カルヴィン・トムキンズ『優雅な生活が最高の復讐である』を読みました

フィッツジェラルドとか言って読んだことないわー(棒読み)。

その私がこれを読んでいいのかと思いつつも買った。装丁がめちゃくちゃ素敵!! 小さい本なのにハードカバーで、写真もたくさん掲載されている。



まぁ、内容はいつもの、アメリカの大金持ちで、いろんな理由でフランスに流れ着いた優雅な人たちの話。

まぁ、正直、このタフな時代を生きている私たちが読めば「お金持ちはいいわな」という感想がまず来るわけだけど、この時のお金持ちってイキで、アーティストたちを支えてきたわけだから、やっぱりすごいよね。

この頃の人たちって、芸術に対する造形が深く、お金の使い方が上品なんだよね。

日本で言ったら加藤和彦夫妻になるのだろうか? 自分もあと10年早く生まれていたのなら、バブルの恩恵をもっと受け、CDがこんなに斜陽産業になってしまう前に一財産築いていたかもしれないのになと思わないでもない。

でも、あの頃のあの人たちが羨ましいとは思えないんだよね。(まぁ、そんな時、あくまでお気楽で「お幸せ」な自分とあきれるのだけど)

日向敏文さんの80年代初期のアルバムをもっと深く知りたくなり、この時代のあれこれをよく理解もせずに読んでいるのだけど、今のところ大ヒットはリリアン・ヘルマン、ヘミングウェイの『移動祝祭日』、そしてシルヴィア・ビーチの『シェイクスピア書店』の3冊だな。

この3冊は、なんか一生大事にしたい。良い本だった。

特にシルヴィアの『シェイクスピア書店』には本当に感情移入してしまった。逆にシルヴィアを客観的に外から描いた本は、ちょっと読んでいて辛いものがあった。人生いろいろだよなぁ(笑)

このマーフィー夫妻のこの本、すごく流行ったみたいだけど、私はまりピンと来なかった。でもこの世界に憧れる人の気持ちはわかる。バブル期に読んでれば、その後の自分の生き方に影響を与えるいい本になりえたのかもしれないが。

というわけで、まだまだ『サラの犯罪』の旅は続く。フィッツジェラルドを読んでみたくなり『夜はやさし』を注文。50代後半にして、フィッツジェラルド・デビュー(笑)


このアルバムはしかしながら名盤である。今も思い入れている人、とても多い。


そして『Tender is the night』と言えば、やはりこの人。やはりこの曲のタイトルは本のタイトルから来たらしい。当時、アメリカンTOP40の愛好会に所属していた大学生の私だったが、当時はこのアルバムを聞いていても、フィッツジェラルドまで行きつかなかったのも事実。

浅いよなぁ、過去の自分! とはいえ、今の自分が深くなったかというとそうも言えず。でも勉強を楽しめるようにはなかったかな。というわけで、ひたすら勉強の日々ではある。


こんなブログを見つけた。素敵。今でも毎日、きちんと更新されているのも好感が持てる。