なるほど。で、豊田さんにあれこれ考えてもらって、告知はいったんこちらの文章になりましたとさ。ありがとう、豊田さん → https://www.mplant.com/flook30present/
またお客さんが客席で演奏しても、メンバーにはモニターの音で、外の音が聞こえないから、これじゃ意味がない。ステージにあがってもらっては?との豊田さんの意見。ナイス!!
さぁ、しかしホール側がそれをOKするのか。新しいホールって、時々謎のレギュレーションあったりするし。(現状は、ここ。なので、どう落ち着くかの詳細はのちほど)
さて、FLOOKですが、もちろんこの件、内緒なので、メンバーがGoogle トランスレートを使ってここを読まないことを強く希望していますが、果たしてどうだか。(時々、ウチにもそういうアーティストがいるから、本当に気がぬけない)
かつ彼らのスイス・ドイツでやったツアーのセットリストを見たら、基本該当の候補曲は現状セットに入っておりません。
…というか、前の来日の時から、割ともうこの曲は外す傾向にあったよね。でも私としてはバンド30周年だし、多くの人が知っているこの曲はやってほしいしなぁ、と。そういう意図もある。
しかも、ナイスなのは、そういえば、すでに豊洲の公演にはトヨタが来ることになっているではないか。あの曲は前の来日でも共演していて、基本「仕上がっている」から、トヨタも来るし、また一緒にあれやろうよ、と彼らに提案するのはたいして難しくない。
だからバンド的には、トヨタも来るのだし、アンコールでトヨタを呼びこみ、おそらく「History Man」をまたかますか、なにかしつつ…
で、まぁ、ワンパターンだけど最後はこれをやろう、と。はい、「Trip to Herve's」です。マイケル・ゴールディ作曲の名曲。
バンドも、トヨタが来るなら、と自然にこのセットに流れるであろう。(ここが大事。あくまで無理やり流れを作っては行けない。ミュージシャンというのは非常にデリケートな生き物)
で、最初のBranholmが終わったところで、演奏家の皆さんにもFLOOKの演奏に入ってもらうぞ、と。つまりこの曲(上の音源参照)でいうところの、1:13から、このTrip to Herviesに皆さん入ってもらう、と。
そんなつもりで私はおります。
いや、もしかしたら曲の頭から入ってもらっちゃってもいいのかもな…。途中から入るとしたら、豊田さんがみんなにステージから合図を送る感じでしょうか。
この辺の作戦は実はまだ練れておりません。だいたいPA(音響)や、舞台の人にも相談しないといけないし。結構たいへんです。
でもこういう「面倒くさいこと」が一番楽しかったりするのよ。あぁ、他にもやらなきゃいけないことたくさんあるのに、ついついこういうことに気を取られるバカなわたくす…
しかし一緒に演奏となると、みなさん、これ相当難しいですよ。ルナサもFLOOKも聴いているだけじゃわかりませんが、めちゃくちゃ速いし、音符の数めちゃくちゃ多いですから!
そんなわけで、豊田先生に、みなさんの練習用に譜面作ってもらえるかなぁ聞いたところ、豊田さん「動画にしましょう!」と。うーん、なるほど、さすがである。そうだ、譜面じゃなかった。伝統音楽は、そうやって伝えるもんだったっけ。
というわけで、本番の1ヶ月前くらいに豊田さんが演奏動画を作ってくれることになりました。これはのちほど公開します。それを見て、みなさん必死に練習してください。はっきりいって、相当難しいと思います。
そして、まぁ、どのくらい人が集まるかわかりませんが、MAXでも20名くらいか?? ちょっとまだ上手く想定できてないのだけど、ご希望の方はお早めにお申し込みください。
…とか、書いてたら、このブログをアップする前に、早くもお申し込みがあったよ。やはい、早くプロモーションしないと。
演奏家の皆さん、お待ちしておりまーす。
こちらの演奏も参考になるかな。ゴールディ、シャロンとジム・マレイ、デジ・ドナリーによるシャープな演奏。上手いなぁ、フルートはもちろんだけど、このギターすごいよね。
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