隔離からの帰還! 14日間の隔離を10日に縮める、そのあまりにも大変な一連の物語




なんかこういうリスト… 見た瞬間、絶望感しかないんだけど、こういうリストを見た時の気持ち、分かります?

海外出張から戻った時の隔離。本当は14日間だったのだけど、それを自主PCR検査をすれば10日に短縮できる…という新たな条件が加わったのが、ちょうど私がオランダ出張から戻った頃でした。

というわけで、私も10月13日に自主PCRを受け、本来17日まで隔離だったのを短縮することに決めたのでした。

自主PCRは超高かったけれど、ちょうど松田美緒さんの取材で、松田さんの上京期間にあたっており、自分がブッキングした取材に立ち会えないという、苦渋を噛み締めていたので飛びついた。せっかくブッキングしていただいた媒体、なるべく取材現場を見届けたい。

というか、そもそも広告打ってやっているわけでもないPR活動。お願いしておきながら、現場ほおったらかしなんてひどすぎる。

というわけで、帰国し、自宅隔離が始まってから、すぐPCR検査できるように調査を始めた。とにかく入国者健康確認センターとやらのホームページをくまなく見るが、とにかくわかりにくい。いったいどういうプロセスで、14日の隔離が10日になるのか、なんの説明もない。

そしてまず出てきたのが、この提携先のPCR検査場リスト。ここから自分の家から徒歩でいけるPCR検査場を探し、そこにいってテストを受けろと言うことらしい。

まず自分の家から徒歩圏内でいける場所をさがすのだが、これが全然出てこない。あいうえお順でもなく、住所別でもない謎のリスト。仕方がないからエクセルでDLして、エクセルの検索をかける…など。

馬鹿みたい。ウチのコンサートチケットの申し込みフォームだって、もう少し気が効いているよ! ポップアップのリストとかにせめてならないものだろうか。

そしてやっと見つけたクリニックは初診はネット予約をができないところで、仕方ないので電話をかけてみる。電話をしてPCR受けたいと事情を話しても、看護師さんは「入国者の隔離短縮」ということ自体をまったく理解していない。

説明するのに、電話を待たされたり、とにかくものすごく時間がかかった。それでもやっと予約を確保。

取れた予約は10日の夕方16:45だという。こんな時間に検査して結果がすぐ出るのか?と思ったが、結果は即日だという。ただし鼻でやらなくてはいけない。

そして当日まで結構バタバタで、あれこれ自分で調べる時間もなく…というか、何度かググってみたもののあいかわらず短縮におけるプロセスをしめしたホームページなどはいっさい存在しない。アプリを見てもよくわからない。

まぁ、でもPCRの検査が提携の検査場だから、このあとの展開はクリニックで案内されるだろう…とたかをくくっていた。

予定時間より少し早めにクリニックに到着。まずはあれこれ問診され、その後奥の部屋へ通される。ビニールがはりめぐらされ、広くないクリニックなのに、隔離病棟みたいに(実際、隔離されているわけだが)すごい状況だ。奥に座って、先生の登場を待つ。

そしてこの検査が今までになく死ぬほど痛い検査だったのだ…。もう二度とやりたくないと思った。しかも金額は25,000円もした。(いや、無料にしろとは言わないよ。でもせめて保険適用にできないものなのか???)

そして、診断書(陰性証明書)を出してもらうのには、さらに3,000円かかると言う。が、この先のプロセスに診断書が必要なのか、それがまったくわからない。先生に聞いてもわからないという。

っていうか、指定の検査所なんだから、そこから自動的に入国者健康確認センターとやらに連絡がいって自動解除とかではないの??

痛いPCR検査でほとほと嫌になった私は、仕方なくこのホームページ掲載の電話番号にその場で電話してみた。「このあとのプロセスに診断書は必要?」「いったい何をするの?」と。

電話をすれば、むなしくも「なんとかの方はPress 1」「なんとかの方はPress 2」みたいな案内が延々流れる。最終的に「オペレーターにつなぐ」を選択してみても、一度は散々待たされたあげく「またおかけ直しください」と一方的に切れる。

再度トライしてやっとオペレーターにつながった! が、ここで、オペレーターのお姉さんは、とにかく私の話を聞く前に、やたらとこちらのステイタスを確認する。

本人確認がしつこいのはわかる。でもそこで再び行ったのはオランダだけですね、ワクチンは受けられましたか? それはファイザー? 今受けてるPCR検査は提携の場所ですか? っと一方的に質問ぜめ。

っていうか、そういうデータ、今、あなたが見てるそこに全部入ってないわけ?? 

