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2014年7月27日日曜日

無印BGM

昨日ちらっと無印良品BGMのネットストアでの売り上げを見たら、私が録音をコーディネイトした4枚のCDのうち3枚がセールスのベスト5に入っていたので、気をよくして、このネタでブログを1本書くことにします。

このCD、無印良品が世界のあらゆる国の伝統音楽を、現地にいってオリジナルレコーディングし、それを店内BGMにしている他、CDにして販売もしている、というすごいものなのです。普通こういう企業の企画って10枚以下で終わっちゃうことが多いんだけど、なんと今、このシリーズは今現在、18まで発表されている。しかも売ってるCDは1,050円(消費税据え置き価格)という手に取りやすいもの。すごいよね。

またチャートが変わっちゃうかもしれませんが…ふふふ、見て見て〜。ここです。

1位がちょっと前に録った方のアイルランド録音のBGM17。実はダブリン録音が過去に2枚あるんですよ。1つはBGM4で、これが私と無印良品さん初の仕事となりました。2枚ともCauldron Studioが協力してくれて、エンジニアはU2やら何やらを手がけているキーラン・バーン。こういうレコーディングって絶対にエンジニアが重要なんです。エンジニアさえ一流であれば、あとはほとんど問題ない。

私の一番好きなトラックはギターのジム・マレイのオキャロランですね。先のエディ・リーダーバンドでも来日したアコのアラン・ケリーが、自分のバックたのめジムを連れてきてくれたので、アランに許可を取りジムが時々サウンドチェックやパーティで弾いてるオキャロランのギターをソロでやってよ、と無理矢理その場でお願いしたのです。それが最高のトラックになった。これを含め、結構BGM4は、私がミュージシャンだけではなく演奏する曲も「これやって、あれやって」って細かいところまで指定している。そのせいもあって相当キャッチーな作品に仕上がったと思います。アランもすごく活躍してくれて、このトラックもいいでしょ? 泣ける! ジムのギターがホントにいいよねぇ!


マンドリンのポール・ケリーがフランキー・レーンを連れてやってきてくれた他、キャリコ(Calico)のモイニハン兄弟妹も頑張ってくれました。キャリコは結局日本には呼べなかったから、こういう形で日本市場に紹介できたのは良かったと思う。ちなみにイーリアン・パイプのソロのButterflyがあるんだけど、これを代理店の音楽分かるオジさんが「レッド・ツェッペリンのトラック」って呼んでたのは良かった。ふふふ。分かる人には分かるのよねー♥

あとまだ19歳だったハープのリンゼイ・モイナも良かった。お決まりのオキャロランに「シーベグシーモア」やってもらったんだ。ブックレットの写真でリンゼイが座っているスツールは、急遽「椅子がない!」って事になってMoore Streetにあるドルフィンレコード(メアリー・ブラックのレコード会社の実店舗)から拝借したもの(笑)。懐かしいなー。私は勝手しったるドルフィンなんで全然気にしなかったんだけど、代理店のOさんが、サッと気をきかせてその場でCDを1枚購入してくれて、お店に気をつかってくれたのが分かり、仕事出来る人はかっこいいなと感動したのを今でも覚えている。私もそういうスマートな仕事できる大人になりたい!

BGM7のSCOTLAND編には最近来日したエディ・リーダーが思い入れたっぷりのライナーノーツを書いてくれました。対訳は中川五郎先生。録音はカパーケリーなどでも有名なドナルド・ショウのスタジオで、エンジニアはスコットランドの…こちらも最高峰、カルム・マルコム。すごいでしょ。一流だよね。ブルーナイルとか、アイオナの一連の作品もそうだけど、とにかく超一流。カルムはホントに素晴らしいエンジニア/プロデューサー。カルムとは数年前の遊佐未森さんとのレコーディングでご一緒してたので私は2度目。なんか学校の先生みたいなディレクションなんですよねー。それをミュージシャンたちが生徒みたいにして言うことを聞いているので、ホント笑えた。ちなみにLAUのマーティン・グリーンもこのレコーディングには参加してくれてて、初めて私がマーティンに会ったのは、実はこのレコーディングだったのです。そしてなんとこのレコーディングがきっかけでLAUのファーストはカルムのプロデュースをお願いすることになったらしい。なんという巡り合わせ。マーティンは当時からキャラがたった面白い子だなーという印象だったけど、バックのミュージシャンだったし、スタジオではあんまり話はしなかったなぁ。懐かしい。クライアントさんの希望でCDの全トラックの半分くらいを歌とハープのシーリスの二人が頑張ってくれたんですが、いいでしょ、このMist Covered Moutain。(ただしBGMのアルバムには未収録…だったと思う)



