あらゆるトラブルに対処するには、判断力と体力を鍛えるしかない

昨日の「イベントの極意」についての投稿がけっこう人気だったので、似たような内容のブログを書いてみようかなーと思う。

イベントをやりたいと思う人は多くとも、やっぱり向き/不向きは絶対にあって、私が思うに向いている人はというと、やはり責任感が強く、行動も伴う人なのではないかと思う。

どんな仕事においても、それは当然でしょ、って思う人多いかもしれないが、いや、実際社会に出てみると分かるんだけど、自分の言ったことを行動に移せない人は、驚くほど多い。そして実際にイベントに参加すると分かるのだが、イベントの現場では、次々と問題が発生し、嵐のように襲ってくるのだわ。それこそ目の前には、やらねばならぬ問題や、いろんな案件がバシバシ流れてくるのだわ。あっちが解決したと思えば、またあっち… だから同時に1つの事しか出来ない人もイベントの場には向かない。

この記事、面白く読んだ。とあるイベントでのトラブルを紹介している。忙しくて読む時間のない人に内容を軽く説明しちゃうと、とある場所で講演を頼まれた筆者。ところが天候のせいで現場に行くことが出来ない。必死で移動を試みるがあれこれその場その場で悪いことが考えうる限り悪く進み、パニックの連続。講演出演者としては最悪の、来場したお客さんを待たせてしまうという遅刻状態に陥る。やっと会場に到着したので、トイレも我慢し「楽屋の案内などいいから、とにかくステージへ」とステージへ飛びあがったが、なんとそこで司会は「ではさっそく主催者の挨拶から〜」と…

信じられない。おかげでお客のテンションは地獄の底へ…という話。この記事、一番重要なポイントはそこじゃないのだが、私にとっては、読んでいてその部分が一番印象に残った。この部分は明らかに人災である。まったく、そんなつまんないおっさん(とは書いてないけど)の挨拶なんて、登壇者が到着する前に先に済ませておけよ!! 主催者の判断力を疑うわ、これ…

いや〜イベントって天候の問題がなかったとしても、ただでさえ、あれこれパニックを引き寄せがちなんだけど… こういうの…ヒドいよね。悪いことが悪いことを呼んで、最悪に終わる…という。出演者がこういう状態で、会場に到着できないのなら、お客が座って待っている間、関係者のスピーチなどとっとと終わらせておくべきだった。この主催者はどういう判断力の持ち主なのか…。他のことは、ある程度、天災であり、公共の交通機関のトラブルであり、どうしようもないことという事で言い訳がきくのだろうが、この部分は明らかな人災だ。やっと筆者が到着したのに、まさに筆者のみならずお客を含め、その場にいた全員脱力である。

天候のトラブルはある。どんなに準備を整えていても、トラブルはおこる。いきなり空港から駆けつけ、本番のステージへサウンドチェックなしであがった…とか、電車が止まって、名古屋からタクシーで戻って来たとか… ウチは幸いにそんなトラブルは経験がないけれど業界内のこういった逸話には限りがない。が、不謹慎を承知で言ってしまうと、そういうパニックを越えた時の演奏は……ものすごく良くなることが多いのだ。お客さんもハラハラし、そして熱狂し、出演者も燃える。ライブって生ものだなぁ、と思う瞬間だ。
(と、ここまで書いて思い出した。そういやグレンと一緒に新幹線に閉じこめられて、公演が1日延びたことがあったっけ。私はお手伝いだけで、自分の主催ではなかったが。あれは、まぁひどかった。1日延期になったのは天災だったとはいえ、会場選びも録音うんぬんも… ま、そんなことはまたの機会に)

それはともかく、こんな風にイベントの現場は、生ものゆえに1つ1つの判断力の勝負の連続である、ということだ。常に判断力を活躍させて進めていかなければ、現実は待ってくれない。時間は待ってくれない。まさにダライ・ラマの言葉にあるとおり「憂うことで解決するなら、憂う価値もあるだろうが、憂うだけでは解決できないなら何を憂う必要があるだろう」ってやつ。心配しても泣いても一銭の得にならない。必要なのはとっとと判断すること。そして前に進めることだ。そしてそんな時、いつでも頼りになるのは自分の判断力、そして体力だ。

体力大事って分かってるけど
ぜーんぜん走れてない、2月。
筋トレは毎日やってるけど…
判断力は…明らかにこれは経験値に比例することが多い。なので経験が大きく働くというのは、私も筆者の意見に大賛成である。

「判断には経験が役に立つ。経験がないことなら、想像力を働かせたい。あるいは、経験者の話に耳を傾けたい」

「今も苦労している多くの人たちがいる。彼らは1月17日や3月11日限定でメディアに現れる幻ではない。明日の私が、明日のあなたが、当事者になるかもしれない。彼らと私たちが歩んでいるのは、決して別の道ではない」

↑ すごく良い事を言っている。

しかし先の主催者のように、イベントの価値がどこにあるかを見失い、お客が何を望むかを見誤り、イベントをダメにしてしまう人というのは、これまた明らかに存在する。これ、ホントに主催のスピーチなんかとっとと終わらせ、先生が壇上にあがったとたんにイベントがスタートしたら、どんなにか盛り上がったことだろう!

 一番走ってた2014年1月
筋トレはしてなかったけど
こうしてイベントの失敗というのは、取り返しが付かない。お客さんの貴重な時間をも無駄にしてしまう。だから私は自分とあわないスタッフや関係者は、さっぱりバッサリ切って、二度と仕事をしない。そうやって仕事をしてきたおかげで、今や自分の好きな人たちしか周りにいないや…。おかげで、みんなに甘やかされ、いつまでたっても学ばないけどね。残念ながらイベントのスタッフには明らかに向き/不向きがある。私は申し訳ないけど、冷たい人間なので、悪いけど私は忙しいんで、あなたを教育するのは私の仕事じゃないからね、と。この遥洋子さんという人の記事だけど、過去の記事で、こんなのもある。古い記事だが、これも納得なので是非読んでみて。「ねじ曲がったプライドは一生直らない」

それにしても、恐ろしいのは、ある程度年齢を重ねてしまうと、なかなか自分の性格を変えることは出来ない、ということだ。自分もこんな風に自分の意地や詰まらない小さなプライドで人に迷惑をかけてないかと、時々真剣に心配に思う。自分がどう生きるかを決めるのは、自分次第。私もいい歳をして、今でも不安の連続だ。だからこんなブログを書いたりする。

それにしても判断力と体力って、探検でも同じことが言えるよね。やっぱり、今の仕事の次のステップは探検家で間違ってないな!!(笑)あぁ〜、早く探検家になりたいなぁ!