あんまりバイトさんであろうオペレーターに当たるのもよくないと思いつつ、つい声をあげて、「あなたの確認はいいから、私の質問に答えろ。この後のプロセスに診断書が必要なのか、このあとはどう言うプロセスになるのかを教えろ」と怒りまくると、やっとお姉さんはマニュアルではなく自分の言葉で話はじめた。

そこでやっと「診断書は必要です」「アプリにアップロードしてもらうことになります」と言う。そして、診断書が必要なことが判明したのだった。追加3,000円かよっっっ(怒)

「先生や看護師さん待たせてるので、切ります」と半ば強引に電話を切る。ここでもう私は怒りの沸点200度!! 

敵は相談センターとうたいつつ、かかってきた電話をまたもや再確認につかっている。回線が混んでいるのも当たり前だ。こっちの相談センターなら、こっちの相談にのれよ!!と思う。

ごめんね、お姉さん。でもあなたも自分の言葉で仕事しようよ。相談センターって、困っている人の相談にのるのが仕事ではないの? あなたは困っている人を助けたくてオペレーターやってるのではないの?

本当にありえない。

PCRしてくれた先生に文句言ってもしかたないと思いつつも、文句を言うと先生は「いやどうやら経産省のリストをそのまま転用しているらしいんで、僕らもよくわかってないんですよ」とのこと。

先生が正しいのか、よくわからない。普通こういうことをする時は、該当のクリニックにマニュアル作って配らないか? お客さんが来たら、こう対応してくださいって指示しないか?

私がプロデュースしてるケルト市ですら出展者マニュアルがある。スタッフに事前に流れを説明する。そういうこと、ちゃんとやってない??

とはいえ、この町医者に文句言ってもしょうがない…先生は誠実そうな方で、診断書は今日もらわないといけない、と私が言うと、いつも夜遅くまで仕事しているので、それは大丈夫ですよ、と言う。

なので甘えて診療時間をすぎていたのだが診断書を出してくれた。先生と看護師さんに丁寧にお礼を言ってクリニックを出る。

出ながらもクリニックの入り口のところで、写メを撮り、診断書をアップロードする。ほんとばっかみたい。海外だったらバーコードでピッで終わるのに、すべて手動で検査日から検査の種類、検査期間まで入力するはめになる。

そして、またもやクリニックが簡単に出てこない。ここではポップアップリストになっているのだが、これがまたもや順番不明、おそらく100以上あるリストを永遠にクルクルとスクロールさせ該当のクリニックを探す。本当に本当に馬鹿みたい。

なんとかその日の夜20時ごろ申請終了。アプリが、ここから承認されるまで時間がかかるよ、と案内してくる。が、もう翌14日は昼間からインタビューに立ち会うのだ。もう何があっても出かけるしかないだろ、と心に誓う。

そして翌朝10:40。「診断書を承りました」の連絡がMy SOSから入ったのであった…。

晴れて自由の身。が、しかしそのあともアプリは12時間くらいは、私に「確認しろ」とかいろいろ命令してきた。

なんか本当につくづくこの国が嫌になった。合理的なことならわかる。ちゃんと説明してくれれば納得する。

とにかく非合理的このうえない。そしてそれに関わる人たちがすべて疑問もなく自分の任務を滞りなくこなすことしか考えていない。その少しずつのストレスが束になって、大きなストレスとなって、利用する人にのしかかってくる。

そして、誰もそういう入国者のイライラなんかなんとも思っていない。

PS 今、検索してみたら、こういった案内のページができていることを発見。15日更新とあるとおり、私がPCR検査をした13日このガイドはここにアップされていなかった。

流石にクレーム多数で急遽作ったんだろうが、こういうのはシステムを「始める前に」準備できないものなのか? というか、準備が終わってから「こうします」と発表できないものなのか? そんなにみんなゆとりがなく、忙しいのか?