映画『エリザベス〜女王陛下の微笑み』をみました @Elizabeth70_SCM

 



一般視聴者向け試写会の抽選にラッキーにも当選しました。ありがとうございます。話題の女王陛下のドキュメンタリー。もうすぐ公開になります。

でもなんだな、見終わって初めて理解したな。「わたくしのすべてをご覧に入れましょう」というチラシに躍る文字のデザインの意味が。これは、そういう映画だ。

なんというか、シュールでもあり、変な映像が挿入されたり、妙にモンティ・パイソン的というか、英国のユーモアの高度な部分が満載の映画だった。

英国のこういう高度で自虐的なユーモア大好き!! 英国では面白いこと=頭がいいこととされる。だが、この映画が英国王室が大好きであろう、かつ映画のヒットの大部分を支えているであろう日本の高齢女性たちにまっすぐに通じるのかなとちょっと不安も。

いや、もちろん英国マニアのわたしは大好きだけどね。

でもその私だってモンティ・パイソンとか、2、3回見ないと理解できないもの。まずは英語がわからない。次に英語がわかっても、何がおかしいのかわからない(笑)

そういう高度なユーモアが盛りだくさんなので、この映画のテンポや世界観に慣れるまでちょっと時間がかかった。でもちょっと見ていたら、すぐこの世界に入り込めたよ。

そもそも女王陛下の話を時系列に紹介しているのではない。切り口ごとにガンガン場面を切り取り、それによって女王の魅力を多角的に紹介している。この辺の編集能力が、これまたイギリスらしいんだよね。

最高に女王がかわいらしかったのは競馬のシーン。あと、インタビューのオフカットみたいなシーンもたくさん挿入されているけれど。とはいえ、ほとんどが公式映像みたいなもので、どこかで見たことがあるような映像ばかりでもあった。

いや、だからそれだけにオフのシーンなんて、貴重なんだろうな。

そして『英国王のスピーチ』でも登場したお父様と一緒の家族の姿がすごくいい。それに本当にクイーン・マザーは可愛いよねぇ。クイーン・マザーはダイアナにとってかわられる前、英国王室の一番の人気者だった。

それにしても…96歳で国家元首なんだから、彼女はもしかしたらこのまま110歳くらいまで生き続けるのかもしれない。

子供のころは皇室の連中をテレビで見るたびに「こういう人たちは仕事しなくても生きられていいな」と思ったもんだが、今では違う。私だったら、毎月100万の給料をもらったとしても、こんな生活はまっぴらごめんだ。

1,000万だったら考えなくもないけど、それだって一生やめられない職業なんじゃ、お金持っててもしょうがないもんね。

でも彼女はその重責に耐え、責任を全うしている。本当にすごい女性だと思う。She is extraordinary!!と言った、ブレアの出てたあの映画、なんてタイトルだっけ…。あ、「Queen」か。

イギリスは女王の時代に反映するというけれど、本当に多くの時代を彼女は駆け抜けてきた。ダイアナが亡くなった時のブレアとのやりとりを描いた映画もすごくよかった。あの映画で描かれているヘレン・ミレンの演じる姿、あれこそ、リアルな女王の姿なのかも、と思ったりする。

歴代首相たちもなかなかのキャラ揃いだ。ブレアはやっぱりいけすかないけれど、ボリス・ジョンソンはなんだか可愛い。(髪の毛とキャラクターが。政策のこととか何も知らないで発言してます、すみません)

何はともあれプラチナ・ジュビリーおめでとうございます。映画は文化村、そしてシネシャンテで6月17日から上映されるそうです。公式ページはこちら。

あ、そうだ、映画の最後にビートルズのあの曲が流れるのは、まぁ、あるテだなと思いつつも、やっぱりやられてしまいました。降参です(笑)