近くエストニアに行く仕事があるので、手に取った。最近の海外は100%仕事の用事ばかりだ。お金ならないなら行かない。というか、お金にならないなら行けない。そういう状況がちょっと寂しい。
でも帰国PCRや隔離がなくなったらしいので、これは嬉しい。はぁ、とはいえ、自分にあれこれ動くパワーがあるのか、考えものだ。
前みたいに自分のところのミュージシャンのスケジュールを調整しながら、自由に何か国も駆け回ってた日々が懐かしい。ダブリンからチューリッヒへ、そして翌日はミュンヘンからザルツブルグ…みたいな日程。観光なんかいっさいしないでコンサートと食べ物。それに集中した旅。
まぁ、それは無理でも本を読めば気持ちはどこかに行ける。
でも読みはじめて「あっ、失敗」と最初思った。これはよくある「先生」の旅行記。人気作家さんが編集者とカメラマンやガイド連れての取材旅行記だ。費用が雑誌の記事だけではリクープできなかくて書籍にもなったのかな。そんなことを考える。
「なーんだ」と思っていたけど、それでも読み始めたら、なかなか良い旅行記ではあった。
海外について描かれた本は、どんなに文章が下手くそでも強いメッセージを伝えるような重厚な本が好きなんだけど、それでもやっぱり文章がうまい人の文章や、内側に起こることの表現方法はとても読みやすい。
タリンには一度行ったことがあるが、地下街があるなんて知らなかった。決してパンチがある本ではないが、こういう旅行記を読んで、日本にいる自分がムズムズするのであった。早く旅に出たいわ。
でも今はほんとリスクが大きすぎる。基本的には外務省も外せない用事じゃない限りは行くなと言っているし。本読みつつ、日本にいるのだが正解ってことなのかも。
今日も1日頑張りましょう。それにしてもケルト市やら映画祭やらで、本のレビューがたまっている。やばい。明日もたぶんブックレビュー。