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2013年4月30日火曜日

都市楽師プロジェクト、鷲野宏さんインタビュー「科学博物館編 2」


科学博物館編1」より続く。

W:椅子をどう置くか、すごく考えましたけどね(笑) 博物館の人に「いや〜、僕は中央ホールでやるつもりで、ここでやる、って事で話ししてたんですけどねー」なんて愚痴っぽく言ったりして(笑) 何席いれられるかなぁ、とか、何席なら許可が下りるのか、とか、プランを練っていたのだけど……この位置はそもそも椅子を置けるんだろうか、とか。

MP:まぁーねー(笑)そもそも席が充分な数は置けないから、興行として成り立たないんですよね。あそこだったら…そうねぇー チケット代1 万とか? それこそ一席12,000円とか取らないと、そもそもペイしないんですよ。ただとにかくこの企画に置けるインパクトが欲しかった。音がどんな風になるかは正直分りませんけどね(笑)

W:誰もあそこでコンサートをやってこなかった。地球館の他のフロアではたぶん何かしらやったことがあるんですよね。旧本館の中央ホールや講堂ではある程度の頻度で演奏会も開催されています。でもいろんな人がやっているけど、ティラノサウルスの前での演奏会ってのは僕は聞いたことがない。博物館側からも「前例がないんですけど、こんなところでいいんでしょうか」と言われるくらい(笑)

MP:まぁ、言ってみればコイツ(ティラノサウルス)と戦わないといけないわけですからミュージシャン側も大変ですよ。こいつがあることを忘 れさせるくらい音楽が良くないと、ダメだってことなんですからね。

W:単純に奇をてらってるってことで置いてあるだけだと面白いもんではないと思うんですよね。こういう化石的な、存在というか… ティラノサウルスって、実は化石の実物が出てくるのって珍しくて、骨自体も何体も存在してないんですよ。この成人のティラノサウルスで骨がいっぱい残っ ているという例では、有名な標本(「スタン」という標本、通称スーさん)があって、そのレプリカなんですよね。すごく珍しいものを見れるということ、と、ニッケルハルパの珍しさ、と。あと双方の見てくれの珍しさという事もありますよね。

MP:骨の感じがニッケルハルパのキーに似ているんですよね。そんなわけで実は科博で恐竜と共演というのが出て来た事によって、ツアーのコン セプ トも大きく変わっちゃったんですよね。

バラしてしまうと…(笑)最初は「ヴェーセンが鳴らす東京のユニークな建築物」みたいなコンセプトだっ たんですよね。だから洋館が1つあってもいいなーくらいに考えてた。で、鷲野さんが科学博物館を推薦してくれた。

日本館中央ホールの天井部分
W:そうですね、洋館で、ある程度の規模があってというという条件で、ここの中央ホールが浮かんだ。他の2ヶ所と違う響きのヴァリエーション も欲しかったし。あの中央ホールってのは、何度かコンサートやってるんですけど、一般的には知られてないし、あそこはいいなーと思ってた。科学博物館って講堂 とかもありますけどね。実際講堂とかだったら普通に演奏会やったりもしてますけど…

MP:講堂は学校みたいなところですよね。

W:学校ですねー。横浜開港記念館のホールをちょっと小さくしたみたいで、ちょっと不思議な音楽をやるにはいい感じ… 学芸会する感じという か…

MP:確かに演劇とかやったらいいかもしれないですよね。

W:そして実は中央ホールの話をする中では、あの正面玄関あけて、正面からお客さんを入れるという話もあった。今、科学博物館、実際は地下からお客さんを入場させるような構造になっているじゃないですか。

MP:へぇー!! 確かにあそこの中央の扉が開いたら、すごいかも!

W:…という、すべての実現可能なアイディアを蹴ってですね(笑) 蹴って恐竜とやる、と。

MP:(笑)でも、まぁ博物館とか美術館でやる意味といったら、やっぱり展示物との共演だと思うんですよ、私はねー。毎年やっている11月の小諸公演とかも白鳥英雪さんという画家の方の作品と共演なんですが、この人も熱血芸術家でホントに素晴らしい人なんですよ。

W:なるほどー

MP:で、恐竜ということになり、これによって「時間と遊ぶ」ツアーに、ツアーのコンセプトが変わってきたってことですね。

いや〜でもすごいですよ、これ。このパンフレットが出て来た時はホントにびっくりした。私は公演の詳細やら何やら決めて、「恐竜って何で魅力的なのかっていうと、やっぱ り時間だと思 うんですよね」みたいな事をメールにほんの1行書いて、建物の説明とかお願いしますね、とか言って,鷲野さんに丸投げ(笑)

そしたら建築物の説明からコ ンセプトからキャッチから、すべて鷲野さんがやってくれた。これはすごいなーと! 


ヴェーセンの公演はもうすぐ! これは1つ前のアルバム「ヴェーセン・ストリート」のタイトルトラック。こういうクールさはいかにもヴェーセン。ホントに楽しみだよー。



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