映画『タゴール・ソングス』を見ました。歌がつなぐ人々の想い。


映画『タゴール・ソングス』を見ました。作家の川内有緒が教えてくれたんだけど、いや〜彼女の書いた『バウルを探して』も素晴らしかったが、そのバウルからさらに進んで「タゴール」です。日本人の映画監督なんと27歳の佐々木美佳さんによるドキュメンタリー作品。素晴らしいです。(佐々木監督のツイッター佐々木監督のNote

ポレポレ、久しぶりに行きましたが、平日の昼間なんだけど20名ほどのお客。場内はともかくあの狭い地下のロビーで20名がたまるとちょっとドキドキしたけど、すぐ開場になって、一応座席は1つ置きになっており安心できる。消毒液も入り口に設置あり。お客さんはマスクがマスト。でも『若草物語』よりは密が濃い(笑)。オンライン「仮説の映画館」でもみられるので、不安に思う方、遠方の方、体調がすぐれない方はそこをご利用ください。

タゴールは日西欧圏で初めてノーベル文学賞を受賞した詩人。全然知らなかった。バウルの伝統からも影響を受けたこのベンガルの詩人は、イギリス植民地時代のインドを生きた。彼の題材はベンガルの自然、祈り、愛、喜び、悲しみ。その作品は2,000以上におよぶと言う。100年の時をこえてベンガルの人々に愛されているこの歌に誘われて日本人の女性監督がインド、バングラディッシュを旅していく。日本でいうとどんな人?という言葉に監督はインタビューで、瀧廉太郎であり、宮沢賢治であり、中島みゆきであり、ブルーハーツであるともいう。タゴールさん、ポートレートからもいろんな思いが伝わってくる。真摯な眼差しがいい。ぐっとくるいい写真だ。


映画ではタゴールを愛するいろんな人がててくるが、特にラップでタゴールを歌う若者、親と喧嘩しながら世界が見てみたいと主張する若い女子大生など若い人たちが印象に残る。タゴールは特定の宗教や考え方にとらわれることがなかった。だから多くの人を時代を超えて捉えて離さないのかも。

タゴールのドキュメンタリーと言っても、タゴールの生涯にスポットライトを当てるわけではなく、作品を人々の思いを収録しながら、タゴールの形を少しずつかたどっていく。…というか作家ではなく歌そのもの作品そのものにフォーカスしていく、そういう手法だ。

 

あとドキュメンタリー・ノンフィクションが見逃しがちな「見応え感」もしっかりあって、特に若い女の子が日本にやってきてから収録された日本でのシーンはいろいろ考えさせられた。お父さんと言い合いをする彼女。「未来は自分で作っていくものじゃないの?」そんな彼女に「ひとりで進め」とタゴールは歌いかける。「もし君の呼び声に誰も答えなくても、ひとりで進め」

そして歌が持つ不思議。まさにMagicだよね… タゴールの歌が人の気持ちをつないでいく。あなたも同じなんだ、私も同じく感じる、そういう気持ちの交流。歌がメディアの一つになって、人をつなぐんだよね。

それにしても若い子たちがいい。20歳そこそこの頃に出会ったインターナショナルな友達とか…いいよなぁ。私もあの頃の自分を思い出したよ。80年代の中頃。あの頃はもう一度さよならしたら、彼ら・彼女らには会えなくなると思ってた。今やSNSで再びつながって日本の友達なみに交流があるのだけど、あの頃はもう2度と会えないかもくらいに思ってた。あの頃のそういう気持ちが懐かしい。いやいや地球は狭い。またきっと会えるんだけどさ…

7月に入ると監督とのトークイベントも上映後に予定されているらしい。川内さんも出るのでぜひ皆さん、駆けつけてくださいね。


その川内有緒の『バウルを探して』がたくさんの写真とともにヴァージョンアップして再登場! しかしハードカヴァーから文庫本になり、また再びこういう本になるという、この本の辿る数奇な運命も不思議だ。バウルも不思議だ。こちらもまたゆっくり改めてご紹介しますが、とりあえずリンクを貼っときます。

パンフレットに川内有緒は素晴らしいコメントを寄せているが、隣にあるユザーンも真面目で素敵なコメントを書いているので必読。本当にインドって憧れるんだよなぁ!!! 北とぴあで、いろんな文化にフォーカスして「祭」やった中で、一番好きだったのは実は「インド祭」。あの日は具合が悪くて、わたしはボロボロだったけどスタッフに助けられてなんとかなったのだった。あのチームの皆さん、本当によかった。懐かしい。またやりたいよー とっても楽しかったもの。

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