そして!!! なんといっても私が超お薦めなのは、個人的に一番気に入っているBGM8。スウェーデンはストックホルム録音。プロデュースをヴェーセンのローゲルが担当。エンジニアが素晴らしく、ノードマンのプロジェクトやヴェーセンの録音でもおなじみ「まっつあん」ことMats Westerが担当。こちらも超一流。録音はねぇ…なんどもいいますがキャスティングなんだよね。キャスティングが成功すれば、ほぼ99%成功したようなもん。ま、でも、どんなプロジェクトもそうか? 信頼できるメンツが揃えば、あとは目をつむっていても出来る。ここでもローゲルとまっつあんの黄金コンビでホントにすべてがほぼ完璧と言って良いほどスムーズだったし、結果,本当にどこに出しても不足ない、スーパーアルバムに仕上がったのでした。いや、もう最高!

ヴェーセンのメンバーにも録音を手伝うよう声をかけたのですが、このCDにまんまヴェーセンとして参加させると店内BGMにしては複雑なものが出来てしまうので、それぞれ誰か相手を連れて来て2人組でやって!と提案したのでした。当時のミッケの奥さんがチェロ奏者だったので、ミッケにはチェロ奏者連れてこい、といったら奥さんではなくお友達のレオさんを連れて来てくれた。このミッケのトラックがスティーブ・ライヒみたいでめっちゃかっこいい。ずっとミックスの時も「ライヒ、ライヒ」って呼んでた(笑)。実はBGM8の中でももっとも玄人受けするトラックだと思う。

ウーロフはピアノのブロマンデイルおじさんのピアノとのデュオ。この二人は、そういやのちほどちゃんとしたCDを出しましたよね。あれ…あっちのCDの方が先だったっけ… もう記憶がブラーですが… 

ローゲルは笛のヨーラン・モンソンを連れてきてくれて、このあとローゲルはヨーランのCDをプロデュースしたり、またヨーランはヨーランで、この後のヴェーセンの来日にゲストで参加してくれたのでした。懐かしいねぇ… 他に録音にはトリアケルの連中も来てくれて,それもすごく良かった。

ヴェーセンのかっこよさ、クールさとトリアケルの素朴さがつまった本当にこれは素晴らしいCDです。そうそうトリアケルのエンマが直立不動で歌うのが面白い、とかカメラマンの藤岡直樹さんにほめられたんだっけ(笑)

このブックレットみると、当時はイェーランって表記してたんだね。
確かにヨーテボリ/イェーテボリ……今でも迷うところではあるが…

そんな事がきかっけとなり、2006年のツアーチラシには、この時撮影した写真をお借りしてきたのです。無印BGMのフォトグラファー、藤岡直樹さんの作品。このテのチラシで楽器持ってない写真をフロントに持ってくる、って結構勇気がいった…  でもかっこいいですよね。


ちなみに無印さん、録音した音楽をこんなのにも使ってくれてます。昨日発見した(笑)

このキレのあるアコは………皆さんおなじみダミアン・ムレーンです。BGM17より。これ絶対に曲が先にあって、そこからイメージ膨らませて、このCM作った感じだよね! 笑えるー 


ちなみにこのBGM17には、先日のロンドンの大統領のコンサート@ロイヤル・アルバートホールで見事なソプラノを聞かせてくれたイーマー・クインも参加してくれてるのです。何度考えても豪華すぎるメンバーだよ!!

無印良品BGMのCDはこちらでお買いもとめいただけます。  消費税あがってもお値段据え置きの1050円!

そしてもちろんヴェーセンの来日については、こちらをご覧下さい。