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2012年9月23日日曜日

これが音楽だ。マーティンとデニスのすごい演奏。



昨日アップした音源、LIVE IN SEATTLEからのものだったのだが、実は上に貼付けたのが全貌。マーティンのコンサートはだいたいこんな感じに「大曲」で構成されている。今でこそ、だいたい前半4セット、後半2セットくらいだけど、私が経験した最高のものでは前半2セット、後半たった1セットなんてのもあった。つまり一気に長い20分とか40分とかのセットを演奏することになる。

上記音源も27分半に渡っている。そんなわけで今日はこの音源を取り上げて、マーティン・ヘイズとデニス・カヒルのすごさについて解説してみたいと思います。音楽は素人なんで適切でない表現があるかもしれませんが、まぁ、こんな気持ちで私は聴いてます、ってことで。

Port na bPucai
最初ホントに静かに静かにはじまる。典型的な二人の始まり方。

4:26〜 Kilnamona Barndance
ちょっとユニークな展開のバーンダンス。この音符の捉え方がマーティン。ユーモラスなボウイングに味があって、すっごく素敵。

6:30〜 Ship in Full Sail
と思ったら、割と典型的な演奏へとなだれ込む。このあたりはちょっと普通すぎるかなー。でもBメロのところとか、やっぱりマーティン。長いボウイングを要所に使って、すごくセクシーな演奏。このヘンまでホントにギターはミニマム。

08:38〜 Jer The rigger
ギターがひっぱりながら次の曲へ。軽快なボウイングが良い。軽い! ジーン・バトラーがソフトシューズでひらひらとダンスしている、そんな感じ。でもしだいにそのボウイングは力強くヘヴィになっていく。このへんと、最初の頃の音圧を比較すると面白い。You Tubeだと分からないと思うけど、ライブで聞くと、彼等の演奏の音のダイナミクスがすごいことが分かる。つまり小さい音はより小さく、大きい音はより大きく、ということなのだ。この振れ幅が録音になっちゃうとぺったりしちゃうんだよね…仕方のないことだけど。まぁ、こういうのはコンサートで経験するしかない。

11:23〜 The Old Blackthorn
このあたりからフィドルがぐいぐい引っ張る。ギターもまだまだ控えめ。

13:17〜  Exile of Erin
ギター来たっっ! こういう展開は実は彼等のセットの中では非常に珍しい事だけど、いいよね〜

15:06〜 Humours of Tula
そしてフィドルに入っていくところが、超かっこいいいいいいいい!!! 拍手があがったのはおそらくその前のデニスの演奏に対して。こういう聞き方は私非常に正しいと思う。音楽を聴きながら、べったりとのべつまくなしに手拍子をしたりするのは私は実は大嫌いだ。(日本のビックプロダクションのコンサート行くと観客は最初から最後まで手拍子してる…異様だと思う)こうやってジャズの音楽みたいに展開がある時に拍手や間の手で盛り上げるべき。これははっきり言ってちゃんと音楽を聴いていないと出来ないこと。時々Blue Noteとかいくとヘンなタイミングで拍手してるバカップルがいるが(すみません、単なるヒガミです)音楽を良く聴くべし。聴けばどこで拍手すべきかよくわかる。

で、ここでこのまま盛り上がるのかと思いきや!! まったく違う展開になっていくのだからすごいよね、この二人。16:30ごろのデニスのギターが本当に素晴らしい。このインテリジェンスはどうだ!! これが音楽の魂であり精神なんだよ。この曲を作った人も、きっとこんな気持ちだったに違いない、って、それを探る探求の旅なんだよね。ホントにすごい。

20:35〜 Fitzgerald's Hornpipe
ここでまた少しずつ軽快に展開していく。ホントこのボウイングが他と全然違うよね、マーティンは。デニスの「単音」バックアップも素晴らしい。このミニマムな感じがホントにこの二人はいい。ギターとフィドルではなく、まるでピアノの両手だと思う。本人たちもそう表現していた。デニスのギターはギターのそれではなく、どちらかというとピアノだ。そういやデニスがいつぞや楽屋でWaltz for Debbieを弾いてたな…あれは素敵だった。

21:20〜 Rakish Paddy
来た,来た、来た。そろそろかな、という感じでテンポアップしていく。これもマーティンのボウイングの特徴を活かしたアレンジになっている。が、ある意味派手なことは一切していない。そこがすごい。だんだんメロディが展開していくところも聞き所。すごいよな…ホント。

24:29〜 Finbarr Dwyer's Reel No.1
うーん、すごい。早いぞ。早くなってきた。このへんになるともう嵐だな。嵐,嵐、嵐。弓がはずむ、はずむ。すごい、すごい、すごい。

26:07〜 P Joe's Pecurious Pachelbel Special
そして最後の最後にすべてを持って行くのはパッヘルベルのカノンをめちゃくちゃ変形させたアクロバットな演奏。こりゃーーーすごい。このメロディに入っていくときにぱあぁっと視界が開けるような効果がある。しかし、これも全部をきいてこその展開なのだ。これが音楽なのだーーー。いや〜気持ちいーーーーー。

実は私は「LIVE IN SEATTLE」はあまり好きなアルバムではなく、その前の「THE LONESOME TOUCH」が圧倒的に好きだっただけに、もう狂ったようにしょっちゅう聴くのはあっちだったりするのだが、このライブ盤もいいなぁ!と久々に思った次第。

それにしても来日が楽しみ。次回は先きの本に書いてあった二人のツアー日記が面白いので、それを紹介したいと思います。

マーティン・ヘイズとデニス・カヒル。11/3より全国ツアー。詳細はここ。申込フォームはここ