最近ブログさぼりがちで、映画レビューもたまっております。次々行きますよ。
いやーーー 何って、ドヌーブ最高。もう彼女ほどコメディが似合う女優はいないと思う。もう出てきただけで、なんか笑える。
というのも、私はこちらの映画が大好きなんです。
いいよねー この映画。ほんとにいい。他の俳優たちのキャスティングや設定の細部がいい。セリフもいかしてる。私の中で完全にこの映画の主人公=ドヌーブになっちゃってる。
で、こちらの作品ですよ。
もうシラクって最低の男尊女卑大統領。かつ、頭の良い娘も、お母ちゃんであるベルナデットを完全にバカにしている。これ、わかるわー イケてないお母さんを恥だと思う娘。めっちゃ、わかるわー。
誰にも尊敬されない中高年の女性。誰からも尊重されず、居場所もない。ファッションもどこか垢抜けない。
でも、頑張る。ちょっと「どうかな」と疑いを思いながらも、頭の良い出来る参謀に言われた「ご自分を解放すれば、必ず道は開けます」という言葉のもとに、次々と国民の心をゲットしていくドヌーブ演じるベルナデット、本当に最高!
監督は実話に基づきながらも、割と自由に脚色した、とこの映画を語る。フランスで大ヒット。ベルナデットの人気がわかるよね。いやー いいわー。
最後の新幹線…じゃないTGVが、彼女が推す田舎の街に通らなかったってのも、ご愛嬌(笑)。彼女は自分の地元のために頑張る政治家でもあるのだ。
しかしこの映画を見て思った。歳をとってからも、人々の尊敬を得る人ってどういう人なのかな、とも思う。私もそろそろ引退で、ただの社会のゴミとなっていくのだろうかという不安が今日も明日も日々感じなくはない。
例えばコンサートの現場で、自分の紹介した後輩が頑張っている。それを横目に自分はアーティストを送り届けたり最後までアテンドするわけではなく、先に会場を離れる。
いや、もう疲れるから、コンサートの現場とか、そういうのはもういらないんだって…と思いつつも、それを寂しく思わないわけではない。
高齢女性の行き場みたいなものを考える。人から好かれる高齢女性って、どんな感じなんだろう。自分の先輩たちの姿を思い浮かべる。いったいどういう人が素敵な先輩女性か? かっこよく他のガンバっている人たちの後方支援に回るには、いったいどうしたらいいのか。それは自分の課題でもある。
ふふふ、ちょっといきなり現実になっちゃったけど、この映画、本当におすすめ。元気が出るよ。
あ、そうだ、監督のこといわなくちゃ。これが最初の長編だというレア・ドムナックという女性監督。共同脚本も手掛けているんだけど、そう、この映画、本がすごくいい。もちろんドヌーブも最高だけど、やっぱり脚本ですよ、映画は。
この映画において、特に参謀のベルナールとのコンビが最高なんだけど、監督はドンキホーテとサンチョ・パンさのような、そして映画「最強の二人」みたいな「負け組コンビ」が好きだと言う。負けたところから立ち上がっていくのがいいんだ、と。
うわぁ〜いいなぁ、その視線。
そして、この作品、脚本家から、衣装から、撮影から女性スタッフが多いのもひとつの特徴。いつか「女性映画祭」とか企画してみたいなぁ。そしたら、絶対にこの映画もラインアップに加えたい…と、勝手な妄想がひろがった。そんなのやる時間は私に残されているのだろうか。
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FLOOK 2025
22 April(火)南青山曼荼羅
23 April(水) Shibuya www
26 April(土)春のケルト市(豊洲)
27 April(日) 横浜 Thumbs Up
28 April (月)名古屋 Tokuzo
30 April (水)京都 磔磔